2010春――。ついに神宮での熱い戦いが幕を開ける。 新監督を迎え、新たな気持ちで春季リーグ戦に臨む選手たちにインタビューを行った。 ▼田中宗一郎(済4) ▼仁平昌人(コ4) ▼前田雄気(観4) ▼小林大亮(観4) ▼斎藤隼(社3) ▼岡崎啓介(コ3)
――昨年の秋季リーグ戦について あと一歩のところで負けてしまう試合が多く、とても悔しいシーズンでした。昨春に引き続き、3戦目まで勝つことがどれだけ大変かということを改めて感じさせられました。 ――昨秋の収穫について 不調のときの対処法ですね。前半戦はなかなか結果が出ずに苦しい時期が続きました。そこで普段の練習から振りこみの量を増やしたり、夜遅くまでバットを握り続けたりしました。これらによって対早大2回戦で4本のヒットを打てたりと後半戦に巻き返せた要因となったと思います。 ――主将として意識していることは 今までよりも周りを見るようになり、チームの柱にならなくてはという意識が強くなってきました。声を出してチームを引っ張っていきたいと思っています。声を掛けるようにすることで、チーム全体に良い効果があるのではないかと。 ――新チームの雰囲気は 野球に対する姿勢が変わってきました。みんながやる気を持っているので、このままの状態を維持していきたいです。 ――アメリカキャンプを振り返って 試合を5試合ほどこなすことができて充実したキャンプになったと思います。チームに積極的な姿勢が浸透してきたと感じました。個人的にはバッティングフォームを固めることに重きを置いてこのキャンプを過ごしました。 ――宮崎キャンプを振り返って 球場や施設がとても充実していました。天候にも恵まれていて、色々な感覚を取り戻すのには絶好の環境だったと思いますね。 ――センターラインの主力3人が抜けることについて 3人の中でも特にチームの大黒柱だった戸村さん(09年度卒)が抜けることに関しては不安を感じています。でも反対に、誰がその穴を埋めていくのかという楽しみもありますね。 ――今年の投手、野手それぞれのキーマン 投手は斎藤隼(社3)に期待しています。斎藤は昨年春、秋とリーグ戦を経験していて、その中で悔しい思いをしていると思います。野手では小林大(観4)ですね。アメリカや宮崎キャンプで行われたオープン戦ではチャンスで小林に回ってくることが多かったので、リーグ戦でも小林が鍵を握る存在になるのではないかと思います。 ――昨年の11月に行われたプロアマの交流戦を振り返って 自分はスタメンではなかったので、主にベンチからこの試合を見ていました。その中で立大の投手でもプロに通用する投手がいるのではないかと思いました。個人的には横浜の山口と対戦しました。結果はいい当たりのショートゴロだったのですが、甘い球だったのでもっとしっかり捉えなくてはいけなかったです。このことに気づけたことが自分にとっての収穫ですね。 ――プロ野球との違い 体の大きさや投手の球のキレが違います。他には自分の形を持っているということです。今の自分には形がないのでこれから自分の形を作っていきたいです。 ――プロ野球について プロ入りは意識しています。昨年の夏に日米大学野球の日本代表に選ばれたことで一気にプロへの意識が高まりました。昨年は戸村さんが行ったので、自分も続きたい気持ちがありますね。 ――春季リーグ戦に向けた意気込み 監督も代わりチームの雰囲気が昨年と比べて大きく変わりました。「新しい立教」を口だけで終わらせるのではなく、形として残せるようにしていきたいと思います。 ――春季リーグ戦の目標 自分たちの野球をしてレベルアップすれば優勝が見えてくると思います。個人的にはベストナインを取りたいですね。 ――チームメイトへ一言 優勝目指して一緒に頑張っていこう。 ――応援しているファンへ一言 ここ最近は良い成績が残せず、皆さんにも悔しい思いをさせてしまっています。今年こそは優勝します。
――昨年の秋季リーグ戦について 悔しかったです。チームも個人としても駄目でした。収穫はまっすぐ中心で投げられたことです。それから先発以外で投げる機会もあったので、その気持ちが理解できたことです。気持ちなども含めた準備の仕方もわかりました。 ――アメリカキャンプについて 勉強になりました。外国人は大雑把なイメージだったけど、アップ・ダウン・身体の使い方などを日本以上に緻密(ちみつ)に考えてやっていました。対戦してコンパクトに綺麗なスイングをしてきて、いやらしいバッターが多かったですね。 ――宮崎キャンプについて しんどかったです。キャンプ全体を通して、投手チーフとして投手みんながやりやすいように努力しました。個人としては、けん制の練習や内野手との連携をとれるようにフィールディングの練習をしました。 ――新チームの雰囲気について 今まで以上にまとまってきています。主将の田中はしっかりしていて、プレーでも引っ張ってくれています。 ――新監督について 新監督は人を見る目があり、色んな意味で頭が良い人ですね。よく選手とも話をしてくれるので、監督の考えが明確に伝わってきていいです。 ――新監督になって変わったことは 今までは野球と私生活は別々のこと、という感じでしたが、私生活からしっかりするように変わりました。自分が使うものや使う場所は整理整頓するようにと。4年生でも準備・片付けをするようになりました。 ――投手チーフとして意識していること 話しやすい環境をつくるために、できるだけ他の投手たちとコミュニケーションをとるようにしています。 ――最高学年としてのラストシーズンについて 最高学年になって、やっぱり優勝したいという思いが強いですね。最低でもAクラスには入りたいです。 ――春季リーグ戦で見て欲しいところは 背番号が18に変わったこと。あと、配球に気を遣って投手らしい投球をしているところですね。チームとしてはまとまりを見てほしいです。プレーしている選手だけじゃなく、ベンチもスタンドも昨年までとは変わっているはずです。 ――六大学の選手で警戒している選手は どのチームもそれぞれの中軸は警戒しています。この選手が、って言っちゃうと苦手意識を持ったりしてしまうので、考えないようにしています。 ――春季リーグ戦のチーム目標は 優勝ですね。 ――春季リーグ戦の個人目標は 負けないことですね。勝ち星が自分につかなくても、結果的にチームが勝っていればいいので、自分は0敗を目指します。 ――春季リーグ戦に向けての意気込みは 頑張ります!エースとしてしっかり仕事をしたいと思います。 ――チームメイトに一言 マウンドで投げているときは孤独なので、支えてほしいと思います。スタンドなどにいるメンバーも一生懸命応援して、一緒になって試合に入ってきてほしいです。どんな声でも良いから、とにかく声をかけてください。 ――応援しているファンへ一言 昨年は、納得のいく結果が残せませんでした。ラストシーズンは個人としても納得のいくよう、エースとしての自覚を持って、みなさんの期待に応えられるように頑張っていきます。笑って終われるようなシーズンにしたいので、応援よろしくお願いします。
――昨年の秋季リーグ戦を振り返って 最初は試合に出ていませんでしたが、出られるようになってからはミスせずしっかりとできたと思います。リーグ戦を通して、長打を打てたことは自信になりました。ただ、全体的に打てなかったことは課題です。また、勝ち越せなかったのはバッテリーに原因があるので、守備の面でも課題がありました。 ――チャンスの場面に打席で心掛けていることは 後ろ向きにならず、思い切ったスイングをすることです。結果を考えずに勝負を楽しむようにしています。 ――捕手として気をつけていることは ここでこうしたら打たれると分かるようなケアレスミスはしたくないです。 ――大塚新監督からのアドバイスは バッティングに関しては度々言われます。それを取り入れつつ、自分の中で何かやろうとしています。的確なことをはっきりと指摘されるので、個人的にはとてもやりやすいです。 ――新チームの雰囲気について 雰囲気はいいですが、上下関係がしっかりしていない気がするので、そこをしめていきたいです。 ――立大のよいところは 頭を使おうとするところです。効率がよくなるのでいいことだと思います。 ――前田選手の持ち味は 声です。声を出すことで防げるミスはあると思うので、それによってチームを盛り上げていきたいです。 ――最高学年となっての心境の変化について 終わりが見えてきたので、とにかく優勝したいという気持ちです。チームを作っていく立場なのでしっかりしなければという思いが大きくなりました。 ――春季リーグ戦での目標は チームの勝利に貢献するために、盗塁を阻止したり最低でも進塁打を打ったりと自分の仕事をしたいと思います。 ――チームの目標は 優勝です。 ――春季リーグ戦へ向けて意気込み 監督が新しくなりチームも少しずつ変わってきていて楽しみな面があるので、挑戦者として一戦一戦をしっかり戦いたいです。 ――応援しているファンへ一言 とにかく一生懸命プレーするので応援よろしくお願いします。
――秋季リーグ戦を振り返って 勝ち星を重ねることはできましたが、結果的にあと一歩足りなかったと思います。勝てる自信はついたので、あとは2勝して勝ち点を取れるかが課題です。 ――アメリカキャンプの目標は 怪我で3季プレーできていないので、実戦感覚を取り戻すことが一番の目標でした。 ――アメリカキャンプの収穫や課題について 初めはなかなか勘が戻らずに戸惑ってしまうことがありましたが、外国人投手の速い球を見られたことで実戦感覚は戻ってきたと感じました。しかし、速い球に対応していくことが課題として残りました。このキャンプからチームの士気も上がってきたのではないかと思います。 ――宮崎キャンプを振り返って 環境が充実していたので、量を多くこなすことができました。力強い打球を打てるようにすることとアメリカキャンプで課題となった速いボールへ対応することを中心に取り組みました。 ――今年のチームについて 新監督になり4年生でチームを変えようとする雰囲気が今までになく新鮮です。チーム全体としては元気と勢いが出てきました。また、多くの選手がチャレンジする気持ちを強く持ってきたと感じています。 ――今年のチームが目指す野球は 目指している野球は六大学には好投手がそろっているので、少ないチャンスをものにして勝つ野球です。 ――新監督について 選手のことを第一に考えてくれます。個人的にはバッティングの際、力を抜くように指導されました。 ――同期の存在につて 常に新しいことに取り組もうとしてくれます。自分の心の励みとなっています。 ――副将として意識していることは 周りの模範になれるように心がけています。主将の田中、副将の伊藤とともにチームを変えようとしています。具体的には今まで規則の基準が低かったので規則のレベルを上げていきたいです。規則を守れない選手は自分が引っ張っていきます。 ――田中主将について プレーでチームを引っ張っていくタイプです。口数は多くないですが、一言には重みがあります。 ――田中主将から打のキーマンに指名されたが 感じるところはあります。自分が打てばチームの勝利につながると思っています。 ――小林選手の持ち味は バッティングです。思い切りの良さに注目してほしいです。 ――春季リーグ戦のチームとしての目標は 優勝してさらには日本一を目指したいです。 ――春季リーグ戦の個人としての目標は 個人的には打順にもよりますが、状況に応じたバッティングをしていきたいと思っています。特に出塁率と打点にこだわっていきたいです。 ――応援しているファンへ一言 今年は大きくチームが変わったので、見応えがあると思います。ぜひ神宮に来て応援してください。よろしくお願いします。
――秋季リーグ戦を振り返って 春に引き続いてのベンチ入りだったので、変な緊張感が取れて自分の力を発揮することができました。 ――秋季リーグ戦の個人的な収穫は 後半戦に中継ぎや抑えのポジションを任され、チーム2位のイニング数をこなしたことで色々な選手と対戦できたことです。 ――秋季リーグ戦のチームとしての収穫は 春は3戦目で負けてしまい上位との差を感じましたが、秋は力の差を感じなかったことが収穫です。 ――1点台の防御率を残せた要因は 経験がついて慣れてきたことが大きいです。ですが、秋は要所で打たれてしまうことがあったので、その辺が課題として残りました。 ――投手としてのこだわりは 六大学の投手で140`を投げる投手は多いですが、自分は150`を目指して直球で押していくスタイルにこだわりを持っています。 ――アメリカキャンプを振り返って ほぼ毎日実戦がありました。打者に対する投げ分けを特に意識して実戦に臨みました。 ――日本の野球とアメリカの野球の違い マウンド、ボール、体格で違いを感じました。その中で点を取られなかったことは自信になりました。周りからは直球に勢いがついたと言われます。 ――宮崎キャンプを振り返って 暖かく施設も充実していました。ここでは実戦感覚が身につきました。実戦では大事な場面で慎重になりすぎてしまったので、そういう時こそ平常心でいられるようにしたいです。 ――投手として意識していることは 打者に打たせないことはもちろんですが、常にチームプレーを意識しています。自分は負けず嫌いな性格なので、直球で押していけるようなピッチングができればいいと思っています。 ――六大学で対戦したいバッターは 特別に対戦したい打者はいませんが、兄が明大なので明大打線には打たれたくありません。 ――春季リーグ戦の注目ポイントは 部全体で優勝を目指していて、チームが一つになっているところです。 ――春季リーグ戦の目標は チームとしてはもちろん優勝です。個人的には防御率1点台で登板した試合全てに勝つことです。 ――応援しているファンに一言 今年は監督も代わりました。また合宿の練習を通して自信がついてきたと感じています。最近は5位ばかりですが、今年から新しい立教を作りたいです。監督の言うように、簡単に負けず5季に1回は優勝できるようにしたいと思います。
――昨年の秋季リーグ戦を振り返って 勝った試合は多かったのですがその分負けてもしまったので、今度はすべて勝ち試合にしたいです。 ――四番という打順で特別に感じていたことは 下級生だったので、打てなかったら上級生に迷惑がかかると思い力んでしまうことはありました。でも自分が打てば上級生は喜んでくれるとプラスに考えました。 ――セ・パ誕生60周年記念プロアマ交流戦に大学日本代表選手として選出されましたが、そのときの率直な感想は びっくりしました。前監督から選ばれるかもとは言われていましたが、半信半疑の状態でした。試合には高校の先輩や大阪で一緒だった選手もいて、彼らをすごいなと思う反面、自分も頑張ればできると感じました。 ――プロ野球との違い プロの選手はやるべきことがきちんとできているという印象を受けました。大学生はその部分が未熟です。 ――日本代表チームの中で何か得たものは 今までで満足していたなか自分のチームとは違う野球ができて、またひとつ目標ができました。 ――この経験をどう生かしていくか 通用する部分と足りない部分が見えたので、それぞれ伸ばしていきたいです。また、後輩にも頑張れば何かあるということを伝えていきたいです。 ――新しく就任された大塚監督について ほめ上手な方です。いいところは伸ばして悪いところはこれから変えればいいという感じでアドバイスをくれて、できたらほめてもらえるのが糧になっています。 ――新チームの雰囲気について 人数が多いので一つにまとまるのは難しいですが、監督の指導のもと徐々にしっかりとしたものになってきています。 ――今年の立教の強みは 部員が多いことです。そのため部内で競争があり、チームが活性化していると思います。 ――春季リーグ戦に向けての目標は たくさん打って守って、結果を残したいです。ベストナインがとれるように頑張ります。 ――チームの目標は 優勝です。チームは今どんどん良くなっていて、目指せるところまで来ていると思います。 ――春季リーグ戦で注目してほしいところは 上級生としてチームを引っ張っていく姿です。 ――応援しているファンへ一言 ぜひ球場へ足を運んでください。応援よろしくお願いします。 今季への意気込みを力強く語ってくれた選手たち。彼らが神宮で躍動する姿が待ち遠しい。きっと私たちの期待に応えて、「新しい立教」を見せてくれるだろう。開幕戦は強敵・早大との対戦だ――。 (4月9日・和田めぐみ、太田真敬、中田美華子)
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