立教大学 理学部 生命理学科
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葉の発生は、茎頂分裂組織の周辺に葉原基が生じることで始まります。上の図はシロイヌナズナの葉の発生の様子を示したものです。初期の葉原基(図の下左側3枚)では、その全体で細胞分裂が起こっています。葉原基の成長が進むと、細胞分裂はその基部のみで起こり、その領域から外れた細胞は分化を開始します(図の右側2枚)。紫と緑の枠で囲った部分は、盛んに増殖している細胞と分化を始めた細胞の集団を示しています。葉における細胞増殖はある期間しか持続しません。これは、茎や根がその先端部に頂端分裂組織を保持し、その無限増殖できる能力によって形作られるのとは非常に対照的な葉に特有の仕組みです。


 分化の過程では、様々な形態の細胞が作られます。これと同時に細胞は非常に大型化し、成熟します。 最終的な細胞サイズは、 増殖中の細胞と比較すると、数百倍から数千倍にも達します。このような発生パターンは生育環境が同一であればどの個体でも同じように観察されることから、葉を構成する細胞の数と大きさを制御するような発生プログラムが存在すると考えられています。それでは、1枚の葉を作るのに必要な細胞数や個々の細胞のサイズはどのようにして決まっているのでしょうか?また、それらは葉そのもののサイズとどのような関係があるのでしょうか?私たちの研究室では、そのような葉のサイズ制御機構を解明すべく研究を進めています。


 葉を形作るもう一つの特徴は、葉が扁平な構造をしているという点です。現在、葉の表側と裏側の性質を決定づける様々な遺伝子が報告されています。表側、裏側いずれかの制御が破綻すると、扁平性を持った葉が形成されなくなってしまいます。最近、私たちの研究室では、葉の表裏の制御にリボソームが関与することを見いだしました。なぜ翻訳に関わるリボソームが、葉の表裏という発生制御に関わるのでしょうか?とても不思議な発見です。その仕組みを具体的に明らかにするための研究も行っています。


 さらに、根の研究についても研究を進めています。根と葉の大きな違いは、無限に増殖できる幹細胞を持つか持たないかです。根の先端部には根端分裂組織があり、その一部の細胞は幹細胞としての機能を果たしています。根は伸長するにつれ側根を作り、枝分かれしていきます。側根は、やはり根端分裂組織を持ちますが、その元になる細胞は、親の根の内部にある内鞘と呼ばれる特殊な細胞です。側根形成の過程で、内鞘細胞は脱分化しやがて根端分裂組織を形成します。従って、側根形成は、幹細胞再生のモデル系ともいえます。本研究室では側根形成に異常を持った突然変異株の解析も進めています。


 このように、葉と根の形成の仕組みについて解析を進めていますが、そもそも、どうやって有るべきところに葉や根が作り分けられるのでしょうか?最近、葉の発生に関わる2つの遺伝子が欠損すると、子葉の代わりに根が出来てしまうことを見いだしました。従って、葉以外の器官が作られる発生プログラムを抑制することが、正常な子葉の発生に重要であることが分かってきています。

 葉の発生について
 葉の大きさの制御leaf_size.html
 葉の表裏の制御ad-ab.html
 根の発生についてram.html
異所的な根の形成抑制ectopic_roots.html