lifeとlives --> lifetimeとlifetimes
(1) まず可算用法です。意味は「人生」が妥当ですが、「生活」でも日本語としては正確です。
状況によって単数複数が使い分けられます。(lifeは日本語にすると、人生にも生活にもなります。英語もそこのところが重なりますので、「人生」あるいは「生活」は可算だ、不可算だと決めつけることができません。)

You all will have an interesting life.

You all will have interesting lives.

上の文では、共通の人生あるいは生活が待っています。
下の文では、それぞれにおもしろい人生あるいは生活が待っています。


(2) 不可算で、一般的な抽象的な「人生」です。すべての人の人生の総体、代表です。「人生というもの」です。

Life is short.の場合、lifeは不可算用法です。個人の人生ではなくて、一般的な人生つまり「人生というものは」です。

Life is but a dream.もそうです。
人生(というものは)はひとつの夢にすぎない。
ですから、

Our life is short.
Our life is but a dream.

となります。しかし、よい人生とかおもしろい人生のように個別的になると数えます。


(3)「暮らし」という意味で、可算、不可算のどちらでも使われます。日本語では「暮らし」と「生活」は同じ意味に使われます。暮らしは「暮らす」から来ていますから、漢字語ではない、原日本語の語彙だと考えられます。

生活と暮らし(ぶり)は日本語で漢字語と原日本語的な違いがあります。暮らしの方がやや文語的に響きます。若い世代は「暮らし」はあまり使わないでしょう。英語のlife(暮らしぶり/暮らし方/生活)では可算用法=「個々人の暮らし」と、また、不可算用法=「一般的な暮らし」があります。

(A) 不可算として
I like (my/our/their/) country life.
田舎の生活/田舎の暮らし

We learn manners in (our) daily life.
日常生活の中で/日常の暮らしのなかで

は不可算です。

(B)可算として
Their daily lives are described in detail.
日常の暮らしぶり/生活

は可算です。 上記に述べた、You all will have interesting lives/an interesting life.は、可算で、「人生」という感じです。daily lifeは日々の暮らしという感じです。

日英の意味と用法の相違と重なり具合が混乱を招きます。文で覚えておくのがよいのですが、両言語の意味対応を整理してみてください。私の本の中ではある程度分類してあります。しかし、私自身いつも混乱してしまいますので、in daily lifeとLife is short.を覚えてそれを標準としてあとは類推しています。In our lifeとin our livesなどは、厳密に考えるとどちらもあるいはコンテクストによってどちらかがありうるのでしょうが、in our lifeとして問題はないと勝手に思っています。

We have a lot of ups and downs in our life.

もちろん、それぞれの人生ですから、

We have a lot of ups and downs in our lives.

もっとくどく、正確に言うと、

We have a lot of ups and downs in each of our lives.

そして、面倒だから、簡潔に、あるいはこの文が表現しようとする状況とか、主語が複数など、いろいろと忖度してもらって、また最初の文にもどったりします。

We have a lot of ups and downs in our life.

この場合はどちらでもいいと思います。それでも、なお、

Those girls will have a lot of ups and downs in their life.

でよいかどうか。。。


All rights reserved by Etsuo Kobayashi. June 19, 2017

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