生活と防災についての意識調査

 

ご回答へのお礼と結果のお知らせ(速報)

 

 

 

                                        調査主体  東京都豊島区西池袋3-34-1

立教大学社会学部准教授  村瀬洋一

e-mail  muraserikkyo.ac.jp

             仙台市青葉区荒巻字青葉 東北大学情報科学研究科

                   政治情報学研究室准教授  河村和徳

 

御礼

 先日は、私どもが実施いたしました調査にご協力いただき、まことにありがとうございました。みなさまのご理解により、貴重な調査結果を得ることができ、深く感謝しております。東京都内の1500人を対象として実施し、今のところ773人(回収率52%)のご回答をいただいております。

 このたび調査結果の報告書を作成いたしましたので、ご覧いただければ幸いです。これは、主な項目について結果を要約したものとなっております。郵送でのご返送を含め、まだ回答が届きつつあるので、確定した結果ではなく速報となっております。

 このような調査の場合、多くの方のご回答を整理してコンピューターに入力した上での、データ作成作業や分析にはかなりの時間を必要とします。そのため、結果のお知らせの完成には、時間を要してしまいます。ご送付が遅くなりましたことをお詫びいたします。なお、まだご回答でない方は、これからでも結構ですのでご回答いただければ幸いです。

 

 

今後のお問い合わせ先について

 今後数年かけて、調査結果をさらに分析し、復興政策に生かすよう努力し、学会や学術論文にて発表していく予定でおります。この調査に関するご感想や、より詳しい分析結果等に関してお問い合わせがありましたら、上記担当者までご連絡いただけますよう、お願い申しあげます。

 なお、今後、より詳しい調査結果を以下の村瀬研究室ホームページに掲載いたします。インターネット上で「立教 防災調査」というキーワードで検索すると表示されます。

http://www2.rikkyo.ac.jp/web/murase/11send.htm

 

 

 




   ★基礎集計表 PDF

   ★東京調査票 PDF

   ★基礎集計表 エクセルファイル

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 1.一般的な社会意識について 

1.1.生活満足感

 現在の自分の生活について、「満足」と「どちらかといえば満足」をあわせて、男女ともにおよそ8割が生活に満足していると回答した。女性の方がやや満足感が強い。

図 現在の生活全般満足感

 

1.2.社会への不公平感

 今の世の中について、「公平だ」と「だいたい公平だ」を会わせて、男性で3割強、女性でおよそ2割が公平と回答した。不公平という答えの方が、圧倒的に多い。生活満足感と比べ、社会に対する評価は厳しいようだ。女性の不公平感は男性よりやや強い。女性の方が、社会の中で多くの不公平を感じていることの反映であろうか。

図 一般的にいって、いまの世の中は公平だと思いますか

 

 

 2.生活への不安感・健康 

2.1.将来への不安感

 今後の生活について不安を感じる、という問いに対して、「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」を合わせて、男性の6割以上、女性のおよそ7割が、不安を感じると答えている。全般的に、将来への不安感が強いといえる。

図 今後の生活について不安を感じる

 

今後の収入見通しについても、「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」を合わせて、男女ともおよそ5割が、下がる可能性が高いと答えている。男女の差は少ないようだ。

図 今後の収入は、震災以前と比べて下がる可能性が高い

2.2.健康状態

 健康状態について、主観的な健康感をたずねたところ、「良い」「まあ良い」「ふつう」をあわせて、男女ともに8割以上が、自身の健康状態をよいと答えている。男女差はほとんどない。

図 現在の健康状態

 

 精神的な疲れについて、「当てはまる」と「だいたい当てはまる」をあわせて、男性の5割以上、女性5割弱が、精神的な疲れを感じている。男性の方がやや精神的に疲れを感じているという結果になっている。

図 精神的に疲れを感じる

 

 

 3.近隣との人間関係 

 

 世間話をするような近所とのつきあいに関して、「よくある」と「たまにある」をあわせて、男性の5割、女性6割弱が近所の中で世間話をするといったつきあいがあると答えている。女性の方が近所とのつきあいが多いと答えている。

図 世間話をするような近所とのつきあい

 

 悩みごとを相談するまたはされたりする近所とのつきあいについては、「よくある」と「たまにある」をあわせて、男性の2割、女性3割が悩みごとの相談といったつきあいがあると答えている。これも女性の方が近所とのつきあいがよくあるようだ。

図 悩みごとを相談する、またはされたりするような近所とのつきあい

 

 

 4.東日本大震災の影響と復興 

震災による被害について、自宅の中のものが壊れたが、男性3割、女性4割弱でもっとも回答が多かった。ついで親族や友人の家、職場学校の破損の割合が高かった。

図 震災による被害

 

 東日本大震災による被災地域の復興の速さについて、「やや遅い」と「遅い」をあわせて、男性で8割、女性で9割弱が回答した。全体的に復興が遅れていると感じているようだ。

図 震災による被災地域の復興の速さについての意識

 

 

 5.震災後の生活の変化 

 

 震災後に仕事(または勤め先)に変化があったかという問いに対して、ほとんどの人は仕事に変化が見られなかった。1割前後が、変化があったと答えた。

図 震災後における仕事の変化

 

 震災後に、近所とのつきあいが深まったかという問いに対して、「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」をあわせて、男性の2割、女性の2割強が、つきあいが深まったと回答した。震災後でもつきあいに大きな変化はなかったようだ。

図 震災後における近所とのつきあいの変化

 

 

 6.原子力発電、原発事故への意識 

 

 今後の原子力発電は廃止すべきであると思うかの問いに対して、「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」をあわせて、男性で4割以上、女性で6割以上が廃止すべきと回答した。女性の方が原発廃止の必要性を感じているようだ。

図 今後の原子力発電の廃止について

 

 原発事故の避難者には今よりももっと支援をした方がよいと思うかの問いに対して、「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」をあわせて、男女ともに8割が避難者への支援が必要だと回答した。

図 原発事故の避難者に対する支援