社会科学の基礎 2001年度

産業関係学科  村瀬 洋一



社会調査法とデータ分析法の概要 −実証的社会科学について−


2001/06/21


 以下の0と1を読むと、課題で用いるデータについて理解することができます。興味がある人は2以降を読んでください。




0.データを自分のフロッピーに保存

data97.xls

 上の青字部分(データファイル data97.xlsへのハイパーリンク)をマウスでクリックしてください。そして、保存場所をクリックして「自分のフロッピーディスク」(3.5インチFDD A:)を選んで保存し、講義中の指示にしたがってデータ分析実習を行うこと。実習の内容は講義時に説明します。

 ★★★保存法については、下記の注意点をよく読んでください。




★★★ データ保存時の注意 ★★★





1.社会調査データのファイルについて(実習用のエクセルファイル)

 社会調査データの分析実習を行います。用いるデータは、村瀬が1997年に仙台で行った社会調査のデータファイル(実習用の模擬データファイル)です。各自で、上記のデータファイルを、自分のフロッピーに保存しておいてください。

 本物のデータは1000人以上のものですが、これは200人についての実習用データで、本物のデータではありません。

 各自で内容を見ておいてください。横1行が、1人分のデータになっていることが分かると思います。初めの1行目は変数名で、2〜201行目までが、200人分のデータです。中を見るには、データファイルをダブルクリックするか、エクセルを起動して、ファイルをクリックし、「開く」を選択し、ファイルの場所は自分のフロッピーにして、データファイルを選んでください。

 学生のみなさんが使うのは、実習用のエクセル97形式のファイルです。もともとのファイルは、以下の数字の並んだテキストファイルです。研究のために分析する際は、統計分析ソフトを使って、以下のようなテキストファイルのデータを用いています。






2.テキストファイル形式のデータ


data97.txt

 実習用のエクセルファイルのもととなった、テキストファイルのデータです。エクセルファイルと比較し、内容が同じであることを確認してみてください。並んでいる数字は同じだということが分かると思います。

 これもフロッピーに保存してみてください。青字のファイル名のところをクリックすれば保存できます。単にクリックしても保存の画面にならない場合もあります。その時は、「戻る(Back)」ボタンを押し、青字部分にカーソルを合わせてマウスの右ボタンを押し、「リンクを名前を付けて保存」を選んでください。保存時は、先ほどと同様の注意をよく守ること。






3.SPSS形式のデータ


data97.sav

 SPSS形式のデータです。内容はエクセルファイルと同じです。SPSSを用いると、エクセルよりも高度な各種の多変量解析が、簡単にできます。

 興味がある人は、これをフロッピーに保存し、SPSSを操作してみてください。パソコン室の新しいWindowsパソコンの多くは、SPSSが入っており、自由に分析を行うことができます。

  1)画面下端の「スタート」ボタンを押し、「プログラム」を選びます。
  2)「SPSS」をクリックすると、SPSSの初期画面が表れます。
  3)画面上の「ファイル」をクリックして開くを選び、data97.sav を開きます。出力画面が表れ、ファイルを開いた、というメッセージが出るでしょう。
  4)「分析」をクリックして、記述統計をクリックし「度数分布表」を選びます。
  5)q1 q2 などを選ぶと、どの答えが何人いるか、基本的な分布が出ます。度数は人数です。

 その他、好きな分析を選ぶと、自由に分析できます。まずは、「平均の比較」や「相関」などが簡単でしょう。相関係数は、無関連は0、完全関連は+1か-1です。反比例の関連がある時はマイナスになります。ただし、量的変数のときしか使えません。例えば、職業の問は、数字に量的な意味がないので、相関係数を出しても意味がありません。

 SPSSの操作は簡単です。各自で自由に使ってみてください。詳しくは「社会データ分析」などの科目で学ぶことができます。



4.課題について



 上記の方法で入手したデータファイルを用いて、グラフを作ってください。

 時間内に作業ができなかった人は、池袋8号館コンピューター室などで、各自で

グラフ作成をやってみてください。8号館は平日夜9時まで使用可能です。



★提出日 7月3日(火) 講義時間中に



 あるいは7月4日 3時までに

   2号館2階当番室 「村瀬のメールボックス」 







4.1.グラフ作成の方法

 1)調査票を見て、興味のある問を3つ選びます  2)データファイル内の、その問の位置を確認してください。  3)その問の下の方(データファイルの210行目あたり)に、以下のような 統計関数を書き、平均値や標準偏差を出してみてください。  4)3つの平均値を3つのセルにならべて書き、その上に各問の説明を書いてください。 6つのセルをマウスで囲み、エクセルの画面上の「挿入」をクリックし、 「グラフ」を選ぶ(またはグラフボタンを押す)。  その後、適切な形式のグラフを選べば、グラフを書くことができます。

4.2.グラフ作成の注意点

 「調査結果のお知らせ」に載っているグラフを参考に、形式を真似して作ってください。  グラフだけを見て、第3者が内容を理解できるようなグラフを作ることが、大原則 です。適切な形式のグラフを作ってください。  必ず、データラベルをつけてください。折線を選んで右クリックをして、書式設定を 選ぶか、グラフ全体の枠をクリックした直後に右クリックをして、グラフオプションを 選べばべば、データラベルをつけることができるはずです。  グラフタイトルは下に、表タイトルは上に付けるのがルール。  グラフタイトルをマウスでつかんで下に引っ張ると、下に移動する  タイトルや軸に合わせて、マウスの右ボタンを押し、書式設定を変更すると、字の大 きさなどを変更できる。  カラーでなく、白黒のグラフにしてください。白黒でも見やすいように、線の種類や 模様などを変えて、工夫してみてください。

4.3.統計関数について

例 セルK2〜K201 についての計算    任意のセルの中に、以下のように書く 合計     =SUM(K2:K201) 平均     =AVERAGE(K2:K201) 標準偏差   =STDEV(K2:K201)  K2:K201 のところに、自分の好きな問のセル番地を書けば、計算結果が出ます。  挿入をクリックし、関数→すべて表示、で選択してもできますが、最初はまず、 自分の手で入力してみてください。  平均、標準偏差とは何かについては、自分で統計学の教科書などを読んで学習する と良いでしょう。

4.4.エクセル操作上の注意

★表示がうまくいかない  列の幅がせまいと、計算結果が表示されず####と出ることがある。その時は、 画面上方の、abcdなどとセル番地の名前が書いてあるところにマウスを合わ せて引っ張って、列の幅を広げてみる。  漢字変換モードにするには、「alt+半角/全角」キーを押す。 ★有効桁の統一  データラベルの有効桁数は、小数点以下1桁など、必ずそろえること。 セルを選択してマウスの右ボタンを押し、「セルの書式設定」を選ぶ。表示形式を ユーザー定義にすると、小数点の表示を変えることができる。 上記の平均値の例ならば、小数点以下1位までの表示にする。 ★カット&ペースト(文字のコピーの仕方)の操作法について  これを覚えると、エクセルに限らずさまざまなソフトでコピーができます。 この操作法を修得しておくととても便利です。  平均などを書いたセルをコピー元として、コピー元のセルで 「CTRL+C」を押してから、右隣のセルに移り 「CTRL+V」を押すと、同じ内容がコピーされます。コピー先のセルで、セル番地 が変わっていることを、確認してください。

4.5.発展編

1)データを並べ替える(ソートする)と、男女別の平均値などを分析できる。  データファイルのQ1SEX(問1の性別)の列を見ると、1と2が混ざっている。 エクセルで画面上の「データ」をクリックし、並べ替えを選ぶと、データの上半分が1、 下半分が2、などに並べ替えることができる。 2)単純集計  エクセルで単純集計をとることもできる。  あらかじめ、集計の単位を適当なセルに書いておく。例えば、変数(回答内容)の 単位が1,2,3,4ならば、4つのセルの中に、1、2、3、4と書いておく。  1、2、3、4と書いたセルの、となりのセルをクリックする(どこでもよい)  画面上の「挿入」をクリックし関数を選び =FREQUENCY関数を選択。  集計したい変数のセルと、集計の単位となるセル(先ほどの4つのセル)を選択。  最後に、CTRL+SHIFT+ENTERを押す(あるいは、CTRL+SHIFTを押しながらOKボタンを 押す)。これがこつ。  データ分析とは、実際には、このようなデータ行列の分析を行っているのである。  エクセルなどの表計算ソフトでも基本的な分析ができる。より高度な 分析には、SAS、SPSSなどのデータ分析ソフトを用いる。



5.日程



 必修科目なので、この単位を落とすと卒業できません。

単位が取れなかった場合、次年度以降にもう一度、この科目を履修することになります。

楽しく積極的に、学問にとりくんでください。





  1)   4/17 都築(ガイダンス)

  2)   4/24 守口

  3)   5/1  井上

  4)   5/8  岡太

  5)   5/15 久米

  6)   5/22 斎藤

  7)   5/29 実松

  8)   6/5  白石

  9)   6/12 都築

  10)  6/19 村瀬1:社会調査法とデータ分析法の概要 −実証的社会科学について

  11)  6/26 ★ゼミの紹介:全員

  12)  7/3  村瀬2:社会変動論 −産業構造と社会階層構造の変化

  13)  7/10 山口



★上記以外のゼミ担当教員

     佐藤

     桝谷

     青池

     石川

     野村





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