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RESEARCH

共同研究
Tetsuya Kono's
Philosophy and Ethics Office
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共同研究・研究協力・基金

▼2017~2021年度, 科学研究費補助金事業新学術領域研究(研究領域提案型)
「トランスカルチャー状況下における顔身体学の構築:多文化をつなぐ顔と身体表現」, 計画班C01−P01「顔と身体表現の比較現象学」の研究代表者:
 顔と身体は、個々人の生物学的・生理学的諸条件に規定された自然的存在であると同時に、学習と経験を通して文化・社会的制度によって馴化されていく社会的存在でもある. この意味で、顔と身体は、能動と受動、個人と社会、生得と学習、自然と社会がせめぎ合う場所である.
 本計画班では、フッサールにはじまる現象学的立場から、身体表現がどのように文化社会的制度を取り込んでいき、それがどのように個々人の間主観的関係を導くのか、身体主体がすでに自己身体に取り入れてもいる文化社会的制度をどのように意識して解釈し、どのように利用あるいは拒否し、どのように変容させるかを分析する. これにより、本新学術領域研究全体における理論的な基礎を担当し、顔身体表現の一般理論の構築を目指すと同時に、異なる社会文化的制度における身体性の変異と変容に注目する「比較現象学」の確立を試みる.

▼2017~2021年度, 科学研究費補助金基盤研究(A)
「生態学的現象学による個別事例学の哲学的基礎付けとアーカイブの構築(課題番号17H00903)」の研究代表者:
 人間が自分を取り巻く個別の問題を解決するときには、環境と自己との間に促進行為場(field of promoted action)の創造や再設計がなされている. 「促進行為場」とは生態心理学の用語で、環境と自己との関係を問題解決のために適正化することで行為と学習が促進される場を意味する.
 本研究は、生態学的現象学の立場に立って促進行為場を創造し再設計する過程を分析・収集・分類し、問題解決のための環境単位の基本構造を理論的に明らかにすることで、その単位の事例をライブラリ化する基盤を用意することを目的とする.
 これにより、従来の法則学的な科学では扱えなかった個別事例研究に哲学的基礎を与え、当事者性の視点に立った個別事例学を確立する.

▼2016~2018年度, 科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)基盤研究(B)(一般)
「対話的アプローチの精神医学の基盤への影響に関する学際的・包括的研究(課題番号16H03091)」の研究分担者:
 本研究は近年新たな展開を見せつつある精神医学におけるコミュニティ基盤型(地域基盤型)対話的アプローチ(以下「対話的アプローチ」)が精神医学の実践や捉え方に与える影響を評価し、精神医学の基礎を問い直すことを目的としている.
 対話的アプローチは、「診断ベース」から「問題ベース」への転換、クライエントの社会的リソースとネットワークの構築を治療プロセスの一部として埋め込むこと(「治療プロセスの社会化」)などを特徴としており、精神医学が社会的基盤をもつべきものであることを示している.
 本研究は現地調査などにもとづきながら、対話的アプローチの構造と特徴を明確化し、精神医学や他分野への影響と意義を明らかにする.

▼2016~2018年度, 科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)基盤研究(B)(一般)
「哲学分野における男女共同参画と若手研究者育成に関する理論・実践的研究(課題番号16H03338)」の研究代表者:
 本研究は、日本哲学会男女共同参画・若手研究者支援ワーキンググループ(以下、WG)のメンバーが中心となり、哲学・思想分野における男女共同参画と若手研究者育成に関する哲学的・理論的な整備を行うと同時に、それを強力に推進する方法を開発することを目的としたものである.
 日本哲学会は2012年に上記WGを設立し、男女共同参画を哲学的に基礎づけると同時に女性研究者を育成する課題をはじめ、人文科学教育に大きな変革と国際化が迫られる中、新しい教養としての哲学思想の役割を自覚した若手研究者をどのように養成するかという問題に取り組むことを開始した.
 本研究はそれをより強力に発展させ、人文社会科学における男女共同参画・若手研究者育成の一つの礎となるような、哲学的に妥当かつ有効な方法論を開発することを目指す.

▼2016~2018年度, 科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)挑戦的萌芽研究
「新しい東洋的身心論とエコロジカル・エンボディメント理論の国際発信(課題番号16K13151)」の研究代表者(直接経費2600千円):
 本研究は、心の哲学と心の諸科学を、東洋的身心論と新しい心の哲学と心の諸科学を融合させたエコロジカル・エンボディメント理論の観点から脱構築し、心の哲学と心の諸科学のための新しいパラダイムを国際的に発信する.

▼2013~2015年度, 科学研究費補助金基盤研究(B)
「「新しい」専門職の職業倫理:理論と実践の架橋を目指す領域横断型研究(課題番号25284001)」(研究代表者:眞嶋俊造)の研究分担者:
 本研究の目的は,現代の高度に専門化された科学技術社会において要請される「新しい」専門職倫理概念の提言を目標とする.
 具体的には(1)医師や弁護士に代表される「伝統的な」専門職倫理と,看護師や技術者などの「新しい」専門職倫理を実践現場に即して分析し,(2)それぞれの専門職倫理の分析を通して得られた専門職倫理の「コア」を抽出することにより,現代の専門職倫理で「共有可能な倫理規範」の範囲を明らかにするとともに,専門職倫理の「理論」と専門職としての「実践」を架橋するための方策を探ること,(3)最後にこれらの作業を通じて,現代の社会において要請される,新しい専門職倫理概念を提唱すること,以上3 つである.

▼2013~2015年度, 科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)挑戦的萌芽研究
「「哲学実践」という分野の確立に向けて(課題番号25580006)」の研究代表者:
 本研究は、日本の哲学界(倫理学を含む)に、「哲学実践(Philosophical Practice)」と呼ばれる分野を体系的に導入し、ひとつの実践的な学問分野として確立するための準備作業を行うことを目的とする.
 哲学実践とは、哲学の知識や思考のスキル、その対話的方法を社会の中で実践し、市民社会における諸問題の解決、社会交流、教育として役立てる実践活動を意味する. 具体的には、子ども哲学(Philosophy for children)、哲学コンサルティング、ネオ・ソクラティック・ダイアローグ、哲学カフェ、哲学ウォーク、組織アドヴァイス、ライフスタイル・コーチングなどが含まれ、そのいずれもが対話を基本的な技法としていることに特徴がある. これらの実践を国内で紹介・導入し、実験的な試行を通して知識とスキルを蓄え、実践者の育成を目指すことが本研究の目的である.

▼2012~2014年度, 科学研究費補助金基盤研究(C)
「平和構築のための哲学実践(課題番号24520015)」(研究代表者: 大阪大学 望月太郎)の連携研究者:
 平和構築のための哲学実践のメソッド, 教材とカリキュラムの開発, 内容の文脈化(その実践が行われる国の地理的条件, 政治的・社会的・文化的背景に応じて内容を最適化すること)を通して発展途上国における高等教育の発展と人材開発に寄与することが本研究の目的である.対話によって批判的思考を発展させようとする際, 重要なのは論理学や議論法についての形式的理解ではなく対話者が態度を共有することである.対話が行われる土地のニーズに見合った内容が盛り込まれた教材を開発すると同時にアクティブラーニングの実践により, 土地に適応した批判的思考のスキルを効果的に育てる.
 本研究の具体的なアウトカムは, ①アジア地域における「平和」をテーマとした批判的思考教育のための教科書の作成, ②哲学実践を体系的に学ぶためのセミナーとワークショップ, ③カンボジアの大学における「平和構築のための哲学実践マスターコース」の提案である.

▼2012~2016年度, 科学研究費補助金基盤研究(A)
「知のエコロジカル・ターン--人間的環境回復のための生態学的現象学(課題番号24242001)」の研究代表者:
 本研究は, 生態学的現象学を理論的中核として, それを人間環境についての総合科学へと発展させることを目的とする. 生態学的現象学とは, ジェームズ・J・ギブソンのエコロジカル・アプローチをフッサールに始まる現象学と融合させ, 人間のあらゆる活動を身体と環境との循環的相互作用のなかで理解しようとする哲学のことである.
 本研究では, 人間環境における物(自然/人工物), 人, 社会制度の相互作用を生態学的現象学の観点から分析し, 人間と自然に対する関係性が最適となるような人間環境をデザインするための基礎理論を形成する. 自然と人間に対して最適である人間環境とは, 安全性(security), 回復力(resilience), 脆弱性(vulnerability), 適応可能性(adaptive capacity), ケイパビリティ(capability), 多様性(diversity)という諸価値を実現するものである. 最終的に, 科学技術社会論, 認知科学, 発達心理学, 建築学, 都市論, 障害学, ロボティックス, 看護学, 教育学, 運動学, コミュニケーション論, 人類学, 政治学などの分野を哲学によってトランスレートし, 人間環境についての総合科学の理論的基盤を創出する.

▼2012~2014年度, 科学研究費補助金基盤研究(B)
「精神医学の科学哲学-精神疾患概念の再検討(課題番号24300293)」(研究代表者: 東京大学 石原孝二)の研究分担者:
 本研究は, 生物学的精神医学の進展や, 当事者研究の進展, DSM の改訂作業など, 精神医学をめぐる状況が大きく変化していることを踏まえながら, 哲学者や科学史・医療人類学研究者, 精神神経科学・臨床精神医学研究者などの連携により, 精神疾患概念の再検討や精神医学の科学哲学の展開をはかることを目的としている.
 本研究では, この目的を達成するため, 次の4 つの研究領域を設定し, 相互に連絡を図りながら研究を進めていく.①生物学的精神医学および認知行動療法の展開による疾患観の変化, ②精神疾患症状の現象論的・行為論的・認知哲学的把握, ③診断の歴史と科学論, ④当事者, 家族, 支援者の視点―地域社会論と障害学からの検討.

▼2011~2013年度, 科学研究費補助金基盤研究(B)
「初等・中等教育における哲学教育推進のための理論的・実践的研究(課題番号23320006)」(研究代表者:上智大学 寺田俊郎)の研究分担者:
 本研究は, 初等・中等教育において哲学教育がもちうる多様な意義を明確化し, その知見に基づいて初等・中等教育における哲学教育を推進するための具体的なプログラムを構築することを目的とする.
 この目的を果たすために, 次の四つの具体的課題を設定する.①初等・中等教育における哲学教育の意義と方法にかんする基礎的・理論的研究.②日本国内で萌芽的に試みられている初等・中等教育における哲学教育の調査・研究およびそれに携わる研究者・実践者との共同研究.③海外で実施されている初等・中等教育における哲学教育の調査・研究およびそれに携わる研究者・実践者との共同研究.④初等・中等教育における哲学教育プログラムの作成および教育現場における試行を通じた練成.

▼2009~2010年度, 立教大学学術推進特別重点資金(立教SFR)プロジェクト研究(自由プロジェクト研究), 課題名「解離症状への臨床治療アプローチ: 脳機能画像手法に基づく触知覚メカニズムの検討」(研究代表者: 立教大学現代心理学部 長田佳久)の研究分担者:
 本プロジェクトは, 基礎心理学, 医学, 工学, 哲学が連携し,「触知覚」という心理学的現象から「解離」と呼ばれる精神病理の治療可能性までを研究対象としたトランスレーショル研究である.
 本プロジェクトは, 認知科学の中で蓄積されてきた触知覚の知見を元に,「解離」の精神病理のメカニズムを脳機能画像法などの神経科学的手法を用いて解明し, 最終的に臨床応用に役立てることを目的とした.

▼2009~2011年度, 科学研究費補助金基盤研究(B)
「心と行為の哲学的分析による倫理的諸概念の解明―モラル・サイコロジーからの接近―(課題番号21320009)」(研究代表者: 慶應義塾大学 成田和信)の研究分担者:
 本研究の目的は, 近年, 英語圏で倫理学の一分野として発展しつつあるモラル・サイコロジー(道徳心理学)の成果を検討しつつ, さらに, 心の哲学や行為論で行われている哲学的分析のうちでモラル・サイコロジーと密接に関連するものにも目を配りながら,道徳的規範の実在性, 規範的理由の存在条件, 実践的推論, 行為の合理性, 自律, 幸福(福利), 徳といった, 倫理学における基本的な諸概念および諸問題の新たな解明を試みた.

▼2009~2011年度, 科学研究費補助金基盤研究(B)
「自立とソーシャルワークの学際的研究(課題番号21330142)」(研究代表者: 立教大学 庄司洋子)の研究分担者:
 本研究は, 立教大学社会福祉研究所の所員による共同研究プロジェクトである.
 社会福祉・ソーシャルワークにおいて自立の概念がどのように位置づけられるかをめぐり, 規範的分析・制度的分析・実践的分析にあわせた3つの研究ユニットを設置し, 集中的に討議した.「自立とソーシャルワークのあり方の学際的研究」と題し, 哲学・経済学・福祉社会学・社会福祉学・地域社会学の諸分野の見地から, 自立についての規範的意味とソーシャルワークという実践との関連を検討するものである. そのために, 制度的・実践的な議論の双方からの対話により, それぞれの研究の基礎付けを行う.その上で, ソーシャルワークの実践的研究に照らし合わせて, その再検討を行った.

▼2009~2012年度, 科学研究費補助金基盤研究(B)
「生態学的現象学の技術哲学的展開―生態学的に優れた人工環境の構築に向けて(課題番号21320003)」(研究代表者: 東京大学 村田純一)の研究分担者:
 現代のわたしたちの日常生活は, そのほとんどがなんらかの仕方で人工的に手を加えられた環境のなかで営まれている.現代の人間存在の基本構造は「人工環境・内・存在」ということができるだろう.本研究の目的は, この「人工環境・内・存在」のあり方を, 知覚経験を主題として展開されてきた生態学的現象学というアプローチと, 技術と社会の関係を中心的主題にして発展してきた技術哲学のアプローチとを統合することによって解明することにある.さらに, 限定された仕方ではあるが, そうした理論的解明の成果がどのような実践につながることができるのか, その実践的帰結の可能性をも見極めようと試みた.

▼2009~2011年度 科学研究費補助金基盤研究(B)
「生態学的なコミュニケーション論と社会的アフォーダンスに関する実証哲学的研究(課題番号21320010)」の研究代表者:
 本研究はJ.J.ギブソンに始まる生態学的心理学の観点を, コミュニケーション, 社会的関係性, 社会・文化的環境といった分野へと応用し, 生態学的なコミュニケーション論と社会論を確立するための概念的・方法論的基盤を創造することを目的とする.
 そのために以下の三つの分野で並行して研究を進めながら, その総合を試みる.最終的にアンソロジーを出版して, この分野の基本概念と方法論を提示した.①生態学的コミュニケーション部門: 行為者間の非記号的なコミュニケーションと社会的相互行為を, 生態心理学やロボティックス, ヴィゴツキー的アプローチの観点から明らかにする.②社会的行為と環境に関する哲学的考察部門: 生態学的なコミュニケーションが,どのようにして記号のような規約的な社会的相互行為へと変換していくのかを, 哲学的観点から考察する.③社会的アフォーダンス部門: 社会制度や人工物が, どのように私たちの行動を制御し, 人間関係と組織・社会の在り方を形成しているかについて考察した.

▼2008~2010年度, 科学研究費補助金基盤研究(B)
「脳神経倫理学の理論的基礎の確立(課題番号20320001)」(研究代表者: 東京大学 廣野喜幸)の研究分担者:
 脳神経倫理学とは, 神経科学がもつ社会的, 学問的インパクトを統制するための基礎理論として構築されつつある応用倫理学の一分野を指している. 現在日本では神経科学を実践応用し, 産業化しようとする動きが活発になっているが, それに伴い, 神経科学の実践的応用に伴う倫理的問題に対する関心が高まっている.
 本研究は, 人文社会科学的見地からこうした現状に応答するために, 脳神経倫理学を本格的に日本に導入し, その学問的基礎を確立することをめざすものである.本研究の実施にあたっては, ①脳神経倫理学の学問的特質の明確化, および, ②神経科学がもつ社会的インパクトの制御可能性の検討を研究項目とした.この二つの研究項目を実施することにより, 脳神経倫理学の理論的基礎の確立を目指した.

▼2006~2008年度, 科学研究費補助金基盤研究(C)
「生態学的哲学と環境存在論の展開(課題番号18520026)」 研究代表者:
 本研究は, ジェームズ・J・ギブソンの生態学的心理学に包含される認識論・存在論を哲学的に敷衍し, 生態学的(エコロジカルな)立場の哲学の確立を目指す.
 とくに, これまで知覚論・認識論に限定されていた生態学的リアリズムを, 以下のような存在論や環境論, 倫理学の分野へと拡張し, 生態学的立場の哲学として包括的に確立する.①身体-環境存在論: 身体的主体と生態学的環境との交渉のダイナミズムを理論化する.②社会環境論: 人間の心理と行動における社会環境(技術・テクノロジー・制度)の媒介性を明らかにする.③道徳実在論の擁護: アフォーダンス理論などの心理学的な観点を踏まえて, 道徳的実在論を擁護し, さらにディープ・エコロジーや動物の権利など環境倫理学的な課題についても考察する.