奮戦 全日本6位入賞 ─馬術部―
昨年、35年ぶりの1部昇格を果たした本学。勢いをそのままに彼らは最終戦に乗り込んだ。
JRA馬事公苑において11月1〜5日に行われた平成12年度全日本学生馬術大会。総合力を要する今大会で6位入賞。また、続いて行われた25、26日の全日本学生女子選手権大会でも久々の入賞者を出す目覚ましい活躍を見せた。
悔い残る6位
主戦メジロワースを欠きながらも、本学馬術部は地区予選を見事突破し全日本に挑んだ。初日・2日目に行われた障害飛越競技大会。1回目の走行では、出場した主将・安藤(経4・メジロカイザー騎乗)、中里(理4・聖陽騎乗)、柳沢(法2・ファーストレコード騎乗)の3人がそれぞれの実力を存分に発揮し、強豪校を脅かすところまで迫った。だが、2回目の走行では好調を保てず、団体入賞を逃してしまう。
迎えた3日目、本学が例年最も苦手としている馬場馬術競技大会には、蔵本(文4・メジロマッキャロン騎乗)が出場した。馬自身の経験が浅いというハンディを、「1カ月ぐらい前から息が合ってきた」と言うまでに克服した蔵本。個人13位入賞という素晴らしい結果を出した。
そして最終種目の総合馬術競技大会。調教審査を他大と互角の成績で終え、続く耐久審査。安藤、高木(経1・聖冠騎乗)の目を見張る活躍で、上位入賞も夢ではなかった。しかし、余力審査で馬を思い通りに操ることができず安藤がまさかの三反抗失権。須磨(社3・ロングスパイク騎乗)、柳沢、高木が粘りを見せたが、またもや団体入賞を逃した。
「(全日本の)独特の雰囲気にのまれてしまった」と部員たちは声をそろえて悔しがったが、結果は三大会の総合で6位という好成績。また高木も、総合馬術競技大会で個人14位に入賞し、安定した内容を示した柳沢と共に、新しい力の躍動と確実な成長ぶりを感じさせてくれた。
4年間の結晶
馬術部の女子部員で、唯一全日本女子に出場を果たした蔵本。最後の大会ということもあり、試合に臨む姿勢には特別なものが感じられた。
この大会は、4人一組でポイントを競い、上位2人が勝ち進むトーナメント制になっている。蔵本は危なげなく1回戦を突破したが、続く2回戦は接戦となる。専大の選手と同点になり、これを審判の総合的な判断にゆだねた結果、見事準決勝進出を決めた。
準決勝では、終盤で馬との呼吸が合わず落馬するというアクシデントに見舞われ、決勝への道は惜しくも閉ざされる。とはいうものの、7位に食い込む健闘を見せ、4年間の締めくくりにふさわしい出来となった。
馬術部は、女子部員が少ない。その中で頑張ってきた彼女の願いは、全国レベルの大会に、より多くの女子部員が出場すること。蔵本は4年間練習を重ねて結果を出した。きっと彼女の後輩たちも、大きな舞台で活躍してくれることだろう。
(写真=軽やかに馬場を駆け抜けるエース安藤とメジロカイザー)
(藤島・漆山)
〜記事抜粋〜