洋弓部女子・1部昇格 晴れの舞台へ
5月6日、武蔵大朝霞グラウンド。1部との入れ替え戦の舞台に本学はいた。
もう悔し涙は流したくない――そんな思いを胸に3月25日から4月22日、本学は各大学レンジで2部Bブロックリーグ戦に挑む。2位でリーグを終え、入れ替え戦に出場した本学はまたも涙を流すが、それは例年までの涙とは違った。
1部昇格。本学が12年ぶりに栄光を手にした瞬間だった。
快挙への序幕

シーズンの開幕としてはあいにくの天気となった日大戦だったが、本学は序盤からその実力を遺憾なく発揮する。
特にこの日は瀬田(コ4)の好調ぶりが際立った。エース半田(文4)や、坂口(文2)も高得点で続く。終わってみれば261点差をつけての余裕の勝利となった。第2戦も4年生の好調は持続し、危なげなく成城大を撃破した。
第3戦の相手は日本女大。絶好のコンディションとなるが、本学が得意とする
50b射的で点数が伸び悩み、気を抜けない展開となった。 30メートル射的第1エンドで逆転された本学は、一気に攻勢に転じた日本女
大の前に、じりじりと点差を離されていく。22点差での惜敗となった。
調整の意味合いも兼ねた最終戦。本学は独協大に順当に勝つが、強風に泣かされ、調整はかなわなかった。
「昇格できるかどうかはゴールデンウイーク中の練習次第です――」勝利の喜びに浸るのもつかの間、選手たちの視線は、早くも入れ替え戦へと向いていた。
さらなる高みへ
迎えた青学大、明大、玉川大との入れ替え戦。本学は50b射的の前半はスコアを崩したが、その後は落ち着いて普段の調子を取り戻す。
入れ替え戦までの二週間、部員たちは自分自身のことだけに集中した。試合中も他人のスコアにあえて目をやらず、ただ矢を射ることに専念したという。その結果、すべての個人賞が本学のものとなった。玉川大にはあと一歩及ばなかったものの、総合第2位で実に12年ぶりの1部昇格を手中に収めた。 エースに加えほかの選手も実力を伸ばしたことが、今季の好調を支えたのだろう。
「1部昇格は次の道へ続く入り口であって、ゴールではない」。来期から強豪ひしめく1部で戦う後輩たちは、このリーダーの言葉を胸に刻み、新たな目標への一歩を踏み出すだろう。
(写真=昇格射止めた七人。左から半田、熊崎(文3)、田村(コ4)、渡辺(経4)、内山(法2)、長戸(コ2)、瀬田)
(篠宮、木村(真))
〜記事抜粋〜
そして本選。本学から唯一勝ち進んだ芹澤の肩に部員の期待がのしかかる。だが彼はプレッシャーなどまるでないかのように堂々とコートに入った。世界覇者・野呂の直後の演武ではあるが、おくする様子も感じられない。素早くかつ十分に間を取った演武が繰り広げられた1分03秒。気合のこもった喝や芹澤の力強い雰囲気は、見るものを圧倒した。
迎えた結果発表。「男子単独の部、敢闘賞・立教大学芹澤宏治」と発表する声が武道館中に響いた。敢闘賞、すなわち関東4位が決定した瞬間だった。優勝を狙っていた芹澤の顔には悔しさも感じられたが「敢闘賞をもらえたことは素直にうれしい」と喜びを語ってくれた。
各項目を見ると、芹澤の演武は構成の得点が高かった。「基本に忠実で癖のない内容を組んだ」と受賞後、彼は振り返る。誰にとっても分かりやすい演武を目指したことが功を奏したといえよう。
昨年秋の大会で本学は、けがや主力の4年生が抜けたことで一組も予選を突破できず苦汁をなめた。近年、本学が毎大会上位入賞しているだけに、なおさら痛い予選敗退だった。あれから部を立て直すために彼が重ねた努力は計り知れない。
そしてまた半年後には、全日本学生大会がやってくる。その大会で新しく生まれ変わった本学が見られることは間違いない。
まず第一に、団体演武への挑戦。一体感が要求されるこの競技は、後輩たちを育てるまたとない機会だ。第二に、二段を保持する馬場(経1)を含む新入生10人の加入。中学時代からのキャリアを持つ彼の活躍にも期待したい。
正念場を乗り切り、今大会で復活への足掛かりを得た本学少林寺拳法部。新戦力にも恵まれて、再び頂点を目指す彼らの戦いがいよいよ本格化してきた。。