立教スポーツ第139号
復活の時 13年ぶり1部昇格 −水泳部−
2001年、夏。関東の学生スイマーが千葉県国際総合水泳場に集結した。7月31日〜8月2日にかけて行われた第74回関東学生選手権水泳競技大会。本学が手にしたのは、2部準優勝、13年ぶりの1部昇格という栄光だった。
感動に包まれた今大会を今、振り返る――。
首位スタート
大会初日、二百メートル背泳ぎ決勝。本学背泳ぎ陣がデッドヒートを繰り広げた。前半、スタートダッシュの得意な清水(法1)がリードをとった。だが、堺(法3)が ペースを守り後半巻き返す。その接戦に福田(経1)も加わり会場を沸かせた。優勝は大会新記録を出した堺。彼はこの種目、大会3連覇の偉業を達成した。また清水、福田もこれに続き本学は表彰台を独占した。
続く主将・池田(コ4)も、負けじと二百メートル平泳ぎで奮闘する。中盤から激しい追い込みを見せ、自己ベストを大幅に更新しての優勝。1年生のときからなかなか取れなかった栄冠を彼はついに手にした。
主将の奮闘は初日最終種目の二百メートルリレーに勢いを与え、本学は堂々の3位に輝く。
初日に大量の団体得点を稼ぎ暫定1位の本学。1部昇格は残り2日の踏ん張りにかかる。
昇格なるか
2日目、首位の座を守りたい本学に大きく弾みをつけたのが、田辺(経1)だった。八百メートル自由形を圧倒的な強さで優勝してしまう。
さらに百メートル背泳ぎは本学がまた表彰台を独占した。続くメドレーリレーも圧勝。連続の快挙である。
この時点で本学の1部昇格は決定的になり、大会の最後を飾る八百メートルリレーでは1位とわずか100分の4秒差の2位。有終の美は飾れなかったが、大会は大接戦の余韻を残して幕を閉じた。
栄光を手にして
2日目、首位の座を守りたい本学に大きく弾みをつけたのが、田辺(経1)だった。四百メートル自由形を圧倒的な強さで優勝してしまう。
さらに百メートル背泳ぎは本学がまた表彰台を独占した。続くメドレーリレーも圧勝。連続の快挙である。
この時点で本学の1部昇格は決定的になり、大会の最後を飾る八百メートルリレーでは1位とわずか100分の4秒差の2位。有終の美は飾れなかったが、大会は大接戦の余韻を残して幕を閉じた。
(新里)
〜記事抜粋〜 (写真=主将・池田、勝利の雄叫び)
立教新時代 −ボート部−
戸田漕艇場で続々と好成績が生み出された。
まずは6月16・17日の東日本大学選手権大会で男子舵手なしペアと女子ダブルスカルが2位に輝いたのを皮切りに、6月29日〜7月1日に開催された全日本軽量級選手権大会でもこの両クルーが活躍。銀メダル獲得、5位入賞を果たすと、男子舵手なしフォアでも銅メダルを獲得するなど快進撃を見せた。
勝者の銀メダル
全日本軽量級選手権大会の決勝、レース前。「1着でゴールして、勝者になりたい」。男子舵手なしペア(以下ペア)で参戦する中田(観3)と伊東(法4)は、共に強い決意をあらわにした。
直前に行われた東日本大学選手権大会でも2位の好結果を残し、万全の状態で臨んだ今大会。緊張のため予選では思うように実力を発揮できなかったが、敗者復活戦を1着で勝ち抜くと徐々に調子を上げながら決勝へとこまを進めた。
迎えた決勝戦。好調な滑り出しで、一度は首位争いの舞台に飛び出した本学だが、中盤以降4位に甘んじてしまう。しかし、二人の力強さは死んでおらず、ここから驚異の逆転劇が幕を開ける。ゴール直前50bから、3位の慶大、2位の東海大までもを一気に抜き去り、わずか数十センチの差でゴール。「応援が聞こえた。負けたくなかった」と話す中田。「最後は執念だった」と振り返る伊東。負けじ魂が、二人を逆転劇の主役へと押し上げた。
レース後、中田と伊東がしっかりと握手を交わす。はにかんだ表情を浮かべた二人の姿は、それでいて銀メダル獲得という胸を張るべき成果を残した「勝者」に映った。
自信となった銅
ゴール付近がペアの銀メダル獲得に沸き立っていた一方で、スタート地点では男子舵手なしフォアが決勝のレースを迎えようとしていた。
予選、段違いの力を誇る東レ滋賀と同組の本学は、序盤から完全に相手にリードされ2位でゴール。敗者復活戦に回る。その敗者復活戦では、得意のラストスパートでほかを突き離し1着で決勝に勝ち上がった。
「大学には絶対負けたくない」。主将・小野澤(経4)はレース前、闘志を燃やした。決勝の相手は予選タイムで本学よりやや上をいく早大、日体大、そして東レ滋賀の3クルー。一ヵ月半後に控えるインカレを見越して本学は敵を大学、とりわけ早大に定めた。
風の強かったスタート、本学は大きく舵行するもすぐに立て直し東レ滋賀、早大に続く。中盤は各艇ともに一艇身の差を保ったままレースは終盤へと突入。ここで本学は早大に半艇身差と迫る。ラストで粘り強さを見せるが、そのまま3位でゴールした。
早大には一歩及ばなかったが、クルーは銅メダルという結果を素直に喜んだ。ペアの活躍を間近で見ながら、自分たちも結果を残さなければならないというプレッシャーの下で勝ち取った銅メダル。クルーはこのメダルとともに、将来につながる自信を手に入れた。
急成長の夏
「例年以上の活躍を見せている男子クルー。それに劣らず結成間もない女子クルーが、今季新たな歴史を刻んだ。特に成長著しかったのは女子ダブルスカル(以下女子ダブル)。東日本大学選手権大会で総合2位。ここから彼女たちの活躍の軌跡が始まる。
直後に迎えた全日本軽量級選手権大会。予選タイムは全クルー中4位と健闘。しかし同組出漕の早大に及ばず敗者復活戦に回る。ここでは力の差を見せつけ準決勝進出を決めた。準決勝では2位慶大と接戦の末3着。これで決勝への道は閉ざされたが、最終日に順位決定戦へ臨むこととなる。彼女たちは「一本一本を伸びのあるこぎにしたい」と抱負を語った。迎えた最終日。出だしでは遅れたが、首位に出てからは独走し1着。全日本級の大会で総合5位入賞を果たす。本学女子クルー初の快挙だ。
今回得た一つの大きな自信を糧に、彼女たちはシーズン終盤へと向かう。
(写真=皆の期待にこたえ、銀を獲得したペア)
(黒川、野島、江幡)
〜記事抜粋〜
春季対校戦優勝 王座獲得 ―サッカー部― 5月20日〜6月23日にかけて、本学富士見グラウンドなどで行なわれた第25回東京都1部・2部春季対抗戦。彼らはそこで13年ぶりとなる快挙を成し遂げた。全員で勝ち得た優勝――。今回のタイトル獲得で、秋へ、そして念願の1部昇格へ向け、選手達は確かな手ごたえを感じていた。
頂点を目指して
東京都1部・2部のチームがその枠を越えて優勝を争う今大会。現在2部の本学は、予選リーグを2勝1敗で通過した。
決勝トーナメントの初戦は専大との対戦である。2点先制されて迎えた後半31分、主将・下和田(経4)が1点返し、さらに残り3分、中村(社3)の地をはうロングシュートが決まり同点。その後は両者譲らず決着はPK戦にゆだねられた。味方の選手が確実に決めると、それにこたえてGK島崎(文3)の読みもさえる。PK戦を制し、下和田は試合後に「優勝」の2文字を初めて口にした。「最後まで突っ走りたい」――。
続く準決勝の相手は帝京大。後半早々に先制されるが、ここから勝利への執念が前面に表れ、積極的な攻撃が増える。そしてこのまま終了かと思われたロスタイム、左サイドからのスローインをを田中(観4)が強烈なシュート。延長戦で逆転に成功した本学は、決勝で拓大と対戦することになった。
序盤は本学がペースを掴む。前半27分、右からのクロスに高橋(経4)が合わせ先制。37分には下和田が追加点を入れる。後半は1点を許してしまうが、点差を守りきって試合終了。本学は歓喜の渦に包まれた。 快進撃の要因
優勝カップを受け取った時の気持ちを、下和田は「入学した時からの夢だった」と笑顔で振り返った。だが、本学が手にいれたものは、それだけではなかった。
まず挙げられるのは、あきらめずに戦う精神的な強さである。専大や帝京大など格上の相手に対しても、最後まで勝利への執念を失うことがなかった。だからこそ、彼らは2試合連続で同点に追いつき、逆転することが出来たのだ。
また、個々の選手が自分の持ち味を出すことが出来たのも、注目すべきところだ。守備のかなめとして昨年から活躍している大石(経2)を筆頭に、どのポジションも2年生の台頭が著しい。その一方でMFの高橋、DFの趙(理4)や中村ら上級生も、献身的なプレーでアピールしている。こうしたチーム全体の活性化が、優勝へと導く大きな力となったのだ。
「秋は1位で1部に行きたい」(趙)と、優勝の直後から、選手たちはすでに先を見据えていた。念願の1部昇格を決めるそのときまで、彼らの戦いは終わらない。 (水上、五十嵐)
〜記事抜粋〜
(写真=起死回生の同点ゴールに歓喜する選手たち)
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