【ローラーホッケー部】
頂点は譲らない! 全日本女子 3連覇
やっぱり立教はロラホが熱い! 今季は思うように勝てない時期もあった立大女子。だが新たな気持ちで挑んだ全日本大会では、鉄壁の守備で敵を全く寄せ付けない戦いを見せ優勝。その強さを再び取り戻してみせた。
王座を懸けて
3連覇――。今季は春から結果が出ず苦しむ時期が続いた。それでもチームを一つにすることで王座を守り抜いた。
団体戦は「メンタル面での団結が必要」と今季主将を務める田中(済4)。仲間を信頼し、フォローし合うことは欠かせない。
難攻不落と言われた社会人を打ち破り、全日本で2年連続の頂点に登り詰めた立大。3連覇を懸けた今大会も、優勝候補に最有力として名を連ねることとなった。
前回覇者の立大は準決勝からの登場となる。相手は先の対戦で圧倒している東洋大。試合開始から格の違いを見せつけ、3―0と見事な勝利を収めた。
迎えた決勝の相手は宿敵、国学院大。6月の東日本学生決勝で対戦し苦杯をなめさせられた。選手層の厚さ、実力ともに立大をしのぐものを持ったチームだ。今大会においても社会人を破り決勝へと駒を進めてきた勢いがある。
試合は序盤から国学院大がペースを握る。立大は強敵の猛攻に耐え忍ぶ苦しい展開。しかし、キーパー原田(文4)が「相手のペースにのまれると勝つことはできない」と好セーブを連発。守備陣の奮闘もありゴールラインを割らせない。その中で立大に歓喜の瞬間が訪れる。中央でパスを受けた山口(観4)が豪快にスティックを振り抜く。パックはネットへ突き刺さり、待望の先制点に。「とにかく安心した」と山口。3連覇へ向け大きな1点を得る。
苦しみの先に
試合終盤、波のように押し寄せる国学院大の猛攻にさらされる。しかし原田を中心に全員でゴールを守る立大。三たび頂点へ。チーム全体で最後の力を振り絞り優勝へと走った。
そして、本当の歓喜の時が訪れる。試合終了のブザーが鳴り響き選手たちは一斉に抱き合う。1点差ではあったが、確実に日本一の座を守り抜いた。
振り返れば苦難の年だった。昨年、主要大会全てを制すという偉業を成し遂げた黄金世代が抜け、今年は気持ちを新たに挑んだ。周囲の大きな期待とは裏腹になかなか結果は出なかった。
今季のここまでタイトル無しという結果に助川(コ3)も「つまらないホッケーだった」と語る。自らのプレーに納得できず、最強校としてのプライドを失いかけていた。それでももう一度優勝のためプレーを見つめ直す。「自分たちの強みは足」。 どのチームよりも必死に走ることで勝利をもぎ取った。
秋に控えるインカレは4年生にとって最後の大会。その優勝こそが、今季最大の目標だ。「次は自分が先輩を勝たせたい」と助川。「後輩に最後の贈り物をしたい」と角田(文4)。 学年を超えた絆とともに必勝の体制を整え、長野での優勝を誓った。(高橋謙人)
【ハンドボール部】
止まらない立大の躍進 インカレ 出場決定
立大ハンドボール部が2年ぶりにインカレ出場を決めた! 各地区の上位校が集う東日本インカレ。3日間に及ぶ連戦を危なげなく全勝し、着実に積み上げてきた力を大一番で爆発させた。
歓びの時
「チーム一丸となりリベンジというテーマを達成したい」。昨年は、出場さえかなわなかった東日本の舞台。熱き思いを胸に彼らは勝負に挑んだ。
初戦特有の緊張感の中臨んだ北大戦。思い通りに体を動かすことができず、焦燥感だけが募る。序盤から続く不穏な時間を断ち切ったのは長澤(コ4)のゴールだ。主将の得点をきっかけに、徐々に調子を取り戻した立大は一つ目の白星を上げた。
今大会の山場は富士大との第2戦。ブロックで唯一、前年のインカレに出場している強豪校だ。いつもより長い円陣の掛け声で選手たちが奮い立つ。「富士大に勝つことだけを考えてやってきた」と長澤が言うようにチームは一層闘志を燃やした。手の内を知り尽くした相手との一戦。両者は交互に得点を奪い合い接戦を繰り広げた。そんな中、次第に立大が流れをつかんでいく。持ち味のスピードと素早いパス回しで好機を演出。互角の戦いを制し、価値ある一勝をたぐり寄せた。
最終日の富山大戦。オフェンス陣が、圧倒的な強さを見せつけた。怒涛(どとう)の攻撃でシュートチャンスをつくり出し幾度となくゴールネットを揺らす。大量得点でリードを広げ続ける選手たちに、歓声が湧き上がる。ダブルスコアで相手を引き離し、試合終了の笛。念願のインカレ出場が決まった瞬間、チームは歓喜の輪に包まれた。
特別な存在
4年生にとって、3度目となる東日本インカレ。全国への挑戦権を手にするため、立大ハンドボール部は特別な意気込みを持っていた。
最高学年である4年生がチームをけん引。コート内外を問わず部を支え、本音を言い合える関係をつくり上げてきた。そんな彼らには、二つの目標があった。かねてから掲げてきたインカレへの出場権獲得。そしてもう一つ。4年生全員で出場して勝利すること――。
仲間の存在は、チームを勝利へと導く原動力となる。「全員でインカレに出る」。最終戦でその思いは実現した。試合終了直前、立大は関口(コ4)と今井(理4)を投入。ついに4年生がコートにそろった。「うれしくて泣きそうだった」。下地賢(済4)は特別な存在である同期に対し、胸を熱くした。
楽しく雰囲気の良いチームを目指してきた彼ら。共に喜び励まし合う事で、信頼関係を築いてきた。「このメンバーでハンドボールがしたい」。 全員の強い気持ちが、息の合ったプレーを生み出した。 インカレ出場が決定し、長澤は「ほっとした」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。今大会で確かな手ごたえを得て、自信に満ちあふれる彼ら。“完全なるリベンジ“に向けた次の目標は、1部残留とインカレでの勝利だ。立大は台風の目となり新風を巻き起こす。(廣瀬真央)