【アメリカンフットボール部】
いざ最高峰へ 昇格 関東1部 TOP8
立大ラッシャーズが、TOP8に返り咲いた! リーグ戦全勝で迎えたチャレンジマッチにて専大に28ー21で勝利。因縁の相手にリベンジを果たし、昇格を決める。彼らは、古豪復活への一歩を力強く踏み出した。
心願
決して忘れられない記憶。リーグ戦全敗で臨んだ昨季の入れ替え戦。専大に敗北し無念の降格を喫した。この一年、立大ラッシャーズはその悔しさを背負い闘い続けた。 「全ては日本一のために」。主将の杉山慶(法4)は何度も口にしてきた。日本一を目指せない立場に居ながら常に日本一のチームづくりに取り組む。しかし、主将として何が正しい選択かが分からず悩む日もあった。そんな時、彼を支えたのはチームメート。ラッシャーズは一丸となって成長してきた。
昨年の同大会ではベスト16にとどまった久保。その結果を塗り替えるべく練習に取り組み、片足タックルを強化。7`もの厳しい減量にも意地で耐え抜いた。そしてレスリング人生の集大成を見せる日を迎える。
TOP8復帰へ向けたリーグ戦が開幕した。「全勝昇格」を掲げる彼らは、優勝候補の筆頭として相手を迎え撃つ。途中、けがで離脱者が続出するも、チーム力で乗り越える。目の前の一戦に全力を注ぎ、見事全勝でのリーグ優勝。昇格をかけたチャレンジマッチへの出場権を手にした。
対するは降格を突きつけられた因縁の相手である専大。昨年の屈辱を晴らすには絶好の機会だ。「次は相手を落として自分たちが絶対に上がってやる」。チームの中にギラギラとした闘争心が湧き上がる。全勝の勢いに乗る選手たちの士気は最高潮に達した。
成就
決戦の時は訪れた。一年越しの思いを胸に、選手たちはフィールドに向かう。開始早々にQB田中(観3)がタッチダウン。チームの闘志を体現してみせた。直後に逆転を許したものの、負けじと同点に追いつく。両者一歩も譲らぬ展開の中、前半を終えた。
後半に入り、試合はさらに熱を帯びる。残り時間は5分。ここでRB嶋田(現4)のランが敵陣を切り裂く。最後は田中が得点につなげ逆転。勝利へと大きく前進した。
喜びもつかの間、専大の反撃にあい予断を許さない状況になる。残り時間20秒、エンドゾーンまであとわずか。ここでタッチダウンを許せば同点。勝敗はこの寸時に託された。
緊迫した空気の中、LB申(観3)がインターセプト。ビッグプレーでこの危機を脱する。TOP8への道が開けた瞬間だった。時計が0を指した時、彼らは再び日本一に向けたスタートラインに立った。
「昇格はゴールではない」と杉山慶。あくまで彼らが志すのは日本一だ。常に頂点を目指し挑み続けてきた4年生。その意志を受け継ぐ後輩たちは来季、TOP8の地で暴れまわる。 (清水千悠)