射撃部〜小さな大エース〜わずか151cmの女の子が、4.5kgもの銃を構え、1時間45分立ち尽くす。ただひたすら撃ち続ける。これほど過酷な競技を彼女は平然とやってのける。「重さは感じない。ただ飽きてくる」。栃木県出身。高校時代は陸上部に所属し、短距離を専門とする。100mを12秒台で走る脚力。インターハイ出場選手でもある。もう一度断っておくが身長は151cm。「(身長が低い分)足の回転が速くて、地についている時間が短い」という。 指定校推薦で立教大学へ入学。勧誘されるままに射撃部へ入部。同期の寺末(法1)と共に、例年まれにみる逸材との評価を受け、一年生にしてインカレ出場も果たす。自他共に認める負けず嫌い。そして華奢な体型とは裏腹に太い肝の持ち主。インカレという大舞台でベストスコアを叩き出す。「ベストが出て嬉しかった。でもまだ精神面に課題がある」。冷静な自己分析。そんな大人びた彼女もまだ18歳。新人戦での活躍にも、「(部内の)紅白戦の方が気合が入る。負けた時の罰ゲームが嫌だから」。あどけなさも残す。 奥沢恭子(法1)。小さな身体に秘めた可能性ははかり知れない。 (写真=見据えるのは「1部昇格」という小さな的) (安部)
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