硬式野球部法大戦インタビュー抜粋法大からは16季勝ち点を挙げていない本学。しかも昨年の春季リーグ戦では目の前で胴上げをされるというこの上ない屈辱を味わっている。それだけに法大戦には皆特別な思いを抱いていた。立大野球部史に残る名勝負をした選手たちの熱い思いをここに記す。5月11日 法大1回戦 立大VS法大 2─1 <齋藤監督> ─今日は苦手の法大からまず1勝しました。 そうだね。でもいつも1勝は出来るんだけど勝ち点が取れないんだよ。勝負は明日だね。 ─先発・小林弘選手(経4)はよく投げたと思うんですが…。 うん、よく投げた。 ─六回に多田野選手(観4)にスイッチしましたが。 リードしてる時点でスイッチしたというのは予定通り。 ─今日は八回に満塁のピンチがありました。 ピンチを抑えるのがやはりエースというもの。 ─六回表の岩村選手(経3)のセーフティースクイズはすごかったですね。あれはサインですか? そう、サイン通り。(あの場面では)あれしか点を取る方法はない。 ─明日の先発は? まだ…。明朝の調子を見て決めるつもり。毎年1勝はしているから、なんとしても今季は勝ち点が欲しい。 <多田野選手(観4)> ─六回からの登板については? 監督から「勝ち越したら行く」と言われていました。 ─慶大戦が水曜日までありましたが…。 調子は悪くないので、試合の間隔が短かったのは問題ないです。 ─16季ぶりの勝ち点に向けて一言。 自分が投げるかどうか分からないですが、投げる機会があればがんばります。(法大には)なんとしても勝ちたいです。 <小林弘選手(経4)> ─大事な初戦に先発を任されましたが、緊張されたりは? もうだいぶ先発にも慣れました。言われれば(いつでも)投げます。 ─四回に打たれた本塁打については? 打たれた球はストレートです。悔しいというよりも仕方がないとすぐに気持ちの切り替えが出来ました。 ─交代を告げられたのは? 逆転されたときに監督に言われました。 ─本学投手陣の中で小林弘選手は球種が多い方だと思いますが、やはり自信というのはあるのでしょうか? はい。球種が多いということは自信です。 <岩村選手(経3)> ─今日は岩村選手らしい「技」の利いたセーフティースクイズがありましたが。 自分は打てるバッターじゃないんで、ああいうふうにしか点を決めることができないんです。 ─あれはサインだったんですか? はい、そうです。 ─今日はショートの方向にボールが飛んでくることが多かったですね。岩村選手は守備が安定しているので、いつも安心して見ています。 自分から守備を取ってしまうと何にも残らないんで。きっちり役目を果たせてよかったです。 5月12日法大2回戦 立大VS法大 3─1 <齋藤監督> ─まずは16季、実に8年ぶりとなる法大からの勝ち点おめでとうございます。 8年になるの?ふーん。法大に勝つのが今季の1つのテーマというか目標だったからね。 ─誰もが予想してなかった多田野選手の連投でしたが…。 実は昨日の試合が終わった時点で(多田野で)行くと決めていた。 ─試合は四回、出口選手(法3)の本塁打で一気に盛り上がりましたね。 (先制点を決めたということで)あれは大きかった。ただ、最後に打った2ベースの方が良かった。出口は次も期待できる。 ─七回表に二塁手の渡辺選手(経4)がライトへ抜けそうな当たりを取るファインプレーがありました。野手の気迫も感じられましたね。 まったくその通りだね。バックが良く守ってくれた。 ─監督が八回表、多田野選手がデットボールを与えてしまった場面でマウンドに行かれましたが、どんなことを言われたんですか? とにかく気持ちを切り替えるように言った。勝負と言うのは非情だからね。 ─そのピンチに多田野選手のバント処理。あのプレーは圧巻でした。 あれはすごいプレーだった! ─そして出口選手の駄目押し2ベース。 あれは大きかった。 ─チームの雰囲気が良くなり、残すは東大戦だけです。 個人よりもチームに徹して頑張ってほしいとみんなに伝えるつもり。 <出口選手(法3)> ─法大には16季ぶりの勝利と言うことですが、今のお気持ちは? 素直にうれしいです。 ─本塁打を打ったのは初めて? 新人戦では打ちましたが、リーグ戦では初めてです。 ─あの球は何だったのですか? カーブです。 ─法大の先発の中野選手はどんな感じでしたか? ストレートが速かったです。 ─最近は三番に入ることが多いですが、三番という打順についてはどうお考えですか? (三番という打順は)うれしいのですが、一、二番の出塁率が高いので多少硬くなってしまうんです。 ─今日の試合前のチームの雰囲気はどうでしたか? (みんな)絶対に今日決めようと言ってました。 <上重主将(コ4)> ─なんと16季ぶりに法大から勝ち点を奪ったわけですが、いかがでしょうか? 率直にうれしいです。慶大に勝ったのが影響していると思います。 ─チームの雰囲気も一気に盛り上がったのでは? そうですね。日程的にはきつかったけど、逆に日が空いてないのが良かったとも思います。監督さんも喜んでいました。 ─ついに勝ち点2ですが…。 最初のころのことを考えると(勝ち点2を取れたことは)いいと思います。でも今状態が良い分、最初のころの負けがやはり痛いです。 ─なかなか勝ち投手になれなかった多田野選手については? 先制点がとれて、多田野が頑張って投げて…これがいい結果に結びついてのだと思います。 ─試合後多田野選手と握手してらっしゃいましたが、どういう気持ちでしたんですか? 「ありがとう!お疲れさま師匠!(笑)」 ─残るは東大戦のみですが…。 応援してくれる人のためにもがんばります。 <多田野選手> ─多田野選手が何としても勝ちたかった法大から16季ぶりに勝ち点が取れました。気分の方は最高ですか? そうですね。 ─志願されたとのことですが…。 昨日の夜の時点で「自分が行きます」と監督に言いました。 ─今日のご自身の投球を振り返ってどうですか? 丁寧に投げられて良かったと思います。 ─後藤武選手に本塁打を浴びてしまいましたが…。 シュートが甘く入ってしまいました。 ─シュートはいつから投げられているんですか? 今季の初めからです。いろんなバッターに試しているんですが、手を出してくれたりしているので、手ごたえはあります。 ─フォークも投げ始めたということですが… 今日も5〜6球投げました。投球の幅はだいぶ広がったと思います。 ─門間選手への頭部への死球がありましたが…。 ストレートが滑ってしまいました。けれど気持ちの切り替えはすぐに出来ました。 ─残すは東大戦です。東大も松家投手など怖い存在だと思いますが…。 (松家投手は)本当にいいピッチャーなんで、東大ということを意識しないで、気を引き締めていきたいと思います。 (インタビュー構成:久野)
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