応援団

「今、応援団は」

 立教のハリーポッター。
 本学応援団の団長・立川捨松(理4)は、その見た目から他大の団員にそう呼ばれている。彼は、ハリーポッターと同じく魔法をかける。
 スマートな体で力の限り声を振り絞る姿は、私たちに驚きを与える。

 リーダー部・吹奏楽部・チアリーディング部の3部からなる本学応援団。通常はリーダー部の四年生が団長を務める。だが今年はそのリーダー部幹部がいないため、吹奏楽部出身の団長としてリーダーを振るう。本学応援団、70年の歴史のなかで吹奏楽部出身の団長は二人目だ。しかも一人目(平成元年卒)の時には、3年生にリーダー部員がいたが、今年は1・2年の下級生にしかリーダーがいない。ゆえに、自分が経験していないことを、彼がリーダー部下級生に指導しなくてはならない。力不足を痛感することもある。

 それでも、春は神宮の舞台に立ち続け、6月8日に日比谷公会堂にて行われた東京六大学応援団連盟祭第49回「六旗の下に」でも終始堂々とした姿を見せた(写真)。「昨年の今頃は、今年のことを考えるとぞっとしていた」と、立川は語る。だが、いま応援団は当然のように回っている。「みんなが吹奏上がりの団長についてきてくれたおかげ、がんばってくれた3年生のおかげ」と立川はこの前期を振り返った。

 来年も、リーダー部に四年生はいない。だが、リーダー部は今3人の新入部員を加えて8人になりたのもしさをみせる。なにより、本学応援団にはリーダー部に加えて吹奏楽部とチアリィーディング部全員で盛り上げていこうという、「三部一体」の素晴らしい理念があるのだ。

 秋、野球のプレー以上にドラマティックな彼らの姿を神宮で見てほしい。                  
(新里)