澄み切った青空、太陽の光に照らされた緑の芝生、ほぼ無風というラグビーにとっての好条件。まさにラグビー日和だったこの日、Aグループにかける思いをそれぞれの胸に、男たちは集った。
12月14日、関東大学対抗戦A・Bグループ入れ替え戦が熊谷ラグビー場にて行われた。昨シーズン、Bグループから昇格し、Aグループとしての1年目を迎えた本学。しかし、その壁は厚く、今季の本学は敗北の味しかまだ知らない。一方、対戦校の成蹊大はBグループ全勝優勝と勢いを持っている。
試合開始直後、成蹊大に先制トライを許してしまう。しかし、そのトライが逆に本学の闘争心に火をつけた。FB武藤(法2=写真)の鋭いキックで試合の流れを本学のものへと引き寄せ、ナンバー8掛川(コ3)の力強いタックルで相手の動きを封じ込める。そして、相手のペナルティにより、得点のチャンスを得た本学。そこから、SH大室(社4)が左サイドに大きなパスを出し、駆け上がってきたWTB高橋(淳)(社3)がキャッチ。そのまま持ち前の俊足を生かしたトライを決めた。前半を12−5で終えた本学は、後半さらなる攻防を見せる。後半5分、SO西田(社2)が相手のすきをついた飛び出しで、パスカット。相手の追撃を振り切って、鮮やかなトライを決めた。その後成蹊大にトライを決められるも、試合終了まで相手の攻撃を全力で守り抜いた本学。22−10で勝利し、見事Aグループ残留を果たした。
試合後、スタンドに向けた選手たちの顔は笑顔と涙であふれた。Aグループでの一年目、課題が多く残るものであった。だが今季初めての勝利と、来季再びAグループのグラウンドに立てる喜びを、今はただ彼らと一緒に味わいたい。
(2003年12月18日・五島)