ここ数年遠ざかっている。しかし決してあきらめたわけではない。
全日本大学選手権出場への切符。
手にするために必要なもの。それは、関東か東京六大学の頂点に君臨すること。
春季リーグ戦を前にして、選手たちは関東での優勝を本気で狙った――。
◇第47回関東地区大学準硬式野球選手権大会
4月1日〜10日 本学富士見グラウンドなど |
4月1日 対北里大戦
〜投打がかみ合い、関東初戦を快勝〜
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北里大 |
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1 |
立大 |
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3 |
1 |
1 |
3 |
2x |
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11 |
今年初の公式戦となる関東大会初戦。オープン戦で5勝1敗1分と好調を持続する本学が、北里大を圧倒し、11−1で大勝した。
先発のマウンドに立ったのは石井(経2)。初回から低めの変化球と伸びのある直球を織り交ぜ、相手打線を翻弄(ほんろう)していく。五回までをすべて三振と飛球に打ち取る完ぺきな投球を見せる。七回に四球から1点を失うものの、被安打3、奪三振9と素晴らしい内容だった。
そして打線も石井の好投に応えるかのように大爆発。初回に倉本(経4)が四球で出塁すると、主将・猿田(法4)の適時打で先制する。3回にも連続安打により4−0へとリードを拡大。さらに6回裏には一番・倉本、四番・築島(経3)がそれぞれ二塁打で走者を本塁へ帰すと、続く猿田がこの日4安打目となる適時打でたたみ掛けた。最後は盗塁と暴投で三塁に進んだ萬(=よろず・文2)が代打・桐澤(社3)の安打で生還し、七回コールドで試合を決めた。
「オープン戦からつなぐバッティングが出来ている」(河原監督)との言葉通り、打つべきところで安打が出た今回の試合。昨季までの課題であった得点力に大きな変化が見られた。また、昨季リーグ戦で先発の一角を担った石井の活躍振りも目覚ましいものがあった。
「負けたら終わり」の関東大会。優勝を目指し、“本気モード”の戦いが始まった。
4月2日 対国士大戦
〜執念勝った!劇的逆転勝ち〜
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計 |
国士大 |
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0 |
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0 |
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1 |
立大 |
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0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2x |
2 |
前日とは一転し、息の詰まる投手戦となった第2戦。相手は東都リーグ1部に所属する強豪校の国士大だ。初回、四球と失策で相手走者を三塁に進めてしまった本学は、犠飛で初回に1点を失う。制球がいまいち定まらなかったエース・上原(経4)だったが、走者を背負いながらも要所を締める粘りの投球で、その後を0点に抑えていく。
踏ん張るエースを援護したい打線は、バントを有効に使い、何度も走者を得点圏に送るものの、最後の一本がなかなか出ない。しかし最後まであきらめなかった本学に、九回裏の奇跡が訪れた。
先頭打者は七番・上原。「自分で決めていこうと思った。思い切り(バットを)振っていった」という打撃は三塁打に。そして、無死三塁の絶好機で、続く亀谷(=かめがい・社4)が選んだ作戦はスクイズだった。見事に成功させ、さらに相手の失策の間に自慢の俊足で二塁へ進む。そして前の打席で二塁打を打っていた萬が初球を捕らえ、走者生還。勝利への執念が、最後に本学のバットに火を噴かせた。
強打の国士舘打線に、上原は持ち球を全て使い、球種を絞らせなかった。一方で内野の守備は失策4つともろさを露呈。バッテリーを中心とした守りの野球が持ち味の本学にとって、守備の堅固さは不可欠だ。より一層の奮起を期待したい。
4月6日 対早大戦
〜序盤の失点を返せず早大に敗れる〜
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計 |
早大 |
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3 |
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0 |
0 |
0 |
8 |
立大 |
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2 |
0 |
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0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
4 |
4日に予定されていた明薬大戦が相手の棄権により中止。今大会ベスト4を懸けた戦いは早大との”一足早い”真剣勝負となった。
本学の先発は石井だったが、序盤から早大打線に捕まってしまう。初回、打者2人を内野ゴロに打ち取るも、四球から続く打者に打ち込まれ3点を失った。その後も高めに浮いた球をはじき返され、石井は五回で降板となった。六回からは上原が救援。4イニングを無失点に抑えた。
一方で打線は、初回に先頭打者・倉本が内野安打から出塁し、バントと相手の失策で1点を返す。二回にも好調の萬が左翼線へ長打を放ち同点とする。さらなる反撃が期待されたが、早大先発の川口に押さえ込まれ、敗戦を喫してしまった。
九番・萬、一番・倉本のコンビで度々出塁したものの、その後の上位打線が凡打に倒れるシーンが目立った。どこからでも打てるのが今年の立大打線の強みだが、勝負所での打撃が今後の鍵を握りそうだ。
関東大会は惜しくも敗れてしまった。
しかし「全日本大学選手権出場」への道はこれで途切れるわけではない。
そう、次なる戦い、東京六大学準硬式野球春季リーグ戦が待っている。
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