相手のスマッシュがネットにかかる。その瞬間、4年生にとって立大でのバドミントン生活が終わりを告げた―。 2010年9月23日。秋季リーグ戦最終戦のチームの勝敗の行方は、最後にコートに上がった前主将・岡野(済4)の双肩にかかっていた。そして、その背後には大声を張り上げて声援を送り、場を盛り上げることで、下級生を引っ張る4年生4人の姿があった。結果、岡野は2−1の激戦を制した。 引退を迎えた彼らが思いを語った。 ―4年間を振り返っての感想 常にモチベーションが高かったわけではない。上がったり下がったりした。いつもチームに貢献できたわけではないけど、まわりが応援してくれた。4年間続けてよかった。 ―今回の秋季リーグについて 大学に入ったときから2部昇格が目標だった。上がれなかったけど、最低限の目標だった来季会場校の2位になれた。チームにとって課題のダブルスも強くなって欲しい。 ―バドミントンとは 中学からやってきた。バドミントンのおかげで人とのつながり、仲間ができた。 ―大学4年間の部活動で最も印象に残ったのは 2年生春のリーグ戦にレギュラーとしてシングルスとダブルス両方に出ることができた。その初戦に2勝2敗で回ってきて勝ち、2位になれた。今日もそうだけど、2勝2敗で回ってきた試合は全て印象深い。 ―後輩へのメッセージ 大学の4年間はあっという間。バドミントンにかけてみても良いのでは。何となくではもったいない。やるからには一所懸命やって欲しい。 ―同期へ 上の学年から色々言われて話し合えた。いちいち言わなくてもわかってくれる。 ―4年間を振り返っての感想 あっという間だった。ケガばかりでチームに迷惑をかけた。同期に恵まれて4年間やってこれた。 ―今回の秋季リーグについて 最後だから楽しんでいこうと思っていた。結果は2位で目標は達成できなかったけど、全員で挑んだ結果。受け止めて、後輩に頑張って欲しい。 ―バドミントンとは 中学からやってきた。仲間に恵まれてやる中で、基本的な礼儀やマナーが身についた。人間的に成長することができた。 ―大学4年間の活動で最も印象に残ったのは リーグ戦に出たとき、2勝1敗で回ってきた。勝てばチームの勝利が決まる中で、勝って次の岡野につなぐことができてよかった。 ―後輩へのメッセージ まずは楽しんで欲しい。その上で、やるからには真剣に。努力を積み重ねて。 ―同期へ ありがとうと言いたい。2年の秋に続けていく自信がなくなった。どれだけ練習しても試合に出ることができない。その時に「腐るな」と励ましてもらった。 ―4年間を振り返っての感想 とても終わるのが早かった。その中でこの部から人間関係など色々なことを学ぶことができ、いい時間を過ごせた。後輩と同期に感謝したい。 ―今回の秋季リーグについて 以前は1人が勝っての2位や3位で、チームの層が薄かった。強いメンバーが負けるとガタガタだったが、今回は1つ落としても取り返すなど、層が厚くなった。 ―バドミントンとは 高校からやってきた。まさか大学の体育会で続けるとは思わなかった。仲間と素直にコミュニケーションが取れるツール。やってなかったら、大学生活がずっとつまらなかったはず。楽しかった。 ―大学4年間の部活動で最も印象に残ったのは 今パッと浮かんだのが去年の卒業式。先輩との別れがさみしくて、普段絶対泣かないのに号泣した。みんなといるこの瞬間が続けばいいのにと。知らず知らずの内に色々ないい仲間ができていた。 ―後輩へのメッセージ 部活の時間は大切。ひとつひとつ大切にして欲しい。 ―同期へ 楽しい思いは同期なくしてあるものではなかった。ありがとう。 ―4年間を振り返っての感想 ずっと学生生活の中心だった。引退の実感がない。それぐらい中心におけた。メンバーや環境に恵まれたて幸せだった。試合には出られないけど、チームワークがあった。この経験は生きてくるはず。これからのこの部に期待して社会に出たい。 ―今回の秋季リーグについて 春と比べるとよかった。千葉大に勝てたのがうれしい。春は去年の池澤さんのような選手がいなくて、混戦の中での3位。今回は実力での2位。次は会場校という有利な条件を生かして1位になって欲しい。 ―バドミントンとは 学ぶことがすごく多く、師匠みたいな存在。それほど教えられる。バドはマナー性が高い競技。チームワークとか、パートナーとか。一人では勝てない良いところも悪いところも見させてくれた。いい思い出ができた。人生で最も大事なもの。 ―大学4年間の部活動で最も印象に残ったのは 負けたことを良く覚えている。2年の新人戦でうまい人と組ませてもらったのに大会序盤で負けた。辞めたいこともあった。先輩からしかられ役にされたときは辛かった。でも、同期と食事に行くなどして一体となった。 ―後輩へのメッセージ 楽しんで欲しい。困難があっても打ち明けられるような、助け合いをして欲しい。リーグ戦のときだけではなく、普段から協力して。自分も協力したい。 ―同期へ 最初はたくさん部員がいてバラバラだった。人数が減り、役割を考えるようになり「こいつならこう考えるな」となった。その上で信頼ができた。自分を除いてみんな大人。しっかりやってくれて、自分がやりすぎた時に抑えてくれる、両親のような存在。いい意味での距離感があった。自分の力ではない。本当にありがとうございます。 ―4年間を振り返っての感想 雰囲気が良かった。この部でできてよかった。一緒に練習できて。 ―今回の秋季リーグについて 結果は2位だったが、応援やレギュラーのサポートが前よりできていた。ここから次いい結果を残して欲しい。 ―バドミントンとは バドミントンを通して自分を高める、前よりできるようになる。周りの人も大切で一人よがりを無くす。コミュニケーションも学んだ。人生の中で重要。これからも続けたい。 ―大学4年間の部活動で最も印象に残ったのは 3年の時、東日本大会で勝った。格上相手で、勝てると思っていなかったけど、勝てた。 ―後輩へのメッセージ 一人でやる競技だけど、みんなで強くなってほしい。意見言い合いながら。頑張って。 ―同期へ 感謝。去年一回引退したが、リーグ戦を見て戻りたいと。快く受け入れてくれた。ずっとやってくれた。一緒にやれて良かった。 インタビュー中彼らは常に笑顔だった。冗談を言い合いながらも、真剣な言葉を残していた。 普段は「ベタベタした仲」ではないという4年生たち。それでも深い「絆」があるとはっきりと口にし、短い時間でもその様子がうかがえた。 (2010年12月14日・野口一郎)
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