LB特集@ 〜山内薫平(観4)八文字悠(文4)〜
ポジションとしてのLB編




4年生LBの山内(左側)と八文字



アメフトのDFにおいてDL、DBの間で敵OFのパスやランプレーに備えるLB。 アメフトの戦略上重要性の高いこのポジションに焦点を当てる。 尚、インタビューは一時間を悠に超えるものだったため、3部構成となる。 今回はそのLB特集第一弾として、LB4年生の二人にLBの選手がフィールド上でいったいどのような働きをしているのかを語ってもらった。


◆プロフィール◆

山内薫平  観光学部4年 立教池袋高校出身

170cm/86kg A型
一見強面だが、周りからは優しく親切で、
気軽に声をかけやすく、怒った素振りはあまりみせないとのこと。
穏やかそうな印象でいて実は熱いハートの持ち主。








八文字悠  文学部4年 立教新座高校出身

169cm/91kg A型
アメフト大好き出身。
池袋キャンパスでも派手なオーラを出している。
末っ子。
目立ちたがり屋だが、意外と字がきれいという几帳面なところも。
とにかく目立つ。





――LBやる人ってどんな人ですか

八文字(以下、八):基本的アツイ。
山内(以下、山):気持ちが強い人。
八:暴れる人。Sじゃないかなぁ。
山:俺Sじゃないけど(笑) スマートって感じではない。泥くさくって。
八:OFは決められたプレーを出していけばいいじゃん。対してDFって何が来るかわかんないじゃん。OFはある程度有利
     だよね。でもDFはOFが何で来るかわかんないからそれをまず防がなきゃいけないじゃん。
山:すげーアツイんだけど感情的になりすぎず、臨機応変に対応できる人かな。LBは特に。そうだね、勇猛果敢って文字
     に近いものがある。


――前にDL、後ろにDB、そしてLBが真ん中っていうのは性格の差でますか

山:DFは結構一緒だよね。
八:でも、LBが一番アツくなきゃいけないし、一番真ん中だから指揮を取らなきゃいけないから、冷静かつアグレッシブに
     アツく……アツイってむずかしーなあ……
山:やっぱり、自分より重いラインが助走つけて当たってくるわけ。その中でも怖がらずに向かっていける強さ。強さとも言え
     るしバカさとも言えるんだけど。それがなかったらやっていけない。結構自分のポジションにプライド持ってる人多いんじ
     ゃないかな。
八:OFは1ヤードでも2ヤードでも出そうと思って全力でバーンってプレーを遂行するわけでしょ。DFはそれを止めなきゃい
     けないわけ。ってことはOFのその1ヤード2ヤード出すって気持ちよりも、もっと強い気持ちの、「こいつら止めてやる」っ
     ていう気持ちがないと止めらんない。DFは守りのポジションだけど攻める気持ちでいかないといいプレーはできないし、
     勝てない。




八文字はDFリーダーを務める

――LBって自分にとってどんなポジション

山:LBはやることが多い分、責任はいっぱい生まれるけど、結構自分のプレーが直接勝敗に関わってくるんじゃないかな
     あ。責任感がすごいあるポジションかなあと思うなあ。あとは、真ん中のポジションで前のことも後ろのことも分かってな
     きゃいけなくて。さらにそれを分かった上でLBっていうポジションは、それを指示をださなきゃいけないから、それだけ
     自分の行動だけじゃなくて他の人の動きも分かった上でアメフトをプレーしないとダメだから勉強も必要だし、その分大
     変だけど、すごい奥が深くて、とても楽しいポジションって感じなのかあ。就活でいった事なんだけど(笑)
試合時の山内

八:やっぱりDFの花形だと思う。DFって分ければDLとLBとDB
     があるわけじゃん。DLって主にランプレー(を止めにいく)じゃ
     ん。DBって主にパスが飛んできた時にヘイ!って(ボールを
     止める動きをする)。けど、LBってその中間にいるからどっちも
     やんなきゃいけないじゃん。その分、やっぱり両方の面白さも
     あると思うし、全体を見る広い視野も持ち合わせていなきゃい
     けない。それはだから、なんだろーね、俺はすげー花形という
     気がしてならない。目立ちたいし、やるからには。
山:やるからには目立ちたいよね。

――そう考えている選手は多いですか

山:うーん。
八:いるんじゃないかなあ。俺なんかはかっこいいと思うな、LBは
     一番タックルできるし。OFだったらボール持つってのがあるじ
     ゃん。けどDFだったらタックルしかないと思うんだよね、魅せるところが。良いタックルすればやっぱりすごい気持ちい
     いし観てる人も「おおっ」てなるし。
山:快感だよね。
八:けど、辞めたコーチが言ってたんだけど、「ぶっつぶすだけじゃなくて、相手を尊敬した上で叩きつぶす、どんな相手で
     も」って。ただ叩きつぶすのは、違うんだよね。
山:やっぱり、尊敬した上でプレーをすれば、一番しちゃいけないファール、アンスポーツマンライクコンタクトっていうパー
     ソナルファールは絶対起きるはずがない。やっぱり、相手を尊敬した気持ちを持ってプレーしないと。



LBは「DFの花形」という表現がとても印象的だった。そして一見性格の違うように見える二人がLBというポジションに、異なるアプローチから、二人でともに同じものをみているのではないだろうか、と感じずにはいられなかった。
立教小学校から互いを知り、ともにアメフトを通じライバル関係の二人。「(かつては)あいつにだけは負けたくない、という雰囲気があった」(小川 2011年卒)とのコメント通り、幼き頃より切磋琢磨しあった二人は今や大学4年という学生スポーツの集大成を迎えようとしている。その二人がどのようなことを考えてプレーしているのか、それを誰かに伝えることが今の私がやらねばならないことではないだろうか、と誠に勝手であるのは承知だが、考えさせられた。

第二弾では二人のプレーに対する姿勢を、エピソードを添えての語りへと続いていく。

(9月8日 牛膓政孝)
(つづく)



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