春季リーグ戦も第一戦の慶大戦、第二戦の明大戦を終え、次週は早くも折り返しとなる第三戦を迎える。慶大戦では主将・岡崎(コ4)の右手人差し指の骨折、大事な場面での失策による逆転負けなど想定外の事態が相次ぎ、大事な開幕戦のカードを落としてしまった立大。それでも明大戦では意地を見せ、六大学ナンバーワン投手と呼び声高い野村から貴重な勝ち点を奪い取った。ここまで勝ち点1の立大の次なる相手は昨秋のリーグ戦で斎藤、福井、大石のドラ1トリオを擁し、42度目の優勝を果たした伝統校・早稲田だ。
今年の元旦付で第18代監督として岡村猛氏が新監督に就任。新体制の下、リーグ戦連覇を目指す今季の早大だが、開幕投手陣がプロ野球界注目の粒ぞろいであった昨年とは打って変わり、神宮で勝ち星を挙げたことのない、ましてや4年生の大野、高橋しかリーグ戦を経験したことのない選手で構成されている。 開幕カードの東大との第二回戦。今季ローテーションの一角として台頭が期待される二年生右腕・横山が先発するも、5回には東大打線に捕まり、この回で降板。肘の不調でしばらくは調整と見込まれていた期待のルーキー有原(広陵=センバツ4強)をリリーフ登板させてなんとか引き分けに持ち込むなど、苦しい駒使いとなっている。また、続く2カード目の明大戦の二回戦でも、先発の横山がまたしても打たれ、4回に一挙6失点。7対0という大敗を喫している。
もちろん、守っているだけで野球は勝てない。打線が投手をどこまで援護できるかも重要となってくる。岡崎、松本(コ3)、西藤(コ3)など今季以前からの主力選手が研究されている中でどこまで打つことができるか。今季からスタメン出場し、活躍している那賀(社4)、平原(文2)、平本(コ2)に加えて、我如古(営1)、大石(文3)、大林(コ4)など出場の機会を得た選手がどこまでチャンスをものにできるか。選手の調子を見極め、使い分ける大塚監督の采配も見所だ。 優勝争いに踏みとどまるためには、もう負けられない。今年こそ悲願の優勝をその手に掴み、神宮に立大旋風を巻き起こしてほしい。 (4月26日 田中大志郎) |