野球部

秋季リーグ戦2011 ―いざ99年秋以来の「優勝」へ―



  10日(土)に開幕する東京六大学野球秋季リーグ戦。今春は慶大の完全優勝で幕を閉じたが、「六大学は横一線。勢いに乗れるかが順位に響いてくる」と監督も話すように実力が抜きん出ている大学はなく、混戦状態。立大は今春勝ち点4で2位に躍進した自信を胸に、24季ぶりの優勝を目指す!

"負けない投手"を目指すエース・小室
投手陣

  秋もこの男が引っ張っていくことになるだろう。今春、6勝(2敗)を挙げたエース・小室(済3)だ。防御率1.35、投球回数66回2/3と無尽蔵のスタミナで立大投手陣を支えた。(立大投手陣で規定投球回数越えは小室のみだった)だが、本人としては慶大三回戦と明大一回戦で負けたことの方が悔しく、満足はしていない。秋は無敗へ、先月27日に行われた日立製作所との試合では、6回被安打2、無失点と好投した。エースはもう準備万端だ。
  「今年一番伸びた投手です」。監督がこう評価するのはラストシーズンとなる技巧派・斎藤隼(社4)である。後がなかった明大二回戦、2位以上が確定となった東大二回戦では勝利投手となり春2勝をマークしたが、リーグ戦に入ってから調子を落としてしまっただけにモヤモヤが残る。夏には新球種にも精力的に取り組み、緩急の精度を上げた。進化した斎藤隼に注目だ!
ラストシーズンに挑む斎藤隼

  「春はけがで力が発揮できなかった。だからこそ期待するところが大きい」。そう投手コーチ・井上(コ4)が太鼓判を押すのは最速149キロの右腕・岡部賢(コ3)だ。今春は抑えとして9試合に登板。だが、慶大二回戦では追加点となるタイムリーを浴び、法大三回戦でも出鼻をくじかれ3失点。成績は、防御率3.06、未勝利と悔しさを味わった。走り込みを増やし、練習についていけるようになったという夏。「素材がいいので、期待はしている」と監督。4勝を挙げた昨春のような活躍へ、先日行われた筑波大とのオープン戦で結果を残した。速球派・岡部賢の活躍なくして優勝はない。
  その他、法大三回戦でリーグ戦初勝利を挙げた佐藤勇(コ2=聖望学園)、今夏急成長を遂げ、オープン戦でも活躍した高田(済3=富岡)、ラストシーズンに意気込む丸山(法4=桐光学園)や栃原(コ4=桃山学院)などが控える。
1年生ながら、活躍を見せる岡部通


打撃陣

  今春は.282とリーグ1位の打率を残した打撃陣。慶大・伊藤の三冠王を阻み、首位打者に輝いた那賀(社4)、ベストナイン受賞の岡崎(コ4)、松本(コ3)を筆頭によく打った。控え選手も機能し、早大三回戦以降は代打成功率も高く、チーム一丸で手にしたチーム打率だった。また長谷川(コ4)が昨春キャンプで一気に調子を上げ、ブレイクしたように、今夏オープン戦では岡部通(コ1=帝京)が目立った。「ファースト、サード、レフトは激戦になるだろう」と監督はもくろむ。他にも西藤(コ3)、前田(コ3)、平原(文2)など戦力は充実。狙うは2季連続チーム打率1位だ!
笑顔でインタビューに応じてくれた山田

  そのなかでも注目は、今春早大三回戦からスタメンに起用され、活躍した捕手・山田祐輔(コ3=東邦)だ。規定打席には到達しなかったものの、打率.308と好球必打を実践した。東大一回戦では「とにかく先制点がほしかった」と二死2、3塁から東大エース・鈴木の速球を左翼席へ。続く打席でも適時打。4打点をあげ、チームの勝利に貢献した。

  1年の秋季リーグ戦でけがを負って以来のリーグ戦だった。その時の心境は焦っても仕方がないので、自分のやるべきことをやろうと思ったという。試合では高校からの知り合い、前田(コ3=常葉菊川)が本塁打(10秋対法大戦)を放つなど同期の活躍が刺激となり、自分を奮い立たせていた。「去年に比べ、送球やバッティングの感覚が戻ってきました。チームとしては優勝ですが、個人としてもフル出場を目指していきたいです」。そう力強く語った。
――絶対負けない!!
  オープン戦でもしっかり結果を出した山田。"ベストナイン・カルテット"に続く活躍を見せてくれるに違いない。


総合力

  「2位になって、力を抜いているということは決してない。上を目指してチャレンジ精神で戦っていく」。秋に向け監督はそう口にする。慶大から逆転で勝ち点を奪われ、前半は苦しい戦いだったが、後半は法大戦のような粘りを見せ、優勝戦線に残った。学生コーチ・杉原(コ4)の言葉を借りるならば、優勝チームの雰囲気を味わえたと思えるリーグ戦だったのではないか。春に浮き彫りとなった課題(「投手層」・「守備力」)を克服するために、夏は猛練習に励んだ。オープン戦などの実戦を積み、臨む秋季リーグ戦。一体どんな戦いになるのか、目指すものはただ1つ"優勝"だ!
(9月9日・石井文敏)


◆2011年度東京六大学野球秋季リーグ戦◆
9/17 (土) 対東大 10:00〜
9/18 (日) 対東大 12:30〜
9/24 (土) 対早大 12:30〜
9/25 (日) 対早大 10:00〜
10/8 (土) 対明大 10:00〜
10/9 (日) 対明大 12:30〜
10/15 (土) 対慶大 10:00〜
10/16(日) 対慶大 12:30〜
10/22 (土) 対法大 10:00〜
10/23 (日) 対法大 12:30〜
(※日時・時間は予定)


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