8月末から北海道で行われた第54回東日本学生バドミントン選手権大会において、ダブルスで中森(観2)・石崎(営1)ペアがベスト32、シングルスでは横尾咲(観1)がベスト64入りを果たした。この結果、10月17日から愛知で行われる第62回全日本学生バドミントン選手権大会(以下、インカレ)への出場権を獲得。ダブルスでは10年以上、シングルスでは20年以上ぶりの快挙を遂げ、「リーグ戦2部昇格」を目指すチームの一員としての実力を示してくれた。
中森・石崎ペア 夏休み前に急遽ダブルスを組むことになった即席ペア。もともと互いにダブルスの動きは習得しており、中森が前衛、石崎が後衛と相性も良かった。しかしもちろん練習は満足にできず、ペアとして未完成だったという。そのような中、それぞれの力を発揮し、4回戦まで勝ち進んでいった。 シードのため2回戦から登場した二人。大差を付けて勝利し、仙台大との3回戦を迎えた。緊張のためか第1ゲームを13−21で落とすが、「普通に戦えば無難に勝てた」という中森の言葉通り、落ち着きを取り戻して21−17、21−18と逆転勝利を収めた。 インカレに出場するためには3回戦を突破しベスト32に入る必要があったが、二人は3回戦が終わってからそのことを知ったという。不意な形でインカレ出場決定を知り、嬉しさと驚きの中迎えた4回戦。インカレ出場を意識しすぎずに勝ちに行こうと臨んだが、「自分たちよりも上手いんだ、と思って緊張した」(石崎)。第1セットは先取するも、なかなか自分たちのプレーをさせてもらえず。北翔大ペアのコンビネーションの良さに屈し、20−22、19−21。接戦を制せず、あと一歩と悔しい敗北となった。 「悔いは残るが組んでまだ短いので、自分たちがこの期間でできたことはやった。インカレ出場できて嬉しい気持ちが半分と、ペアの課題があるので不安な気持ちが半分」と中森。「インカレでは初戦から自分の出せる力を出さなければ。長いラリーが苦手なので克服したい」と石崎。それぞれの力だけでは成立しないのがダブルス。二人のコンビネーションには、まだまだ伸び代があるはずだ。彼女たちはどこまで成長した姿をインカレで見せてくれるのか。 横尾咲 「インカレに出場したい」と前々から話していた横尾咲。大学1年目にして見事目標を達成した。 日体大の相手との初戦。第1ゲームは先制するも、第2ゲームはマッチポイントを先取される。危うくファイナルゲームにもつれ込むかと思われたが、相手のミスに助けられ22−20と逃げ切った。続いて1部校の早大の選手にも勝利し、インカレ出場を懸けた4回戦。第1シードの北(法大)との対戦だ。強豪相手に対し、「1点取ることに必死になった」。ラリーに持ち込み懸命に喰らいつくも、結果は14−21、17−21と敗北。ベスト64に終わったが、ベスト8に残った格上の相手に健闘した事が評価され、推薦枠でインカレへの切符を獲得した。しかし「今回はトーナメントの当たりが良かったから」と、本人はこのような形でのインカレ出場にあまり納得していない様子だった。 毎日練習を欠かすことなくやっていた高校とは違って、大学には定期的なオフがある。毎日練習をやらないことに不安を感じていたそうだ。だがオフ明けに集中した練習を行えば、今回のように成績を残せることも分かったという。また、高校ではシングルスの練習しかしなかったが、今では姉の横尾麻(コ3)とダブルスを組んでいる。「ダブルスをすることでシングルスに活かせることもあった」。この環境のもと、自分が納得できるプレーを目指して――。全国の強豪が集まるインカレに挑む。 (10月13日・小澤かほり)
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