「忘れ物を取りに帰ってきた、まずは残留できるようにやっていきたい」。39年前、選手として2部降格を味わった河合監督は1部昇格時にそう話していた――
10月16日、国士大体育館に立大ハンドボール部の姿があった。1部残留を懸けて2部1位・法大との入れ替え戦に挑むためだ。振り返ると、今秋は苦しい戦いが続いた。1部昇格時のレギュラー3人を欠き、「パワー、スピード、フィジカルなど何をとっても違う」とディフェンスの要・横山(理4)が話すように、2部で見せた"圧倒さ"は影を潜めた。
前半は食らいついても、後半に離される。前半にリードを許すも、後半は追い上げる。敗れ方は様々であったが、「自分たちのプレーができなかった」と主将・石井龍(済4)は分析していた。立大が得意としてきた"堅守速攻"の機会は減り、逆に相手にやられる場面が目立った。フィジカルで当たってくる相手に攻撃の形を見いだせず、シュートで終わらないこともあり、逆速攻を食らってしまった。さらにレギュラー陣3人の離脱は"選手層の厚さ"をストロングポイントとしていただけに大きな痛手であったことは言うまでもない。リーグ戦期間中にも工藤(コ3)のけがなどもあり、各選手の疲労度も増していったのではないか。「0勝9敗」、悔しい1部再挑戦だった。
(11月23日・石井文敏)
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