宮崎での夏のキャンプを終え、秋季リーグ戦まで残り1週間を切った。99年秋以来、26季ぶりとなる『優勝』に向け、決意を伺った。第2回となる今回は主将・松本幸一郎選手(コ4=横浜)と小室正人選手(済4=日野)です。 ☆松本幸一郎選手
今春のキャンプは皆仕上がりも良くて、かなりできたという感じで、新座グラウンドに帰ってきてからの練習がおろそかになってしまったという反省がありました。今回も同じくらいの練習量をこなしましたけど、なかなか上手くいかないこともありながら、課題を多く持ち帰ってきました。すべてが上手くいかないのも、逆にそれがリーグ戦に向けては良かったのかなと。課題をつぶして行ってリーグ戦に臨めるということで、流れは良いのではないかと思っています ――具体的に課題とは 投手はすごく良かったです。守備に関しては、得点も抑えて。逆に打撃面で点が取れませんでした。例年キャンプは振り込みもやり、良い攻撃ができるのですが、絶好調にまでには上がらなかったです。チームで取り行くのが課題かなと思っています ――松本幸さん自身、一番力を入れたことは何ですか 身体の力を落とさないことは気を付けていました。ウエイトトレーニングや体幹トレーニングはかなり取り組んでから臨みました。キャンプ中は疲れていても食事摂るようにして。体重維持がしっかりできたのは自分としてはすごく良かったです。試合で通用するプレーが大事だと思うので、実戦に近い練習にかなり力を入れて、取り組むことができましたね ――実戦というのは、紅白戦などですか 紅白戦にしても、普段のキャンプでは午前に実戦、午後は各自パートごとというメニューでした。今年は昼の2時3時まで実戦を入れたことで、実戦練習を多くできました。その点ではチームとしては良かったのではないかと思います ――今のチームの雰囲気も自信につながっていますか 今春は早くチームができあがりすぎて、キャンプ終了ぐらいに「これならいけるぞ」という状況でした。そこからリーグ戦までの調整期間が難しく、落ちてきた状態でリーグ戦に入ってしまいました。今は良い感じで、チームとしても徐々に上がっていってリーグ戦へという感じです ――優勝のカギになってくるのは どの大学にも投手は揃っていて、接戦のゲームが増えてくると思います。守りから入るというのが大事になってくると思っています ――主将として意識していることとは何ですか 今春は「チームのために」というのが強く出てしまいました。自分は(試合に)出させてもらっている立場で、また中軸でも任せてもらっています。自分が活躍することでチームの勝利に繋がるということ。まずは自分がチームのなかでの役目をしっかり果たそうと考えています ――同期について ここまで4年間野球をやってこられたのも同期がいたからです。特に4年生になってからは大変になってきて、スタッフという形で手伝いに回ってくれた同期もいますし。そういう人とも色々話して、表に出させてもらっている人間は頑張らなければならないと思わせてくれる存在ですね ――最後に秋季リーグへの意気込み 『一戦必勝』です。(理由は)最後のリーグ戦、悔いのないようにしたいからです。勝つ、負けるでも優勝でもなく、まず一試合一試合を無駄にしないように大事にしたいと思っています ――ありがとうございました! ◆松本幸一郎(まつもとこういちろう)1990年5月21日神奈川県生まれ。コミュニティ福祉学部4年。10年世界大学野球、12年復興 支援親善試合代表、右投左打/内野手/横浜/178a78` ☆小室正人選手
九州共立大戦の2試合目で、中継ぎで投げました。その試合の前々日に投球練習ができ、そこからある程度は投げ込みができるようになりましたね。梅田学園戦の時は調子が良くなかったのですが、九州共立大戦、そして仙台(復興支援親善試合)に行って徐々に良くなってきました。(仙台では)他の東京六大学の選手とともにプレーをするという、いつもと違った雰囲気の中で投げられたことで、変な力みのない、自分らしい投球ができたと思っています ――フォーム改良をしたのですか そうですね。目指しているのはリリースの瞬間に100%の力を伝えられるフォームです。身体にロスのない投げ方を勉強しているうちに、無駄なところに力を入れずに投げられています。(復興試合では)初回は今までのオープン戦のような投げ方でしたが、2、3回には手元に球を呼び込めてリリースに間がある、打者が嫌がるような投球ができました。仙台での収穫は大きかったですね ――ウエイトトレーニングにかけている比重はどれくらいですか 今は身体を大きくする、というよりも股関節を使って投げるために、(股関節を)強くすることを大切にしています。インナーマッスルと股関節のトレーニングは毎日欠かさずにやっています ――トレーニングを行う上で、やはり立花龍治氏(元ロッテトレーニングコーチ)の存在は大きいですか 分からないところがあるままトレーニングをしていても仕方がないので、連絡をしたら返事がすぐに返ってくるので、助かります ――速球の次に自信とする球種は何ですか 今は全球種の精度が上がってきたので、速球の次に頼る球種というのは特にないです。 ――春季リーグ戦を振り返っていかがですか 開幕4連敗が一番響きましたし、けがが一番やってはいけないということを改めて感じました。まずは開幕をくじかないようにしたいです。昨年は2位、3位でしたが、春季リーグ戦は5位に沈んでしまいました。頑張るべきところで頑張りたいですね ――秋季リーグ戦に向けてのポイントは 春季リーグ戦は優勝を意気込んで開幕でつまずいてしまったので、秋季リーグ戦は優勝しようと思うのではなく、目の前の一戦をしっかり戦っていきたいと思います ――ありがとうございました! ◆小室正人(こむろまさと)1990年8月6日東京都生まれ。経済学部4年。12年復興支援親善試合代表、左投左打/投手/日野/172a70` 次回は加藤祥平選手(コ4=東農大ニ)と西藤勇人選手(コ4=丸子修学館)です。お楽しみに!
(8月31日・取材=寺門奈緒、石井文敏、編集=寺門奈緒、古川詩織)
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