全日本学生ジムカーナ選手権大会


   2日間に渡って行われる今大会。1日目の予選では全32校の各大学から3人のドライバーを選出し、タイムの速い方の2人の記録を合計して15位以内に入った大学が2日目のA決勝(一人2走ずつ)に進み、それ以下の大学がB決勝(一人1走ずつ)に進み、団体の総合順位を決める。

   「後輩に迷惑はかけられない」。そう話すのは主務の太田(営4)だ。彼は元々整備が中心だったが、今年からドライバーに転身。事実ドライバーの主力として活躍しているのは学年が一つ下の経験豊富な3年生の大島(観3)と神山(法3)だ。最高学年ではあるが、運転技術などを2人の後輩から教えてもらうことも多く、プレッシャーを抱えながらも、新しいフィールドに挑戦している。

  「やるしかない」。普段部員とフランクに話す太田も、予選のレース前のときだけはうつむいたまま集中していた。予選では、練習走行で起きたシャフトの故障の修理が間に合わず、第一走者の大島が失格になってしまい、残る太田と神山のタイムが直接順位に表れることになった。臨んだ予選はミスを恐れたのか、大きく順位を落としてしまう。1日目の競技が終了し、立大の予選の順位はA決勝にわずかにとどかない16位。結果を聞いて思わずその場に座り込んでしまったのは太田だった。気持ちを切り替え、「個人順位よりも団体で上に上がりたい」と翌日の本戦に挑む。

   迎えたB決勝。入念にドライバー同士でコースを確認し合うも、大島の走行直前に車両不備が発覚し、またも神山と太田の2人のタイムが反映されることになる。好タイムを出した神山からバトンを受け取った太田だが、序盤では曲がりきれずタイムロス、終盤の直線でもパイロンにぶつかりペナルティで5秒プラスされてしまう。
  「結果は出なかったが、残りの大会は別のところで2人の3年生を支えていきたい」と太田。主務、最高学年、ドライバーへの転身など背負うものが多い。チームとしても、ドライバー志望の1年生を実践に移し、整備に徹している2年生にも運転技術を身に付けさせなければならない。太田の活躍、立大の今後のさらなる飛躍に期待したい。


◆今後の予定◆
11/18(日)  全日本学生自動車運転競技選手権大会  会場未定

(10月30日・地代所正)





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