準硬式野球部
悲願の優勝へ 確かな足どり 「みんなの勝ちたい思いが見えるリーグ戦でした」。春季リーグの全ての日程を終 え、主将・大津留(理4)は振り返る。その試合数はリーグ最多の15。全カードを第 3戦まで持ち込んだ。勝ち点を落とし、涙をのむこともあった。それでも全員で声を掛 け合い、くじけることなく戦い抜いた。7勝8敗で結果は4位。優勝を目指す立大にと っては不本意な結果かもしれない。だが彼らの技術、精神力は確かなるステップアップ を果たしている。 ○伸びゆく若手たち
○「守り勝つ」 「守ることが大前提の野球をやろう」。大津留が最も力を 入れて取り組んだのが守備の強化だった。昨季まで失策で 点を献上することが多かった立大。だが今季は違った。猛 練習が功を奏し、特に内野陣のエラーが激減。ボールがど こへ行こうが「大丈夫」と、我々を安心させてくれた。 「エラーに対する責任感が変わった」。そう語るのは、3 年生ながら副主将を務める安随(営3)だ。内野陣で唯一 の上級生である彼。「自分がやらないとついてきてくれな い」と、率先して守備練習に取り組み、全試合フル出場。先輩としての立場と、無失策 への強い執着が彼を突き動かしていた。強い意識は選手全員に浸透し、守り勝つ野球を 体現する姿勢へとつながった。ついてきてくれた後輩に「感謝しています」という安 随。彼が見せた背中は堅い守備だけでなく、互いの信頼も生み出した。
少しずつではあるが、立大全員の努力は結果に結びついて きている。残る課題は「得点パターンの確立」と主将は言 う。来た球を打ちあげてしまうのではなく、うまく転が す。スクイズを出せるようになる…。打者一人一人が頭を 使い、技術を身につけることが不可欠だ。そのためには不 調気味の4年生の発奮も待たれる。「春が終わった瞬間、 秋が始まる」(大津留)。いざ16季ぶりの優勝へ。彼らの 秋は既に幕を開けている。 (7月1日・小野錬)
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