昨年11月下旬、主な大会が終わり、オフシーズンが近づくころ明学大との定期戦が新座キャンパスにて行われた。長い伝統を持つ毎年の恒例行事であり、終始和やかな雰囲気に包まれていた。1セット11試合を2セット行う形式で立大は1セット目を2−6、2セット目を3−5とどちらも敗北。だがそこから見えてきたものもあったようだ。2013年度、男女ともに様々な結果を残してきた立大柔道部。彼らはそこから何を得、何を進化させるのだろうか。激闘の昨シーズンを戦績とともに振り返り、期待のかかる今シーズンを展望した。
立大柔道部を支えているのはもちろん男子だけではない。近年、少人数ながら努力を重ねることで記録を伸ばし続けていたのが女子3人制団体だ。入部当初から柔道部をけん引する存在だった小宮(14年度卒)を筆頭とする、黒澤(コ4)と小林慶(コ4)の3人娘である。昨年度はその3人で出場することのできる最後の年。全日本学生上位入賞だけを見据えて練習にも耐えた。東京学生を危なげなく通過し、迎えた全日本学生の舞台。先鋒に小宮が立ち、懸命なプレーで仲間を鼓舞し勢いを与える。強くなるために様々な厳しい練習を一緒に乗り越えてきた彼女たちの結束力は試合にもあらわれ、強い武器となった。そして史上初となるベスト8を達成。次世代へとつながる新たな歴史を立大柔道部史に刻み込んだ。 立大柔道部を語る上で忘れてはならないのは、昨年新たに入部してきた1年生の存在だ。先輩の気持ちを引き締めさせるような力を持ったルーキーたちが着々と実力を伸ばしてきている。シーズン前半の20歳以下のもののみに出場権が与えられる大会である東京ジュニアでは、東京地区のレベルが高いこともあり思うように結果を残せなかった。しかし練習を重ね、試合の場数を踏むことで彼らの才能が開花し、シーズン後半の二部大会ではチームの勝利に貢献する場面がぐっと増えた。今まで部を支えてきた4年生が引退してしまうのと引き換えに、1年生一人一人が大きな成長を遂げてきた。
いつも楽しげな雰囲気が溢れている立大柔道部。その仲の良さをどこにも負けない団結力に変え、今シーズンも上位を狙いに行く。まずは直近のオールミッション、東京学生から。きっと素晴らしい活躍を見せ、目標の全日本の舞台へと駆け上っていくことだろう。 (5月8日・石山ゆりあ)
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