昨シーズン末1部リーグBIG8降格と、涙をのんだ立大ラッシャーズ。あれから4ヵ月、81年目の新チームの力が試される春季オープン戦がついに幕を開けます。秋のリーグ戦に向け、チームをより強く、より高みへ。今回の企画では第81代幹部5名の方々に勝利への想い、そして意気込みを語っていただきました。
初回は主将・杉山慶多選手(法4)です。


K#52 杉山慶多(すぎやま けいた)
81代目主将として、日本一のチームに。
  昨年ケガをしてしまってヒットができなくなり、元々のポジションであるLBができなくなった状態で主将に選ばれたので、まずは自分を認めてくれたチームメイトやコーチ、スタッフの全員に感謝、自分を信じてくれる人がこれだけいるんだということへも感謝しています。所属する全員のために必ずこのチームを日本一のチームにしたいと思いました。今年は幹部決定が遅めで、シーズンが始まってから3週間後だったのですが、その間は4年生全員がリーダーという気持ちでやっていこう、という感じでやっていました。日本一という夢は今年叶えられないですが、日本一のチームを作りたいというのは変わらないですし、後輩たちの為にも日本一を目指せるような環境を提供してあげたいので、今年は絶対に日本一になるために必ず昇格して来年以降のラッシャーズが日本一になれるようにすることを第一に考えて取り組んでいます。

「お前らしく行け」
  昨年の秋シーズンにケガをして、18年間続けてきたアメフトの引退勧告を出された時はずっとへこみました。元々小中高で主将だったので自分のリーダーシップとかにも自信はあったし、自分のLBというポジションで高校時代に日本代表の候補になったり、それ以外にも賞を頂いていたのでLBにそれなりに自信がありました。それが出来なくなったので今までの人生とか全部が無駄になっているわけではないですけど、挫折というか悔しかったです。その時続けたのはチームメイトの存在ですね。その時コーチや親、いろんな人と話して、「アメフトだけじゃないよ人生は」、とも言われました。「主将と言ってもプレーできることが全てじゃないからこそ見えてくる景色もある」というお話をしてくださった監督や、色々な人との関わりで気持ちが戻ってきたというか、この人たちのためにやろうと思いました。
  今は選手としてはパンターというポジションはやっているのですが、中々練習には参加できないので、異例中の異例の主将です。その中でディフェンスとキックカバーのリーダーを任されていて、「お前らしく行け」という言葉は監督やコーチから日々いただいています。

楽しくフットボールを
  チームは楽しく。昨年コミュニケーションミスや信頼関係が薄かったことからのミスが沢山ありました。アメフトって1プレーが6秒で、6秒と6秒の間に40秒しかなくて、その間に今プレーをこうやられたからこうしようというのを考えるんですけど去年出来なかったのがあって、今年はまず信頼関係を取り戻すためにチームで新しい取り組みをしてみようかとか、バディー制度や昼食を一緒にすることやミーティングの時間を増やしたりしてます。今が全てじゃなくて、ここからもまだまだ進化しなければいけませんが、まずはここから。そのためにどうしようかということも幹部で毎日話して、週1で4年生に話しています。これから求めたいのはメリハリですね。練習が楽しくできているので、次は楽しくやるときと真剣にやるときのメリハリです。自分は他にも色々なスポーツをやってきた中でアメフトというスポーツを幼少期からやってきて、アメフトが一番楽しいなと思ったからやっているんですけど、アメフトをやるということはすごく楽しいことなんですね。チームの中でもオフェンスとディフェンスが分かれていて、そこでもやはりフィールド内でけんかだったり、高めあいなど色々あります。自分1人でどうにもならなくてもチームの仲間が助けてくれるすごく楽しいスポーツで、楽しくやってもらいたい。今までのチームはもちろん日本一を目指していて、そのなかで言われたからやるという感じだったんですけど、これからは自分たちがどうしたいか。「こういうプレーがしたい、こうしたほうがもっといい」ということが自発的に出てくるような、勝ちにこだわって楽しくやってほしい。そのためのチーム作りです。幼少期にリクルートシーガルズ(現オービックシーガルズ)のフラッグフットボールチームに所属していて社会人の方と一緒に練習をしていたんですが、その社会人の方々はすごく楽しそうに練習していたんですね。でも熱くなるところは熱くなっていて大乱闘のようになる時もあるけど練習後とても仲がいい。その切り替えを見ていたからそうしたいのだと思います。その今まで話してきたビジョンが同期には伝わってきています。

2015、チームの在り方
  まずはこのチームをどうしたいか、楽しくのびのびできるような環境づくりを考えています。後輩先輩関係なくコミュニケーションをとって意思疎通ができて。尚且つ上下関係は大事だと思うのでしっかりとミスしたところは厳しくいく。そのようなチームの理想像を持っていて、そうなるために今主将として何をしたらいいのかディフェンスリーダーとして何をしたらいいのか。加えて日本一を目指すために何をしたらいいのかを日々考えている所です。アメフトを単にやるというチームじゃなくて、使っている施設、学校に好かれるようなチームでないと本当の日本一のチームとは言えないと思います。礼儀や挨拶、これは人間としてできなければいけない事だし、いくら強くてもそれができなかったら本当の日本一ではないと思うので、靴を揃えることや挨拶、礼儀や掃除などそういうところはしっかりとひたすら声をかけていって。気づいたときに言わないといけないと思って心がけています。最高学年になって特に変わったことはないです。18年間アメフトをやっていて、小中高ずっと主将だったので高校から大学に入っても何も変わってないというか。主将としてどうしていくか、リーダーシップやリーダー像、チームをどう運営していくかというのはありますが、何か自分の中での私生活を変えたりとかはないです。元々自分が主将としての立場だったらどうするかというのを考えてやってきたので。

選手としてもより貪欲に
  今年からポジションが変わり、もちろん元々のLBをやりたい気持ちはあるし、ディフェンスリーダーをやっているからなんでこうできないのと思う部分はあるけど、いくら言ってもしょうがないのでそれならパンターで一本目をとってやる。内田(社3)は日本代表クラスのパンターですが、だからこそ内田から一本目を取りたいし、どうせやるからには絶対に取るという気持ちでやっています。

まもなく開幕、主将としての決意
  試合が始まるということで、緊張というか怖い部分はあります。今後チームはどのくらい成長するのかとか。ただみんな真剣だし、負けようと思ってやってる奴なんて1人もいないから、俺は主将として信用する。こいつらならやってくれるだろうと思う気持ちが強いから、楽しみです。一人一人が自分を出し始めたのが去年と大きく違ってしっかり変わってきました。良くなっています。最後の年、主将としては弱音を吐いていられないと思うので、下の代に日本一を取ってもらうために絶対に昇格しなければいけないし、常に問題意識を持って行動して一つでも良くするために熱く一生懸命燃え尽きるまでやろうと考えています。ラッシャーズ81年目、必ず日本一のチームをつくります。

次回は副将・春木恭人選手のインタビューを掲載します。ご期待ください!


(4月21日 取材・編集=伊藤太一)





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