勝〜"一"にこだわれ〜@
秋季リーグ戦2015 溝口監督ロングインタビュー 2015年度春季リーグ戦5位。昨年秋2位のメンバーが多く残り、戦力は申し分ない状態で春に挑んだ立大野球部はこれ以上ない悔しさを味わった。悲願のリーグ制覇へ。六大学の頂を目指す彼らに、リーグ戦直前の思いを語ってもらった。 ◆溝口智成監督(90年度卒=湘南)◆ ――春のリーグ戦を振り返って頂けますか そうですね、だいぶ前ですからね。秋にあと一歩までいってそれを前提に悔しさを晴らすですとか、あと一個越えるつもりでやってきて。ある程度行けると思っていたのですが結果3勝しかできなくて。決して実力が無い訳では無いのですが、きちんと自分たちの中でリズムがかみ合わなかったりですとか、歯車が崩れてしまうと、やはりそこから立て直すのは大変でしたし、それを跳ね返すだけのチーム力みたいなのはまだまだ足りなかったと思います。ただ悲観ばかりはしていなくて、実力拮抗の中でまだチャンスはあるのですが、そこで普段の実力を出せないと。またどうやったら普段の実力が出せるのかというのを考えて、もう一回出直して秋へ向かったのが春終わってからやってきたことです。 ――「徹底」という言葉を大事にしたいと春リーグ前に仰っていましたが 一番大事にしていくことが何かというのを考えて「徹底、継続、今すぐに」というのを掲げたんですよ。徹底して継続して、順序違いますけど徹底するのは今すぐに、だんだん徹底できていくんじゃなくて。これで行こうと思ったら今すぐに、何か指示を出したらチームでこれをやろうと決めたらその瞬間に徹底する。そして、その徹底を継続する。これを合い言葉に6,7,8月ってやってきたつもりではいます。しかしやはりこれは難しいですね。言葉で言うのは簡単ですけど、今すぐに徹底して続けるというのは難しいですね。比較的に前よりはできるようになってきてはいるけれど、それで本当に足りるのか。まあ満足はしていません。もっとそのレベルを上げなくてはいけない。「徹底、継続、今すぐに」のレベルを上げなくてはいけないっていう風には思いますね。 ――キャンプもそういったスローガンの元、こなされてきたのでしょうか キャンプはそれですね。6,7,8月は「徹底、継続、今すぐに」というのを取り組みましたし、もう一個はチームで戦うというか、漠然とした言葉で難しいのですが。やっぱり9人出てて9人がそのまま力を100%出せるかと言ったら出ないと思うんですよね。それから調子の波もあるし、もちろん気持ちの波もあるし、相手もあるし。なんていうんですかね、持ってる実力、足し算だけでは僕は勝てないと思っていて。特に優勝っていうのはね。それぞれの9人なり25人がその力を100%出してくれたら優勝できると思うんですよ。でもそんなことはまずあり得ないと思うんですよ。誰かが調子よければ誰かが悪くなったり、昨日までみんな良かったのがみんな悪くなったり、思いもよらないエラーやミスが起きたり、逆もあります。思いもよらないファインプレーが出たり思いもよらない人が打ったり、そういうプラスアルファの力がチーム力だと思っていて。そのチーム力を高めよう、チームで勝つ、チームで窮地を乗り切るとか、ミスをカバーするとか調子の悪い人を誰かがカバーするとか。そういうのはどうやったらできるのか、そういうのを僕はチーム力と言うんですけど。それを高めようと。 ――秋リーグ開幕直前ですが、チーム状況はいかがですか 決して「良いですよ」とは言えないです。安泰ではないし、不安がないわけでは全くなくて、それは選手と一緒ですね、感じていることは。絶好調ですなんて絶対言わないと思いますし、僕もそれを感じていませんし。ですがもちろん最初の慶應戦に力を注ぎますし、その勝敗は勝ち点を取るかとらないか大きいので、そこにシフトしていきますけど。今の状態がそのままリーグ戦につながるとは思っていないですし、リーグ戦に入れば特別なものなので今調子よくてもリーグ戦に入れば全然ダメってこともあるし、その逆もある。ここから先はこれまでやってきたこと。信じることといろいろオープン戦で課題が出ているのでそれを1つ1つ時間はないけれども、しっかりそれを受け止めて克服する動きをするとか、いい流れがでたらもっといいことができるように積み重ねるとか、そういうことをやっていくしかないとは思っています。 ――戦力が拮抗している今季で、少ない点差を守り切ることが必要になってくると思いますが それは裏腹で相手のバッターもいいですし、逆にピッチャーもいいです。ですからそんなロースコアで毎回1点や2点で抑えられるってあまり思えなくて、あまり想定しない方がいいと思うんですね。ずっと言ってきたのはピッチャー陣は3点で抑える。バッター陣はなんとか、9回で4点を取ろう。それを目安にやってきたんですよね。だから逆に4点取られちゃうと、あのそうそうたる投手陣から5点を取り続けるのはそんなになくて。なので3点で守って4点取るっていうイメージでずっとやってきています。4点取れば、ウチのピッチャー陣なら3点以内で抑えられる確率だったら十分あると思いますし、3点でピッチャーが抑えて4点取れれば、簡単には負けないと思いますね。
どこも強いですよ。どこも強いから当然いいところまで行ける時もあれば、5位、6位っていうこともあると思います。どこをマークするっていうことではなくて、優勝したいので優勝目指していくんですけど、あまりこの優勝っていう最後の秋の最終戦までを考えるというよりは本当に一戦一戦、目の前一戦必勝でやっていきたいなって感じですね。そういった意味で行くと最初の慶應が最初だから、初戦。決勝戦ぐらいの気持ちでやらなきゃなと思います。 ――この秋の意気込みをお願いします 去年の秋は開幕7連勝でしたが、あれは特殊だと思っていて。去年の秋は惜しかったですけど春は5位ですし、あんまりね。去年のあれはあれで、立教大学があそこまでいったっていう自信は持っていいと思うし、優勝は他人事じゃないと思っていいんですけど。あれがあるからあそこまで簡単に行けるかって言ったらいけないので。秋は新たなチームで新たな戦いを始めるっていうつもりで本当に一戦一戦。まずは慶應戦、全力で勝ち点を取りに行く。連勝が一番いいんですけど、まずは勝ち点。最初の試合で勝ち点1を取りに行くっていう、そういう気持ちでやっていかなきゃなと思いますね。もちろん秋をふまえて春でしたし、春をふまえて秋なんですけど。そこはいったん新たなチームで動き回っていく、フレッシュな動きとフレッシュな気持ちでラストに入っていくという気持ちはあります。 ――ありがとうございました! 第2回は、鈴木貴弘主将(コ4=日大三)です! お楽しみに! (9月11日 取材・唐澤大、板橋文惠/編集・唐澤大)
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