春季対抗戦直前ロングインタビュー 昨年度Bブロックに昇格し、波に乗る女子ゴルフ部。5月12〜13日に行われる関東大学春季Cブロック対抗戦まで一週間を切ったこの日、今年度主将を務める森川、2年生ながらレギュラー入りを果たした槙島に大会にかける思いを聞いた。 女子主将・森川美沙(済4) ―昨年1年間を振り返ってみて、どんな1年でしたか やっぱりレギュラーだった1個上の女子の先輩方2人のスコアがなくなるというのはすごく大きかったですね。個人的には目標だった80を全部切ることができたので目標は達成できたかなと思います。 ―秋はチームトップのスコアでチームに貢献できた点についてはどうですか スポーツ推薦で入った先輩が復活して試合に出られるということだったので、そこで結果を出せばB昇格という目標を達成するチャンスだったのでがんばらなきゃと思いましたね。 ―悲願のBブロック昇格という目標を達成してチームとして勢いづいたところはありますか 正直、昇格した瞬間はもちろんうれしかったのですが、来年も私が女子主将を務めることが決まっていたのでうれしかったのと同時に責任感も感じました。チームとしては、かねてからの目標を6年ぶりに達成できたので「やるしかない!」という雰囲気になりました。私が1年生の時にB昇格ギリギリのラインで初日トップといういい位置にいたんですけど2日目に私たちが自爆したせいでB昇格がなくなってしまって、その時の4年生の涙も引き継いだという形ですね。 ―Bブロックでの戦いは厳しいものとなりますが、それをふまえて春にがんばっていきたい点はありますか 自分のことばかり考えてがむしゃらに自分のことだけ考えて練習するというよりは、他大学にどんな人がいてどんな時に力を発揮してくるかなどを分析していきたいです。これは私が個人で始めたことなのですがそれをチームみんなで共有したいと思います。 ―Bブロックでの戦いはレベルも上がって難しいと思いますが、何か対策はされていますか 分析をしてみんなで共有して、これくらいのスコアじゃないと上がれないね、って。秋から特に意識していました。 ―前年度主将の鈴木さんからアドバイスなどは 責任は重いと思うけど楽しんで、あと半年しかないからとりあえず後悔無いように、と。三年間べったりくっついてお世話になっていたから先輩がいなくなるのは自分のなかでかなり大きかったです。 ―主将として心がけていることは 今までは自分のスコアを気にしているだけで良かったのですが、一番上になってみるとOBからも「自分のことばかりじゃだめだよ」って言われます。確かに自分ひとりだけスコア出しても周りが気持ちの面でもスコアの面でも、ついてこなきゃ意味がないので後輩を一人一人声かけて、見て行って、スコアの出ない子にはそれなりの言葉をかけています。チームの中でちゃんと存在意義があるってそれぞれに自覚させたいです。 ―理想の主将像はありますか この人のようになりたいとかはないです。歴代の主将の中で、この人のこんなところがいいなっていうのはあるけど、もちろん反面教師にするところもあるし…。自分なりに自分らしくっていう感じで行こうかなと。 ―前年度から引き継いでいきたい点、また変えていきたい点を教えてください 私たちが一年の時よりは変な規則がなくなって、ゴルフができる環境が整った、スコアが出しやすいっていうのは良いことです。今残っている規則はそのままに、ゴルフがやりやすくなったせいで挨拶とか基本的なことができずにゆるゆるになっているところは変えていきたいなと思います。 ―チームとして秋からよくなったところはありますか 明らかに後輩から声をかけてくれる数が多くなったかなって。普段のコミュニケーションも増えたし、スコアが出ないのを本気で悩んで本気で相談してきてくれるようになりました。「ここ直らないんですけどどうしたらいいですか」みたいな感じで。技を盗むためにいろいろ声をかけてきてくれるのが増えたかなって。 ―前のインタビューの時は「自分が一年生の時はそこまで世話を焼いてくれなかった」とおっしゃっていましたが、そのような雰囲気は変わりましたか 今までは変な規則があったから常に一定の距離感があって。でも今はゴルフどんどんしていこうよって感じになっていってから規則も減って、先輩後輩男女関係なくスコア上げていこうよって雰囲気になりました。それが声掛けだったりアドバイスだったり、「一緒にゴルフいこうよ」っていう誘いにも繋がっているのかなって思います。 ―ゴルフをやってきて大変な時期はありましたか 二年生の終わりに理不尽なプレースタイルに悩みました。礼儀マナーを求めているのか、スコアを求められているのかわからなくなった時期があってそれが一番悩んだ時期です。体育会ってなんなんだろう、って。でも辛かったことはなかったかな…? ―今回試合会場となるフレンドシップカントリークラブはどんなコースなのでしょうか 練習がそのままスコアにつながるコースです。理由としては距離が短く起伏がないので、まずティーショットを飛ばしてそこからいかにセカンドショットを精度よくとばすかというのが重要で…起伏があるとコースに何回いったかが重要になるけど、まっすぐだと練習場みたいだから、いかに練習してここに打ちたいって思った時に精度よく飛ばせて、それがまるまるスコアに繋がるかってところなので。就職活動と並行して私としては(練習時間があまり取れないので)ちょっと不安ですね。今年は男子が富士で苦戦しています。 ―今年度の個人としての目標を教えてください 春と秋の四日間のラウンドですべて79を切りたいと思います。去年は一年間全部79だったので、なかなかたぶん私にとっては難しいかな。後輩のこととかも面倒見なきゃいけないと思うと、今まで通り私のことだけ100%時間を注げないとするとちょっと。 ―そのために努力していることはありますか 毎日練習していることと、なるべく男子と同じくらいトレーニングすること。去年くらいからジュニアのチームジャパンが使っているトレーニングを使っていて、メインは走ることと、体幹トレーニングです。がっちり筋肉痛になるくらいやっています。 ―ゴルフはやはり肩とは腕とかを使いますか 一般的には部分的な筋肉というよりは体幹が必要なので、やっぱり走ること、それから体幹トレーニングで芯を鍛えています。腕とか肩とか鍛えすぎるとむしろ「手打ち」って言って球がばらつくスイングになってしまうので。 ―男子と同じ練習はきついですか 女子と同じ練習をやってもいいし、私が任意にやっているだけなので。でも、男子と同じ練習ができるっていうのはいいことなのかなって思います。 ―チームとしての目標はありますか チーム全体の目標が来年度の春のリーグ戦をBブロックで迎えるということで一年間モチベーションを落とさないための目標なので長期的なスパンで考えています。 ―四年間の思いなどはありますか 言われてみて初めて考えました。あと四か月で引退というのは考えられないです。今までは取り敢えず自分がスコアを出さなきゃ、貢献しなきゃという思いでやってきて最後一年、十月から女子主将をやっていたらもうこんな時期まできてしまったので四年目だからどうこうというのはないです。でも後悔ないようにやりたいです。 ―森川さんの得意なこと、不得意なことを教えてください 直前にして調子が悪いのでなんともいえないのですが、いつもはティーショットが得意なので、それでしっかりフェアウェイにおいてセカンド以降でミスしてもアプローチで拾うというのでやっているのですが、リーグ戦で改善しなきゃいけないなと思っているのはアプローチです。ショットがブレたとしても、アプローチで賄えれば最低でもボギーで収まるので… アプローチはコースにいって実際の芝から打たないとわからないことも多いです。練習場は人工芝で下が滑るので手前から打っても滑って綺麗に打てるので、実践的にコースを重ねていかないといけないな、と思います。 ―森川さんは緊張される方ですか はい、結構…。スタートはそうでもないのですが、最後の方に18番ホールを歩いてくると、みんなが見えてそれを想像すると2ホール前から緊張してしまって…。それで前回は両方ともダブルボギーでした。それも課題です。 ―同期のメンバーについて教えてください 岩城は1年の頃からずっと一緒にやってきて、私がメンタルで毎回折れそうになる度にずっと声かけて支えてくれていて…私のスコアは彼女がいなかったらないです。今まで支えてもらってきた分、ゴルフの面で目標掲げて、共有して、向上していくために私が何をできるかを考えながら、というのが義務じゃないですけど、恩返しなのかなってやらなきゃいけないなって思います。 ―後輩に向けて 岩城がアメリカに留学していたときがあって、その時は私がこの学年1人だしちょうど怒られる学年のときだったので辛くて、そのときに一個下が支えてくれたことにとても感謝しています。 私は小学校の時にゴルフをやって、中高は違うスポーツやっていたのですが、一応若干経験者で入ってきて…でも女子のほとんどは初心者で入部してくる中で男子と切磋琢磨してやっていけるというのはすごいなって思います。特にスポーツやってきた子は負けたくない気持ちが強くて向上心が強くてなんでも聞きに来るので、今年の1年生には期待です。 ―注目の選手は…? 槙島さんです。 ―今シーズンの目標 まずチームでは長期的なスパンで来年度のスタートをBブロックで迎えること。そのために私が卒業した後もモチベーションを維持するために、私が色々残せるものを残していきたいです。結果云々に関わらずこの気持ちや向上心を引き継いでいけるように努めていきたいです。個人的には79を切ることが目標です。 ―ありがとうございました! ―昨年1年間を振り返ってみて、どんな1年でしたか 高校時代、上下関係がなく先輩にもタメ口で話していたのでマナーが全然できてなくて、大学の部活入ったときルールが厳しいなと思いました。例えば略語が禁止などの意味のわからないルールがあって、何回も挫折しそうになったのですが、自分はまあまあゴルフやっていて同期のみんなが初心者だったので、その点で自分の方がまだ上に立っているので頑張ろうと思って続けることができました。 ―現在までのゴルフの経歴について教えてください 中学3年間は週に1回くらいのペースでレッスンに行っていました。テニスや水泳も習っていて、そこの施設の中にゴルフがあってちょっと立ち寄ってやってみようと思ってやったら「楽しい」と思って、それがきっかけでやってみようって感じでした。高校が立教英国学院でイギリスにあって、夏休みとか年に3回の休みに日本に帰ってくるのですが、その時にフライデースポーツと言って金曜日だけ自分の好きなスポーツが取れるみたいな授業があって、そこにゴルフもあって…遊びですが練習場に2時間くらいいて、遊び感覚でやっていたという感じです。それで大学に入って、ゴルフは将来にも役立つスポーツだし、やってみようという感じでやっています。 ―どうしてイギリスに行かれたのですか? お父さんが高校から大学が立教大学で…立教英国学院は立教のイギリスバージョンなのですが、それを知って英語ができるようになると思って私のことを行かせました。でも日本人学校で全然英語使わないし生徒も日本人しかいなくて。そのせいで英語ができるようにはなりませんでした。 ―大学に入って、すぐにゴルフを続けていこうという感じだったのですか 最初はサークルに入りたいと思っていて部活はまだ考えていなかったのですが、親とか友達に、「サークル入っても遊ぶだけだよ。ちゃんとできないよ」と言ってもらって、部活に軽い気持ちで入りました。 ―大学で上下関係があると仰っていましたが、いかがですか サークルを考えていたので、部活で全然敬語などを使えなくて、何回もたくさん怒られました。 ―昨年男子ゴルフ部主将を務められていた三崎さんはどんな方でしたか 最初はとても威厳があって怖いなと思っていたのですが、しゃべっていくうちにとても優しくてとても真面目で、とにかく凄い人だなと思いました。 ―同じく昨年ゴルフ部女子チームの主将を務めていた鈴木さんはどんな方でしたか すごく優しい方でした。例えば連絡のミスとかをしてしまっても、いつも優しくて…。三崎さんが厳しい方だったので、その分を鈴木さんが優しくするというか、いつも笑顔で明るい方だったので、バランスが取れていたなと思いました。 ―主将が青木さんと森川さんに代わって、ゴルフ部で何か変わったことはありますか 青木さんは結構規則通りにやっていくしっかりした人で、きっちりしている方ですが、オフのときは面白い人です。森川さんはすごく真面目ですが、プライベートでは優しい方で面白い人だなと思っています。あとゴルフは二人とも上手で、そういう面でも自分にはない所がたくさんあるので尊敬しています。 ―プレー面で見習いたいこととかありますか? ありますね。森川さんとかは朝練習の時とかもダントツで走れるし、ゴルフも女子の中では上手なのでライバル飛距離が違う所など、技を盗むというか見習っていきたいです。 ―去年は二回とも試合には出られていませんが、昨年の自分のゴルフを振り返ってみてどうですか 最初の方はみんな初心者でその中では上手と言われていて、でもスコアは全然出てなくて、ショットだけ練習場では上手と言われていたけど、練習とラウンドって全然違うので、ラウンドすると先輩たちに下手と言われて、これじゃダメだと思って、同期とかと一緒にラウンドしました。あと、今年の2月にタイに長期合宿に行ったのですが、そのときもいつもとは違う暖かい環境の中で、そういう風にたくさん練習して今のスコアまでくることができた、という感じです。 ―1年間やるとスコアは伸びますか 伸びますね。初心者の子もすごく伸びて、部活ならではの練習量だからここまで伸びるのだと実感しました。 ―朝練はどうですか 最初入りたての時は2年生とか3年生とかがすごく走れていて驚きました。毎回基本外周2周で2キロ走っているのですが、最初はこんなの走れるのかなって思っていて…でも今となってはそれが普通になってきて、慣れだなと感じます。 ―自分のゴルフの得意な部分やいい所はありますか ミスショットしたりしてもあまり気にしない所です。気にしなさすぎて悪いときは本当に悪いです。でもメンタル面では、スコアが悪くなってくとイライラしてくる人がいる中で、自分はその面は切り替えがちゃんとできるので長所だと思います。 ―苦手な面や伸ばしていきたい点を教えてください 自分のゴルフはメンタル面ではすごく強くてミスショットをしても次のホールで切り替えていけるのですが、月例会に出させていただいたときに全く知らない他大の人たちと一緒に回ることになった時に「見られている」というのを持ってしまってスコアが伸びなかったので、これからレギュラーに入るかもしれないということを考えてこれからはそういった面を強くしていきたいです。 ―今回のフレンドシップカントリークラブは過去に回ったことはあるのですか レギュラー選考会や合宿などで何回か回ったことがあってほかのコースと比べて簡単なコースでスコアが伸びやすい場所だと思うので頑張りたいです。 ―ハイスコアでの争いになりやすいということでしょうか そうですね。男子が次に回る場所はすごく難しいコースなのですが、女子のコースは平たんでスコアが出しやすいので、相手の大学もスコアを伸ばしてくると思うので残り少ない時間の中で自分のできる限りのことをしていきたいです。 ―今回の試合のために練習してきたことはありますか 平坦で距離も短いコースなので落ち着いて、大きなミスさえしなければスコアがでるコースなのでリラックスしてやり抜くことが目標です。 ―ライバル校などはいますか? 聖心女子ですかね。この前フレンドリーマッチがあってすごく上手な選手が一人いて、その時全員がそのときスコアが悪くて負けてしまって…。でも調子が良ければ勝てる相手だと思うのでベストなスコアが出せるように練習して自信をもって臨めるようにしたいです。 ―監督などから自分から期待されているなと感じることはありますか。森川さんからは期待の星だといわれていましたが… 監督とラウンドさせてもらう機会が3回あって、レギュラー入れるように頑張れと言われるのでプレッシャーなどはないですが自分ができる限りで頑張りたいなと思います。 ―仲の良い同期はいますか 女子は5人いて、3人が新座キャンパスで、池袋キャンパスは私と高橋っていう女の同期で、いつも練習に一緒に行っています。 ―学年の雰囲気はいかがですか 1年生の時は結構新座と池袋で別れていて男女もあんまり仲良くなかったのですが、タイの長期合宿で毎日一緒にゴルフして、その中で仲良くなりました。後は仕事面で連携の取れるチームにしていきたいと思います。 ―ゴルフ部の雰囲気はいかがですか 1年生が下級生っていうチームじゃないですか。その中でいかに連絡とかのミスをしないかというところが、これからの目標です。3・4年生はあまり目立たない部活ですが連携は取れていると思います。 ―先輩になっていかがですか 後輩で女子とかも入ってきて。今回はあんまり初心者ばっかりでは無いのですが。このあいだ指導ラウンドというのがあって、2年生が1年生にラウンドの仕方を教えました。ボールを打つときにティーを刺すじゃないですか、でもそのティーを分からない子がいて。「ああ、こういうことがあるのかー」と思って。だからそういう子たちは何するか分からないので、そういう初めての大変さを知りました。 ―ゴルフ部が楽しいなと思うときはどんな時なのでしょうか 先輩の上下関係は厳しいですが、だからこそプライベートとか練習終わりとかに仲良くなれるというか、面白い人が多いので楽しいです。練習終わりとかでご飯行こうよってなるそういう時間が楽しいです。 ―こんな選手になりたいというのはありますか 安定したゴルフができる選手に。後はすごい上手な人だと周りから距離を感じる選手とかもいると思うのですが、そういう選手ではなくていつも明るくいたいです。一緒にご飯に行くような、親近感のある人になりたいです。 ―女子チームとしての目標は 今回のリーグ戦では次のリーグ戦までにBブロックにいることなのですが周りから残留は難しいといわれていて…。でもやっぱり私は今回残留をしたいです。 ―今年の1年間の目標は? このリーグ戦までの目標が90台を安定して出すことだったのですが、1年間での目標は今年の冬までに80代前半を安定して出すことです。コースによってかわってくると思うのですが90台出したらやってしまったなと思えるくらいになっていたいです。今はまだ100いくとやってしまったなと思う感じなので。 ―4年間で達成したい目標を教えてください レギュラーに毎回入ることと、レギュラーで入っても最下位のスコアだとスコアとしては使われないし、悪いスコアだったら意味がないので良いスコアを出していきたいです。 ―ありがとうございました! 長時間にわたりゴルフに対する熱い思いを語ってくれた二人。Bブロック昇格でプレッシャーののしかかる中、それに打ち勝とうと懸命に努力する彼女たちの言葉が心に響いた。Bブロックの戦いは厳しい。しかしその中で戦い抜くことは決して不可能ではない。秋からまた一回り大きく成長を遂げた彼女たちの活躍が楽しみだ。 ◆さあ、応援へ行こう!◆ 試合名:平成27年度関東女子大学春季Bブロック対抗戦 開催日:5月12日(火)、13日(水) 開催地:フレンドシップカントリークラブ 〒300−2747 茨城県常総市崎房1955−2 (5月9日・編集:斉藤麗央、インタビュアー:赤津亮太、大岩洸太、斉藤麗央、西村南海子、大宮慎次朗、越智かれん) |