〜あの憧れの舞台へ〜


出水田眞紀    ユニバーシアード 特集

   いよいよ幕を開けた"学生のオリンピック"。第28回ユニバーシアード競技大会(7月3日〜14日)が韓国・光州で行われる。2年に一度行われる国際大会。その大舞台に出水田眞紀(コ2)がハーフマラソンに出場する。日の丸を背負って活躍するスーパーエースの走りに目が離せない!

■「1年で世界ジュニア、2年でユニバーシアード」

    彼女は立大入学前からこの目標を何度も口にしてきた。昨年の関東インカレ5000m2位を皮切りにして大学初の国際大会であったアジアジュニア選手権(台湾・台北)で5000m金メダル。日本選手権直後に行われたにも関わらず、屈強さを見せ世界ジュニアへの出場を決めた。  米国オレゴン州ユージンで行われた世界ジュニア選手権。強豪選手が集う中で最初の1000mから先頭に出る積極的な走りで、相手を脅かす。しかし、アフリカ勢の終盤の猛スピードに敗れ、6位。それでもアフリカ選手たちに次ぐ順位で入賞を果たした。  ジュニアの舞台で大きな経験を積んだ出水田は今年2月の千葉クロスカントリーで日本人トップの2位。翌月に行われた世界クロカン(中国・貴陽)こそ結果が伴わなかったものの、国内選手を引き離す圧巻の走りであった。  そして3月に行われた日本学生女子ハーフマラソン。3位以内でユニバーシード内定が決まり、彼女にとっては夢の舞台をつかむための大切な大会だ。初のハーフマラソンで不安こそあったものの、10`を過ぎたところで先頭集団へ躍り出る。そして終盤でさらにペースを上げて勝負に蹴りをつけ、3位でゴール。ユニバーシアードという憧れの舞台を手にした瞬間であった。


■「目標は団体での金メダル」
    ユニバ―シアード内定後、彼女はこう決意した。ユニバーシアードのハーフマラソンは個人の順位の得点に応じた国ごとの合計で争う団体戦も行われる。  日本勢は前回、前々回大会と金メダルを獲得している。世界ジュニアでは大きな壁となっていたアフリカ勢は大学へ進学する生徒が少ない。今大会は大学生の国際大会ということもあり、アジア勢の上位進出が狙いやすい大会でもある。毎年、白熱した戦いが繰り広げられるが、日本勢は確実に表彰台へ登っているのだ。  出水田を含め、ハーフマラソンには5人の日本人選手が参加。3大会連続金メダルを目標に層の厚い布陣で臨む。「みんなでペースを守って引っ張り合って上位入賞していきたい」。彼女自身も日本人選手での"共闘"で金メダル獲得を意気込んでいる。


■「見ていて楽しい走りがしたい」
    彼女がレースをするときに意識していることの一つである。国内外の主要大会ではレース序盤から先頭集団に出る走りや、実業団のトップレベルの選手に食らいつく走りを見せて多くの観衆を魅了。そのようなレースをしてきたからこそ、今まで多くの結果を残してきた。そして彼女は世界を見据えて今、ユニバーシアードの舞台に立つ。 「今回は本当にたくさんの方が応援してくださっているので、結果で返すように、手ぶらで帰ってこないように必ず何かを持ち帰って来れるように頑張っていきたいと思います」。ユニバーシアード前最後の大会となった日本選手権のレース後、彼女はこのように決意を語った。 入学前から憧れていた舞台。これまで大きな大会では必ず結果を残してきた。今回も準備にぬかりはないはずだ。そして多くの人が注目することも間違いない。立大、日本のエースとして活躍する彼女であれば一番輝くメダルを手にすることができるだろう。

関東インカレの表彰台で笑顔で手を振る出水田

   第28回ユニバーシード競技大会(韓国・光州) 〜UNIVERSIADE GWNGJU 2015〜 女子ハーフマラソン 7月12日(日)午前7:30号砲!
(7月11日 取材・編集=藤井俊)





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