革命③
春季リーグ戦2016
髙田涼太選手、熊谷敬宥選手
春季リーグ戦2016
髙田涼太選手、熊谷敬宥選手
今シーズン戦力の大幅な変更を余儀なくされるのが、捕手と遊撃手のポジションである。卒業した４年生に変わり、スタメンが予想されるのが新３年の髙田涼太（コ３＝浦和学院）と熊谷敬宥（コ３＝仙台育英）の両選手。どちらも新人戦でキャプテンを務め、優勝を経験。今一番勢いに乗っていることは間違いないはずだ。立大野球部として33季ぶりの優勝を果たすために重要な鍵を担う二人の心境とは・・・。
◆髙田涼太（コ３＝浦和学院）◆
―昨シーズン振り返っていただけますか
結果4位なので、情けないじゃないですけど。リーグ戦に出ていなかったので、自分に対しての悔しさもありますし、チーム自体もずっと勝てなかったので、悔しいっていう思いがあります。なかなかキャッチャーはいきなり出るのは難しいなと思っていたのですが、出られない以上に結果も出ませんでしたし、その辺りの悔しい気持ちはずっと持っていますね。
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新人戦を振り返る髙田
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キャッチャーとショートしか抜けてなくて、キャッチャーは内野の要でもありますし大きな穴になるかなとは思います。先輩方はやはり、２つも離れているので、技術面でも上回っていましたし、精神的にもちょっと自分の方が弱かったかなという風には感じていました。安定感とかが自分とは違うかなと。
―新人戦振り返っていかがでしたか
新人戦ですけど一応公式戦で、やっぱり勝ちにはこだわりたい。ましてや自分の最後の代でもあったので練習から真剣に、勝つための練習をしていたので、通過点として優勝できてよかったなと思います。新人戦は２回しか試合していないので、リーグ戦で考えたら1カード分。でも神宮のキャッチャーからみた目線であったり、雰囲気とかはだいぶ掴めました。リーグ戦がどういう風なのかはまだ試合に出てないので分からないですが、神宮の感覚はだいぶ。
―正捕手争いを勝ち抜くために必要なことは何だと思われますか
信頼感ですね。例えば自分が盗塁刺したり、リードするのはキャッチャー当たり前なので。後は信頼感が1番大事になるかなと。そこは言葉とかじゃなくて、取り組む姿勢とかだと思います。開幕までは残り短いですけど、神宮でやりながらでも得ていきたいですね。
―オフシーズンに元プロの方から指導を受けたとお聞きしました。収穫はありましたか
プロ野球の世界は当たり前のことは当たり前にできるというか、特別なことは教わって無いのですが、プロの選手は確実にこなしていくので、何百球を受けろというより数少なくてもしっかり正確に練習した方がいいとか。プロなので多少のボールでも簡単に捕れたり、レベルの高さを感じました。キャッチャーはキャッチャーで練習したので、慶応、早稲田、東大の人はいてちょっと話しながら。どこのチームも多分キャッチャーは新しくなるので、色々な話をしました。 自分だけの練習じゃ分からないこともありますし、ましてプロの人に教えて頂いたので、そういう部分では行って良かったなと思います。
―春の宮崎キャンプを振り返っていただけますか
いつも気持ち入れていくのですが、この前のキャンプとは違って試合にも多く出られたというのもありますし、充実していました。キャッチャーとしてもそうですし、バッティングも手応えを掴めたなと思います。課題としては、打撃はやっぱり、打つか打たないかじゃないですけどその辺はあまり気にせずに。守りでは送球の安定感であったり、試合でのリードとかは常に毎回こだわってやっていて。もちろんあまり良くないときもあったり、逆に良いときもあったので、その辺の差は何かなと反省もして取り組みました。
―今年のチームの雰囲気はいかがですか
厳しいときはしっかり厳しいですし、明るすぎという訳でもなく、ちゃんと野球に対してやるときはやるので、そういう意味では真剣味があるのかなと思います。やっぱり澤田さん（コ４＝大阪桐蔭）とか拓也さん（コ４＝浦和学院）とかはずっと自分のこと真剣にやってきた方なので、チームに影響を与えてくださっているなと思います。
―澤田圭祐主将から学んだことはありますか
澤田さんは投げている中で、ちゃんとキャッチャーと話してくれます。なので、自分がどうですかねとか聞いてみたり、逆に澤田さんがもっとこうしろよとか言ってくれるので、だいぶ話せてきているかなと思います。技術でいったら六大学でもトップクラスですし、ずっと投げているピッチャーなので、自分がすごいなとか思っていると何も言えずに終わってしまう。だから信頼関係を作るには自分からちゃんと言ってかないとダメだと思いますね。自分が1番上で引っ張るとなると、本当に真剣にやっているのも分かりますし、なんだかんだ言ってますけどチームを勝たせようとしてくれているので、そういうところは見習いたいなと思います。
―立大が「革命」を起こすために必要なことは何でしょうか
毎年チームワークとか言っているのですが、勝たなきゃしょうがないので、結果にこだわっていかないといけないと思いますね。1回落としてもまだいけるとかダメで、勝ってなんぼなので、勝ちかなと。勝ちに行ってる姿を周りが分かるくらいじゃないとそんな簡単に10何年優勝してないチームが勝てるわけないと思うので、本当に勝ちにこだわってやっていかないとと思います。
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自身のアピールポイントを『勝負強さ』と語った髙田
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ピッチャー陣はそんなに入れ替わってないので、少ない点数で抑えて、バッター陣が毎年打ててないので一人一人がしっかりやることやれば、そんなにレベルは低くないと思うので、自分の責任をしっかり果たすことが勝ちに繋がるかなと思います。
―ご自身の武器は何ですか
勝負強いバッティングと、盗塁阻止ですね。打てるキャッチャーがベストだと思うので、両方大事にしながらやってきたいです。
―最後にリーグ戦へ向けて意気込みをお願いします
チームは優勝、個人的には初めてのリーグ戦ですけど自分のできることをしっかりやって、こいつのおかげで勝ったなって言われるくらい、バッティングも守備も頑張りたいです。
――ありがとうございました！
◆髙田涼太（たかだ・りょうた）1995年５月11日埼玉県生まれ。コミュニティ福祉学部３年。右投右打／捕手／浦和学院／181㌢80㌔
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◆熊谷敬宥（コ３＝仙台育英）◆
―昨シーズンはどんなシーズンでしたか
春は少し出て、秋は出なかったので、あとチームもあんまり結果が良くなかったので悔しいシーズンというか。少しは出られるだろうという気持ちがあったので出られないことが悔しいかったですね。
―新人戦でキャプテンを務めたことで得たものは何かありますか
キャプテンをやって周りの人に結構助けてもらったので一人では出来ないんだなと感じて。あとキャプテンをやる難しさを知って、今年に繋がる経験は出来たので良かったと思います。小中ではキャプテンをやっていたんですけど全然違がって、大学はキャプテンが難しいのかなと思いました。決勝を勝って、全員で優勝してそこでなんか言えることがあるかなって思ったら意外とあんまり無くて。とりあえず焦らずやることだけを言っていたらいつの間にか逆転していたので、そこでキャプテンやっていてよかったとは思いましたね。
―昨年度まで遊撃手を務めていた大城滉二（現オリックス・バファローズ＝１５年卒）さんは熊谷選手にとってどのような存在でしょう
ずっと１年の時から見ていたのが大城さんで、やっぱりあれぐらいの選手に最低限ならなくてはいけないですし、いつかは越さないといけない存在だったので入学当初から見られたっていうのはすごく大きくて。今はそこまでのレベルじゃないですけどそこまで追いつけるようにしっかり練習していきたいと思います。とりあえず大城さんを見て学んでいました。バッティングとかでもただ打つのではなくて、いろいろ考えてやったり、守備でも一つ一つのプレーを大切にしてやったりとか。その辺はまだ自分に足りないところだったので。そういうところを見られたのはすごく良かったと思います。
―春の宮崎キャンプはいかがでしたか
長かったのでちょっと疲れました。（笑）野球っていうよりは体力との戦いだったので。その中で野球をやっていかなきゃいけなかったので少し疲れた部分もあったのですが、リーグ戦始まれば常にそういう感じなので、リーグ戦前に体力もつけられたので良かったです。あとバッティングがあんまり得意じゃなかったので、ずっとバッティングを良くしようと思って取り組んでいましたね。まずは打てるための自信をつけてそこから守備をやろうと決めていたので。変わったというよりは新たにメニューに取り入れて、今までの守備の時間よりバッティングの時間をちょっと増やして、そのあとに守備をやったりとかしていました。
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キャンプでの収穫を語る熊谷
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守備だとまだバッターが打った打球に慣れてなくてエラーする場面があったので。打撃の方では打つべきボールを打たなきゃヒットにはならないことに気付けました。そういうところを意識したら結構打てたので打撃面では大きく差が出たなと思います。キャンプを経て今の調子はいい方なのですが、これが続くかはわからないので、維持できるように。維持というかさらに上げていきたいと思っているので、これからの試合や練習でもっといい結果を出せるように頑張っていきたいです。
―新チームの雰囲気はいかがですか
野球だけでなくて、私生活でも先輩とかと話ができるので後輩としてはすごく楽というか、すごく和みやすくて。そのまま試合と試合のベンチとかで話せるので。その中で厳しい声であったりとかもあるので、そういう環境で出来ていることはいいなと思います。昨年と比べてとにかく明るいですね、負けた時も。去年は負けていたらちょっと暗くなることがあったのですが、今年は負けていても明るくやっているので、例え誰かがエラーしても次のプレーへと切り替えて出来ているので、そういうところが違うかなと思います。
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自身のアピールポイントを『送球』と語った熊谷
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もともと守備が得意なので守備では他のプレーより自信があることくらいですかね。内野手はレギュラー争いが激しいので、スタメンをとるためには全てにおいてレベルアップする必要があると思います。自分はまだそんなスタメンが固まっているわけではないので、全てにおいてレベルアップしないとレギュラー獲得は難しいと思います。キャンプが終わった今日からがまた勝負だと思うので少しずつレベルアップしていきたいなと思います。
―試合前のルーティーンなどはありますか？
ルーティーンはあんまり決めてないですね。ルーティーンを作って打ってなかったり、変えても打てなかったりしたら嫌なのでなるべく作らないようにしています。バスの中で音楽聞いて寝るくらいですかね、毎日やっているのは。だいたいオールジャンル聞きますけど、アイドルだけは聞かないようにしています。中学校の時に一回聞いてみようと思って聞いて試合望んだら全然いい結果が出なかったので、絶対聞かないようにしています。（笑）
―最後に今シーズンの意気込みをお願いします
日本一が最終目標なのでそれに向かってチームが頑張るのと、スタメンでもし出たら自分の一打とか一つの守備でチームの流れを変えたり出来るような選手になりたいです。それが最終的に日本一っていう結果に結びつくと思うので。最初の開幕戦から気合を入れてやっていきたいなと思っています。
――どうもありがとうございました！
◆熊谷敬宥（くまがい・たかひろ）1995年11月10日宮城県生まれ。コミュニティ福祉学部３年。右投右打／内野手／仙台育英／175㌢72㌔
第４回は、笠松悠哉選手（コ３＝大阪桐蔭）と種田真大選手（営２＝大垣日大）です。お楽しみに！
（３月24日 取材・入江萌乃、大宮慎次朗／編集・入江萌乃）