第46回定期演奏会

"Power of Music"〜音楽の力〜



第46回定期演奏会が12月2日に今年も練馬文化センターにて開催された。立教大学体育会応援団のうち吹奏楽部とチアリーディング部が出演するこの舞台。普段は「応援団」として体育会の選手の応援に尽力する彼らだが、今日は主役としてステージに上がり日々の練習の成果を披露する。開演の挨拶では「支えてくださる方たちへの感謝の気持ちを、日頃の成果を発揮することによってお伝えしたい」と吹奏楽部部長の海口(済4)。活動を成り立たせてくれている全ての人に感謝を込めて。応援団1人1人の思いを乗せ、定期演奏会の幕が開けた。

立大常任指揮者・高橋充の指揮で心一つに演奏する部員たち
第1部「SYMPHONIC STAGE」では、交響曲を中心とした楽曲が演奏された。1曲目は「マーチ「ギヴ・ア・プレイズ・トゥ・ウィナー?」」。明るく華やかな曲調を得意とする立大吹奏楽部にとって、この曲との相性は抜群。ドラマティックなメロディが会場中に響き渡った。他にも「イギリス民謡による行進曲」、「桜華幻想」を披露していく。そして最後に演奏した楽曲は「オセロ」。悲劇『オセ ロ』の劇付随音楽であるこの曲は、残酷な恋の物語を描写している。ストーリー性のあるメロディと悲劇を表現する難しさ。得意分野から外れたこの曲に、立大吹奏楽部はとても苦しめられたという。曲のニュアンスを部員全員で揃える苦悩を乗り越え、今日のステージに臨んだ。これまでとは異なる選曲をやり遂げたことで、彼らは新境地を切り開いた。

照明も効果的に用いられた
第2部は「POPS STAGE」。第1部とは打って変わり、誰もが口ずさめる明るくポピュラーな楽曲を披露する。1曲目の「ブラボー・ブラス!」に始まり、「ホール・ニュー・ワールド」等を含む「ディズニー・プリンセスメドレー」や、「太陽にほえろ!」などのTVドラマテーマ曲を組み合わせた「ジャパニーズ・グラフティXI「刑事ドラマ・テーマ集」」など、知名度の高い名曲が続く。指揮者の衣装も印象的で、「デ ィズニー・プリンセスメドレー」ではシンデレラを想起させる水色のワンピースで登場。「ジャパニーズ・グラフティXI「刑事ドラマ・テーマ集」」では刑事に扮した格好で会場を沸かせた。

アンコールでは客席に降り、観客の間近で演奏した
アンコールの「サザンオールスターズメドレー」では観客全員に携帯電話のライト点灯を指示し、ペンライトに見立て振ってもらうという演出も。さらに終盤、無数の光が揺れる客席に部員たちが赴き、至近距離で「勝手にシンドバッド」を熱演。壇上にはチアリーダーも登場し、演奏に花を添える。会場全体が一体となったステージに、観客は盛大な拍手喝采を送った。



美しい演奏とチアリーダーの明るい掛け声が会場中に響き渡った
第3部「DRILL STAGE」では、マーチングドリルとチアリーディングを披露。マーチング演奏を行っている団体は立大において彼らのみ。そういった意味でもとても貴重なステージだ。旗を用いて可憐に舞うカラーガード、演奏し隊形を作るホーンズ、全体のテンポを指揮するバッテリー、そこにチアリーダーが加わり、華やかなステージを演出する。そのすべてが美しく合わさった圧巻のパフォーマンスに、会場のボルテージは最高潮となる。アンコールでは4年生への感謝の気持ちを会場全体で表現するサプライズ演出も見られた。スポットライトを浴び全力で演奏し踊る彼らの姿は、眩しいほどに輝いていた。

本年度掲げられたスローガンは「Power of Music」。3部に分けられ構成されたその演目は、どれも音楽が持つ力をそれぞれの方向性で最大限表現した素晴らしいステージであった。

◆応援団行事予告◆

第五十四回立教大学体育会応援団団祭

十字の下に


12月10日(土) 15:30開場 16:00開演

立教大学池袋キャンパスタッカーホールにて


(12月11日 取材=石原佑太、伊藤康平、大島佳奈子、小西修平、斉藤麗央、松下咲貴子・編集=大島佳奈子)



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