半世紀ぶりのインカレ8強へ 初戦は3日、天理大と



   立教丸が最終目的地、金沢港に到着した。3日、高松宮記念杯全日本学生ハンドボール選手権大会(=インカレ)が金沢・いしかわ総合スポーツセンターで開幕する。全国各地から32校が集結し、トーナメント方式で大学の頂点を決める。立大は明日現地入りし、3日に初戦、天理大戦を迎える。

今年のスローガン、R&C〜revive and challenge〜


   2年連続で16強の立大は、半世紀ぶりの8強を狙う。初戦の天理大とは3月の豊橋合宿で対戦し、勝っているため確実に白星をつかみたい。初戦を勝てば翌4日、8強をかけて大体大と金沢大の勝者と戦う。順当にいけば、今秋関西1部で全勝優勝を果たしている大体大が勝ち上がるだろう。連続して関西勢と戦うのは珍しい。だからこそ、2連勝が夢ではない。

   チームはいま、波に乗っている。入れ替え戦後、練習試合を積極的に組み、実戦感覚を磨いてきた。10月7、8日で沖縄へ合宿に行き、プロチームの琉球コラソンと練習試合を行った。Bチームには、26−35で負け、Aチーム相手には23−40で完敗。上のレベルを実感し、インカレへ向けて良い経験になった。その後は15日に慶大と、20日に早大と戦った。1部5位の早大との試合では、ビハインドで終えた前半から、後半に奮起し引き分けに持ち込んだ。早大戦後、主将・昆(コ4)は自信ありげにこう話した。

復帰した小川に期待がかかる


   「(琉球コラソンは)レベルも違ってやられっぱなしで点差も開いたんですけど、いい経験をしました。早大戦は手ごたえがあった。前半は押し込まれたけど、後半は修正してディフェンスを強く守れて、連続得点で最後に詰められた。最後の最後にマイボールで同点までもっていけたのは成長だと思う。慶大戦でも満足いくゲームができて、今は右肩上がりなのかな」 


   貴重な船員が戻ってきた。9月中旬から手の怪我で離脱していた小川(済2)が慶大戦で復帰。早大戦ではフル出場し、攻守にわたって存在感を見せつけた。「プレーで返すしかないので、インカレで最後に恩返しをしたい」と頼もしかった。さらに、「大型選手で力があるので、困ったときに一転もとれるし、彼の復帰は大きい」と主将も期待を寄せる。
   この1年間、船旅は嵐の連続だった。春は2部降格。秋は1部昇格をかけた入れ替え戦での敗北。しかしその度に改良を重ね、前へ進んできた。その旅もインカレで終わり。今年最強の立教丸が、日本海にその名を轟かす。


(11月1日・浅野光青)





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