「心の持ちよう、あきらめない心が大事だということを思い知らされた」大関(済4)は振り返る。例年にない暑いコンディションの中、棄権する選手も多かった。しかし、その中で「恥ずかしくない結果が出せた。自分は団体に貢献できたと思う」と内藤(文4)は語る。安定した点数を出し、チームの戦いを後押しした。林田(法3)は「本選ではチャンスを生かせなかったのが悔やまれる。でも予選で見つかった課題を本選で解決できた」と大会を通じて確かな成長の手ごたえを感じていた。 団体戦であっても、個人の戦いに任せられる射撃は、チーム全体を見ることは難しい。しかし林田は「チーム全体で戦っている意識があった」と語る。そして同時に、選手一人一人がライバル同士だ。女子の部で出場した舘(観2)は、「精神的にもろい部分が出てしまった」と悔しさを口にする。同じく10mS40に出場した大阪の高い点数にプレッシャー負けし、思うような結果が出せなかったことを自己の反省点として挙げた。大関も内藤の出した点数を意識し、これからの目標として自信も安定した力を発揮できるプレイヤーを目指す。新人戦での活躍が期待される一年の村上(文1)も、夏合宿を通じて部員としての意識が高まったようだ。 お互いを高め合える存在として、切磋琢磨を続けて行く選手たち。全日本大会に向けて、内藤は「部内新記録を目指したい。個人では、枠にとらわれることなく頑張りたい」と意欲を見せた。それぞれの目標を手に入れた彼ら。着実に歩んでいこうとする頼もしい姿は、立大射撃部にさらなる進化をもたらしてくれるに違いない。 (10月4日・田島麻央)
※競技について ◆銃の種類 エアーライフル(AR)と スモールボア・ライフル(SB)という2種類の銃を使用。ARは空気を用いて弾を飛ばすのに対し、スモールボアライフルというのが火薬を使用する、いわゆる「本物の銃」である。 ◆射撃姿勢 @立射(S:Standing)立った状態で銃を構えて撃つ。 A伏射(P:Prone)銃床にハンドストップという金具を装着し、スリングという器具を射撃用のコート とハンドストップに繋ぎ、文字通りうつぶせの姿勢で撃つ。 B膝射(K:Kneeling)伏射と同じ装備で、片膝を立てた状態で銃を構える。 ◆種目 ・10mS60M(10mエアライフル男子競技) 男性だけに参加資格がある。エアライフルを用い、立射のみで60発撃つ。 ・10mS40W(10mエアライフル女子競技) 女性だけに参加資格がある。エアライフルを用い、立射で40発撃つ。 ・50mP60(50mライフル伏射競技) SBを用い、伏射で60発撃つ種目。 ・50m3×20 SBを用い、「立射」「膝射」「伏射」を20発ずつ撃ちその合計得点を競う種目。 |