63Chapter. 4Chapter. 55就職活動本番自己PR●大学時代に力を入れたことは何ですか。●自分自身の特徴を一言で表現してください。また、その理由を説明してください。●あなたがこれまでの人生の中で「挫折」したことはどんなことですか。その時どのようにそれを克服し、 その経験が今の自分にどのように生かされていますか。●何かを成し遂げた経験とそれを達成するまでのプロセスを具体的にお書きください。●あなたは当社でどんな仕事をやりたいと考えますか。●就職するにあたり、最も重要視する事柄を理由とともにお書きください。●あなたにとって良い企業とはどんな企業だと思いますか。●他社と比較して当社の強みと弱みを教えてください。●当社に関心を持った理由および当社の仕事を通じて成し遂げたいと考えていることを述べてください。企業の採用担当者が知りたいのは「入社後に活躍できる人かどうか」「入社後に新たな価値をつくり出せる人かどうか」「仲間と協力して、問題を乗り越えられる人かどうか」などです。学生生活の経験を問うことで、「社会人になっても再現性のある、思考や行動の特性」を知ろうとしています。POINTよくある設問例と、企業の採用担当者がどのようなポイントを見ているのかをまとめたので、参考にしてください。主な設問例と企業の評価ポイント私の強みは「全員の意見をまとめる力」です。私のゼミでは、環境問題について研究し、あらゆる角度から分析したうえで全員で話し合い、一つの結論を導き出すことを行っています。 週に三日ほど全員で集まって、その間各自が調べたことを発表し、議論することを繰り返す中で、意見の対立が生じることもしばしばあります。 その際は、別途時間を設け、話し合いの場を持つようにしています。相手の立場に立って考えることで、どうやって意見をまとめていけば良いのか、方向性を見出すことができ、意見をまとめることに成功しました。 その結果、メンバー全員で一つの論文として完成させることができ、表彰されました。私はこの経験から全員の意見をまとめる力を得ることができました。❷❶❹自己PR志望動機私の強みは「異なる価値観を受け入れ、一つの結果にまとめる力」 です。ゼミの議論の中で、一人だけ異なる意見が出たことで研究が進まなくなってしまったことがありました。多数決をとれば解決する問題ではありましたが、私は全員が納得した整合性のある結論を出したいと考え、 話を聞いてみようと提案しました。 その際、自分の意見は一度忘れて、話している人の立場に立って理解しようと努めました。話を聞く際に①最後まで否定せずに話を聞く②意見の要所を多数派意見と比べる③それぞれのポイントを表にしてまとめる、 という工夫を行った結果、少数派だった意見の論理性に気付くことができ、二元論に終始することなく具体的な改善策を考えることができるようになりました。❶❸❷❹私の強みは「調整能力」です。 私はゼミで環境問題を研究しています。4人のゼミメンバーと一緒に、新聞記事・インターネットなどによる情報収集や、企業・団体の方へのインタビュー、アンケート調査などを行い、それらを元に、今後取り組むべき環境活動についての提言をまとめています。 全員で一つの提言をつくっていくため、時々メンバー間で意見の対立が起こることがあります。その際は、全員での話し合いの場を設けて解決にあたっています。また、どうしても全員の意見が一致しない場合は、個別に話を聞く時間を設けています。それらの取り組みを通して、調整能力が身につき、一つの提言にまとめ上げることができ、表彰されました。 今後は、自分の強みである調整能力を生かして、社会人として成長していきたい と考えています。❸❹❶❷1011❸❶具体性に乏しい❷取り組んだことを書いただけで何の目的で取り組んだのかなどの、重要なポイントについて書かれていない❸なぜそのような行動を起こしたのか、 自分なりに工夫したことが分からない❹どんな社会人なのか、どんな将来像なのか、何をめざしているのかが読み取れないPOINT❶「全員」とはどのようなことを指すのか❷具体性に乏しい❸状況の説明に終始している❹どのように工夫したのか、何が大変だっ たのか、なども書かれていた方が良いPOINT❶自分の言葉で具体的に書かれている❷行動の根拠となる自分の考えが書かれている❸行動するうえで注意したこと、工夫したことが書かれており、問題解決のプロセスが分かる❹行動したことによる変化(成長)が分かるPOINT自己PRは1回では完成しません。何度も何度も修正し、文章を改善していくのが一般的です。以下に修正する際のポイントをまとめたので、参考にしてください。改善改善
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