RIKKYO PLACEMENT GUIDE 2025
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この本を手に取ったあなたは、就職を何らかの形で意識されていると思います。就職には、受験勉強のように何をどれだけやればいいという一般的な基準はありません。また、こうやれば希望する会社に入るという決まったルートも存在しません。企業によって求める人材は異なるからです。2020年に突然起きた新型コロナウイルスの感染拡大により、企業の採用活動も、私たちの働き方も大きく変化しました。たとえば、就職活動の面接プロセスが対面からオンラインへとシフトし、職種や企業によっては、在宅勤務や遠隔就業が珍しくなくなりました。副業や兼業を解禁する企業も誕生し、雇用されずに働く人も増加しています。こうした変化は、コロナ後も定着しつつあります。デジタル技術の活用が一層進み、それは製品やサービスを変容させるにとどまらず、ビジネスモデルそのものの変革も促しています。デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進していくための人材が求められ、政府もIT人材の育成を後押しています。また、超高齢化社会を支える人材の不足、地球環境問題などへの対応にも迫られています。今後、様々な課題に改めて目が向けられていくことでしょう。そのとき、高いポテンシャルを備えた若い人材が、これまで以上に必要とされてくることは間違いありません。私たちを取り巻く環境は、このように激変していますが、キャリアセンターのスタッフは、経済や社会がどのように変化しても、自分ならではのキャリア意識を持ち、自己を高め、準備をしておけば、自信を持って就職活動を進めることができると考えています。この『立教就職ガイド』は、就職活動に必要な情報や基本的なノウハウをコンパクトにまとめたものです。各企業で採用のしかたは異なっていても、新卒採用の全体スケジュール、エントリーのしかた、面接試験に当たってどのような点に注意すればいいのかなど、多くの点が共通しています。ここには、長い間立教生のキャリア支援、就職支援を支えてきたキャリアセンターのノウハウが詰まっています。これをどう活用するかは、皆さん一人ひとりの自由です。事前に全体をよく読んでおけば、自分が今やっておくべきことが分かるかもしれません。時間がない人は、ざっと見てどのようなことが書いてあるかを把握しておき、就職活動が行き詰まった時に該当部分を詳しく読んでください。就職活動と聞いて、「何かやらなきゃ、どうしよう」といたずらに不安になって浮足立つ必要はまったくありません。皆さんはゼミ活動やクラブ活動など、それぞれ学生生活のコアとなる活動をしてきたと思います。それを充実させることが一番です。なぜなら、就職活動では、就職自体のためにどれだけ知識を得たかというのではなく、皆さんがこれまで何を考え、どんな思いを持って物事に打ち込んできたかということ、そのものが問われるからです。日々の学生生活をさらに充実させていく中で自分のキャリア形成を考え、その中に就職活動があるのだという意識を高めていっていただきたいと思います。学生生活は永遠に続くものではなく、就職活動から逃げて通ることはできません。皆さんの人生の主人公は自分自身です。未来は、自分の力で切り拓いていかなければなりません。このガイドには、就職に際して自分が社会にどう貢献したいのかをよく考え、納得のいく活動をしていっていただきたいという、キャリアセンタースタッフ全員の思いが込められています。皆さんの未来を拓く一助になれば幸いです。RIKKYO PLACEMENT GUIDE立教就職ガイド2025

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