暮らしと仕事についての豊島区民の意識
調査結果について
御 礼
先日は、私どもが実施いたしました「暮らしと仕事についての豊島区民の意識」にご協力いただきまして、まことにありがとうございました。みなさまのご理解により貴重な調査結果を得ることができ、深く感謝しております。本調査は800人の方を対象として2007年12月に実施し、373人の方から回答をいただきました。今後の研究のために重要なデータを得ることができました。
主な結果について、結果の一部をグラフにして掲載しましたのでご覧ください。
このような調査の場合、多数のご回答を数字に直してコンピューターに入力した上での、データ作成作業や分析には、通例かなりの時間を要します。まだ結果は暫定的なもので、グラフもごく一部ですが、ご了承ください。
2008年2月
〒171-8501 東京都豊島区西池袋 立教大学社会学科
准教授 村瀬洋一
murase○rikkyo.ac.jp
調査結果のグラフ
現在の自分の生活について、「満足」か「どちらかといえば満足」と回答した割合は、男性で75%、女性で8割以上だった。女性の方が、自分の生活に関しては、満足感が高い。
今の世の中について、「公平」または「だいたい公平」と回答したのは、男性では4割、女性では3割である。不公平だと考える人のほうが多数派である。また、女性は男性よりも不公平感を強く持つ傾向がある。これは、いまだ男性中心の社会であり、女性が様々な場面で不利であり、不公平感を持ちやすいことを反映しているのかもしれない。
近所づきあいは女性の方が多く、6割以上が世間話をすることはあると回答している。
家に遊びに行くことについては、男性の6割、女性の4割がないと答えている。
町内会役員とのつきあいについても、男女とも5割以上がないと答えている。
平等についての意識
平等に関する意識では、男性2割弱、女性2割強が、収入が平等な社会を望んでいる。しかし、そのような社会を望まない人の方が多い。
性別役割意識については、男女とも賛成する人は少なく、男女差はあまりない。
ホームレスについては、増えたと感じている人が、男性で3割強、女性4割である。
インターネットについて
インターネットについては、男性の50%、女性は34%の人が、ほぼ毎日利用すると回答している。インターネットのためにコミュニケーションが薄れたかどうかについては、男女とも、賛否は半々程度であり、男女で大きな違いはない。
日常のストレスについて
対人関係のストレスに関しては、女性の方が、感じていると答える人がやや多い。ストレスの発散については、男性の8割、女性の7割強が、発散できていると答えている。
回答者の基本属性
今回の調査は、60代以上の回答者が多い。池袋周辺での調査だが、住民の高齢化が進んでいるようだ。ただし回収率が5割以下と低いことに注意すべきである。若い世代は調査に協力しないという傾向もあるかもしれない。
回答者の学歴を見ると、男性の8割近くが大卒である。女性は4割程度である。