生活と防災についての市民意識調査

 

2012年度仙台市における継続調査

 

ご回答へのお礼と結果のお知らせ(速報)

 

 

 

調査主体  

立教大学社会学部 教授  間々田孝夫

准教授 村瀬洋一

e-mail        murase()rikkyo.ac.jp

東北大学情報科学研究科

政治情報学研究室 准教授 河村和徳

 

 

御礼

 先日は、私どもが実施いたしました調査にご協力いただき、まことにありがとうございました。みなさまのご理解により、貴重な調査結果を得ることができ、深く感謝しております。今回は継続調査として、昨年度に私どもが実施いたしました調査にご協力いただいた1532人を対象として実施し、977人(回収率64%)のご回答をいただいております。

 このたび調査結果の報告書を作成いたしましたので、ご覧いただければ幸いです。これは、主な項目について結果を要約したものとなっております。まだ回答が届きつつあるので、確定した結果ではなく速報となっております。

 このような調査の場合、多くの方のご回答を整理してコンピューターに入力した上での、データ作成作業や分析にはかなりの時間を必要とします。そのため、結果のお知らせの完成には、時間を要してしまいます。ご送付が遅くなりましたことをお詫びいたします。なお、まだご回答でない方は、これからでも結構ですのでご回答いただければ幸いです。

 

 

今後のお問い合わせ先について

 今後数年かけて、調査結果をさらに分析し、復興政策に生かすよう努力し、学会や学術論文にて発表していく予定でおります。この調査に関するご感想や、より詳しい分析結果等に関してお問い合わせがありましたら、上記担当者までご連絡いただけますよう、お願い申しあげます。

 

 

 1.生活についての意識、不安感 

1.1.生活満足感

 今回実施した調査(図中「12年調査」)では、現在の自分の生活について、「満足」と「どちらかといえば満足」を合わせて、およそ8割が生活に満足していると回答。

 しかし、昨年(2011年)に実施した調査(図中「11年調査」)に比べ、「満足」という回答の割合は減少し、「どちらかといえば不満」という回答の割合は増加している。

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図 現在の生活全般満足感

 

1.2.将来への不安感

 今回の調査(12年調査)では、今後の生活について不安を感じる、という問に対して、「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」を合わせて、およそ8割が不安を感じている。また、昨年(11年調査)に比べ、不安を感じる人の割合も増えている。

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図 今後の生活について不安を感じる *

* 郵送させていただいた紙の速報はこちらのタイトルが間違っておりました。大変失礼しました。

 

 

今後の収入見通しについても、今回(12年調査)は昨年(11年調査)に比べ、「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」と回答するものの割合が増加している。特に、今回の調査(12年調査)では、「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」を合わせて、8割が不安を感じている。

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図 今後の収入は、これまでと比べて下がる可能性が高い

 

今後、仕事を失う可能性についても同様で、今回(12年調査)は昨年(11年調査)に比べ、「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」と回答するものの割合が増加している。

震災後2年が経過し、自身の将来、特に収入や職業生活について、不安をもつものが増加しているようだ。

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図 今後、仕事を失う可能性が高い

 

 

 2.健康状態 

 ふだんの生活において精神的に疲れを感じる、という問について、今回の調査(12年調査)は昨年のもの(2011年)に比べ、「当てはまる」という回答の割合が減少し、「あまり当てはまらない」という回答が増加している。昨年よりも、精神的な疲れを感じる人の割合は減ったようである。

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図 精神的に疲れを感じる

 

 一方、ふだんの生活においてよく眠れないことがある、という問については、今回の調査(12年調査)と昨年のもの(11年調査)で、回答の傾向は大きな違いが見られない。今回の調査でも昨年の調査でも、「当てはまる」と「だいたい当てはまる」を合わせて、3割が不眠状態であると回答している。

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図 よく眠れないことがある

 

 

 3.近隣との人間関係 

 世間話をするような近所とのつきあいに関して、今回の調査(12年調査)は昨年のもの(2011年)に比べ、「全くない」という回答の割合が減少し、「たまにある」という回答が増加している。昨年に比べ、日常的な近所つきあいはやや盛んになったようである。

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図 世間話をするような近所とのつきあい

 

 悩みごとを相談する、またはされたりするような近所とのつきあいに関して、今回の調査(12年調査)と昨年のもの(11年調査)で、回答の傾向は大きな違いが見られない。今回の調査でも昨年のものでも、「よくある」と「たまにある」を合わせて、3割が悩み事を相談したり、されたりしている。

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図 悩み事を相談する、またはされたりするような近所とのつきあい

 

 近所の人達のつきあいが深まった、という問について、今回の調査(12年調査)は昨年のもの(2011年)に比べ、「そう思う」という回答の割合が減少し、「どちらかといえばそう思わない」という回答が増加している。昨年ほどには、近所つきあいは深いものにはならなかったようである。

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図 近所の人達とのつきあいが深まった

 

 人間関係についての満足感については、今回の調査(12年調査)と昨年のもの(11年調査)で、回答の傾向は大きな違いが見られない。今回の調査でも昨年のものでも、「満足」と「どちらかといえば満足」を合わせて、8割が人間関係に満足をしている。

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図 人間関係への満足感

 

 


 

 4.職業と生活の変化 

 過去1年間に仕事(または勤め先)の変化があったかという問に対して、ほとんどの人は仕事に変化が見られなかった。今回の調査(12年調査)でも昨年のもの(11年調査)でも、「仕事を変えた」と答えた人は5%程度、「震災後に仕事を失った」人は3%である。

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図 過去1年間の仕事の変化

 

 一方、過去1年間に家庭全体での収入に変化があったかという問については、今回の調査(12年調査)は昨年のもの(11年調査)に比べ、減少したという回答が増加している。特に、今回の調査では、「減った」と「少し減った」を合わせて、およそ5割が過去1年間に収入が減少したと回答している。

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図 過去1年間における家庭全体での収入の変化

 

 最近の生活における支出の変化については、昨年に比べ、「貯金や財産を取り崩している」と回答した人の割合が増加している。一方、「何もしていない」と回答した人の割合は減少している。収入の減少に対して、貯金や財産を取り崩すことで対応している人が多いようである。

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図 最近の生活における支出の変化


全質問項目の男女別クロス集計表

全質問項目の男女別クロス集計表(エクセルファイル)


2011年仙台調査票

2012年仙台調査票

2012年仙北調査票


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