第33回マルチスピーシーズ人類学研究会 2019.12.7.~8.

シンポジウム(第33回マルチスピーシーズ人類学研究会)
モア・ザン・ヒューマン

日時 2019年12月7日(土)、8日(日)
場所 立教大学池袋キャンパス
★12月7日(土)5号館 5301教室
★12月8日(日)本館 1203教室

MAP
◆会場は日程ごとに異なります。
備考 問い合わせ先
奥野克巳 katsumiokuno[]rikkyo.ac.jp
近藤祉秋 shiaki.kondo[]gmail.com
◆参加登録不要。無料。

【趣旨】
近代以降の世界は、皮膚によって境界づけられた、実体性を持つ単一の主体としての「人間」を最小の単位としてつくられてきた。それは、「人間以上」の存在を人間外部に位置づけ、外在化された変数としてのみ扱い、人間や人間の共同体がどのようであるのか、どうあるべきかにもっぱらの関心を示したため、人間による人間のための知識や学芸のみを重んじるようになった。今日、地球は人間が利用するだけ利用した結果、汚染され破壊され、人間にしっぺ返しをしかけてきているし、人間が創りだした擬似人間たる人工知能は、人間の知性を超えて自律しようとさえしている。我々が生きるこの時代、人間は人間以上の存在から襲撃され揺さぶられ、気がつくと、人間はとっくに主体なんかではなくなっている。客体化する人間の時代、人文学(ヒューマニティーズ)は、「モア・ザン・ヒューマン(人間以上)」を視野に入れて考えてみなければならないのではないだろうか。このシンポジウムでは、人類学、哲学、社会学、文学、霊長類学、アート、在野研究を横断させて、マルチスピーシーズ、環境文学、多自然主義、仏教、芸術、種社会、チン、ハラウェイ、ラトゥールなどをめぐって、7組で対談し、討議する。

【プログラム】

12月7日(土)
12:30~12:45
 趣旨説明 奥野克巳
12:45~14:00 【対談1】マルチスピーシーズ人類学とエコクリティシズム
          山田悠介(大東文化大学)× 近藤祉秋(北海道大学)
14:00~15:15 【対談2】人間と環境を多自然主義から考える
          上妻世海(文筆家/アートキューレータ)×シンジルト(熊本大学)   
15:30~16:45 【対談3】仏教とセンティエントロジーをめぐって
          中上淳貴(ハンブルク大学インド学・チベット学客員研究員)×奥野克巳(立教大学)
16:45~18:00 【対談4】芸術実践と共異体の人類学
          大小島真木(アーティスト)×石倉敏明(秋田公立美術大学)
12月8日(日)
10:00~11:15 【対談5】アナ・チンの『マツタケ』をめぐって
          赤嶺淳(一橋大学)×辻陽介(Hagazine編集人)
11:15~12:30 【対談6】今西錦司の種社会論とハラウェイ研究
            足立薫(京都産業大学)×逆卷しとね(学術運動家/野良研究者)
13:30~14:45 【対談7】アクターネットワーク理論とラトゥール研究
          清水高志(東洋大学)×伊藤嘉高(新潟医療福祉大学)
15:00~17:00 【総合討論】コメント 
          宮台真司(首都大学東京)・菅原和孝(京都大学名誉教授)
          登壇者による応答と議論を中心に
               



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