プロジェクト概要

 東日本大震災は、大規模災害が被災地の生活を根底から覆すだけでなく、文明禍として立ち現れることを明らかにした。大規模災害にともなう追加的環境ダメージは、被災地域とそこに住む人びとの「生」、すなわち生命や健康、生活、人生、その人の生き様への脅威であるだけでなく、遠い将来世代にまで託さなくてはならない「負の遺産」になっている。
 本研究は、被災地における「生活」(=Life、生命、生活、人生といったトータルな意味での「生」)から被災・被害状況を質的・量的調査から多角的に描き出すとともに、被災者の「生活復権」に寄与しうる「復興」について、「政策の時間」と「生活の時間」のズレという点から考える。