Look12 ルネ・マグリット/秘密の分身

Designer 高柳周平




ルネ・マグリット「秘密の分身」 
 
私はマグリットの作品に多く見られる不可思議なものの組み合わせというものを、トップスをボトムスの様にし、ボトムスをトップスの様にし、服での不可思議な組み合わせを表現しました。 
そして、この「秘密の分身」という作品は二面性を表しています。 
なので、前面と背面のデザインを変えて二面性を表現しました。 
マグリットはシュルレアリスム派に属していて、シュルレアリストという超現実主義者でした。 
超現実主義者は夢を現実だと考え、その夢を作品に落とし込むということをしていたので、背面のデザインは水の波紋で夢を暗喩しています。 
なぜ水の波紋なのかというと、波紋が広がっていき治まる様と、夢がだんだんとぼやけて忘れる様が似ていると感じたからです。 
トップスの様なボトムスのボタンに青色のボタンを使ったのは、マグリットの作品の多くに青空も多く描かれていたからです。 
この服を見てマグリットが表現してきた世界を垣間見てもらえれば幸いです。