Look4  服に人が求めるもの

Designer  金賢雅

私は、人間が服に求めるものは大きく2つに分けると“引き締め”と“リラックス”の2つだと思う。
朝、シャツをはおる時にその締め付けによって背筋が伸びる。窮屈ともとれるがその引き締めには着る人間の能力を活性化させているだろう。
しかし、相反して人間は服にリラックスさも求める。家に帰ってシャツを脱ぎスウェットに着替えた時のあの感覚だ。あえて裸ではなく服を着用する。開放感を求めつつもあえて服を着用する、衣服に求めるリラックス感は人間にとって裸よりも心地のいいものであると言えるのだろう。
人間は一種の束縛感を服に求めている。そして、人間は欲のある生き物であり、次第にその両極を一着に求めてしまう。
この服はカチッとしたシャツとジャケットの基本のパターンから、楽装として成立させるために、着丈を伸ばし袖を省くことにより、一体のlookで表現した。