研究内容

課題名

広域アジアの市民社会構築とその国際政治的課題
 「Building Civil Society in Asia and its Challenge for International Society」

研究目的

 本研究では、「広域アジア」「市民社会」及びその「構築」をキーワードに、21 世紀アジアの諸国家と地域の変動をとらえ、その「国際政治的課題」を考察する。1980-2000 年代のアジアでは、「国民国家が動揺し、市民社会的なものが登場しつつある中で、内政が外交に圧力を加え、国際関係に緊張がもたらされ、同時に、国際社会から各国社会を支援する結びつきも形成された」という仮題を検証する。そのために、アジア研究と国際政治学を架橋し、国・地域・学問領域の壁を越えた4つのサブ・グループを編成する。(1)国民国家の動揺、(2)内政と外交のダイナミズム、(3)国際社会の支援と市民社会構築、(4)アジアの市民社会論、である。(1)~(4)の成果を比較・総合する統括グループを置き、(5)「広域アジア研究」の新しい知的デザイン、をとりまとめる。

研究計画・方法

 本研究では、21 世紀アジアの「市民社会」及びその「構築」と「国際政治的課題」を検討する上で、国・地域・社会についての実証分析に強いアジア研究と、国際政治構造とそのダイナミクスの理論分析に強い国際政治学との架橋を試みる。事例分析を基礎に比較・総合する共同研究を行い、「知の総合」としての「広域アジア研究」の概念と理論を検討する。具体的には、研究目的として先述した仮説から4つの研究課題を抽出し、それぞれについて研究チームを編成する。研究チーム1:国民国家の動揺、研究チーム2:内政と外交のダイナミズム、研究チーム3:国際社会の支援と市民社会構築、研究チーム4:アジアの市民社会論である。各研究チームは、現地調査・資料収集・学際研究を行いつつ、研究会で討議を重ね、統括チームの下で全体研究会・国際会議を開催し、「広域アジア研究」として共通した概念や理論を提起するよう努力する。

キーワード等

1)アジア 2)市民社会 3)グローバリゼーション 4)国際協力 5)国際政治