「走・跳・投」。この言葉に表されるように、ハンドボールとはスピーディーかつダイナミックな競技だ。高く跳躍し、上空から放たれるシュートは見る者を魅了する。ハンドボールにおいてオフェンスばかりが注目されがちだが、実はGKの出来が勝敗に大きく関わってくると言われている。運動能力が最も高い選手がGKになるべきとする指導者も多い。そんな重圧にも負けず、守備の要として立大のゴール前に君臨するのが関根直樹だ。
「まさに守護神」。そう言わしめた試合があった。春季リーグ第3戦、関東学院大学との一戦。試合は撃ち合いの様相を呈したが、関根が好セーブを連発。関根の活躍に応えるように攻撃陣も奮起し、得点を重ねていく。結果こそ引き分けたものの、「関根がいなければ負けていた」と監督の河合は振り返る。
関根がGKを始めたのは高校に入学してからだった。それまではコートプレーヤーだったが、恩師からの勧めで転向を決意。やはり最初は「怖かった」という。関根が入学した
順風満帆に見える関根だが、身長175pとGKとして決して恵まれた体格とは言えない。「自分なりの身長を活かしたGKになりたい」という彼が、お手本であり、目標にしているGKがいる。浦和克行選手だ。浦和選手は宮崎大輔選手が所属しているプロチーム・大崎電気でGKを務めている。また、浦和選手は関根の高校時代の恩師の教え子でもあり、
ハンドボール部は今春のリーグで2部5位に終わった。しかし上位校相手に接戦を演じるなど、秋のリーグでは1部昇格を十分に狙える位置にいることは確かである。昇格という大きな目標に向け、関根は今日もゴール前に立ちはだかる。
ゴールキーパーの魅力―― 「チームのために体を張れること」
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