Look10 クロード・モネ/睡蓮

Designer 長谷川紗希




クロード・モネ(1840-1926)が晩年期に手掛けた代表作『睡蓮』
200点以上にものぼる連作の中でも、1916年に制作された『睡蓮』は、白内障や妻と息子の死を乗り越えていく過程の中で描かれた。

その苦悩の大きさ、深さをマキシ丈の長さで表現した。
黄色の線は道のりで、最終的に首周りの希望に到達する。
また、この道のりは決して真っ直ぐなものではなかったはずだ。
それ故、線も真っ直ぐなものにはしなかった。

モネは『睡蓮』の個展の際に展示会場を楕円形にすることによって、連作の一貫性を強調した。
だから私も同じようにケープで一貫性をイメージした。

また、モネは全体的に暗い色で池を、明るい色で睡蓮の花をそれぞれ描いているので、そのコントラストを紺色と黄色という相反する配色で再現した。

そして、全体的にふわっとしたシルエットで、印象派特有の線のはっきりしない曖昧な雰囲気を醸し出した。



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