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JFK(日本・フィンランド・韓国)社会的信頼感比較調査について


小職が「JFK大学生比較調査」と呼ぶ調査は、対人信頼感、社会的信頼感に関するデータについて、 『NIRA政策研究』(2005年12月、vol.18、no.12)に寄稿した拙稿(「『間メディア性』本格化の年」)もあり、 各所で関心をもたれております。

  たとえば、

 これに関連し、根拠となるデータについての質問がこれまで何件か寄せられてきました。 とくに、質問文、「信頼」という日本語が、それに対応する韓国、フィンランド語とどのような関係にあるのか 気に懸ける方が多いように思います。
 言葉の問題はもちろん大変重要だと考えます。小職が文化人類学徒であれば、尚更のことです。 ただ、小職にはまだ、韓国社会、フィンランド社会と比較して深い議論を展開できるだけの見識は、 残念ながらありません。韓国、フィンランドそれぞれ4、5日程度ずつ4回ほど訪問し、家庭調査なども行いました (拙著『ネットワーク・リアリティ』参照)が、それはあくまで情報行動についての調査であり、「社会的信頼」 「対人信頼感」の観点からの調査ではなかったからです。
 以下に リンクしました「JFK大学生比較調査について」 で述べる質問文の作り方からして、ハングル、フィンランド語の質問文は、それぞれの言語のネイティブによるもので、 彼らは、日本語の「信頼」や英語の「trust」にあたる現地語を使っていることは間違いありません。ただし、そもそも、 「信頼」という言葉は、日本語でも大変難しい概念であり、現状は、日本社会における「信頼」について、どう研究を進めればよいか模索している状況です。。
 そこで、JFK大学生比較調査について、その概要と、用いられた質問文を公開することにより、 関心をもたれた皆さまの参考に供したいと思います。この質問文を用いてさらに調査が行われたり、 あるいは、語句の意味合いについて、より適切なものへと発展させていくことができれば大変嬉しく思います。

 また、その後も継続的に社会的信頼感に関する調査を行ってきており、2010年1月に実施した全国調査結果を含め、改めて分析、検討する予定です。
結果がまとまり次第、またご報告したいと思います。


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(c) Tadamasa Kimura