プロジェクト概要

東日本大震災は、地震・津波・原発事故が広域的に重なり合った大規模複合災害である。その被害の諸相は、自治体の被災状況のみならず、被災者それぞれの性別、家族構成、職業などによって大きく異なる。
本プロジェクトでは、福島原発事故により役場機能を移転した自治体の帰還をめぐる問題、原発事故による福島県および関東一円からの避難者/自主避難者の動向と避難者受け入れ自治体・地域との関係、宮城県の津波被災地の高台移転問題などにフォーカスをあて、福島原発事故が避難者にもたらした被害の相貌を明らかにするとともに、「復旧・復興」をめぐる現状制度の問題点を析出するとともに、「復旧・復興」への合意形成について考察する。また、これまでの災害史や住民運動史から東日本大震災を捉えなおす。