コロキウム | Colloquium
他大学・研究機関からお招きした講師の方に、
最先端の研究内容を紹介していただきます。
宇宙・素粒子に関連したテーマを、隔週で交互に行っています。
外部の方の聴講を歓迎します。
理論物理学コロキウム(宇宙)
日時 |
2024年11月19日(火)16:30〜18:00 |
講師 |
小林 元 氏(京都大) |
題目 |
「Tidal response from effective field theory of black perturbations」 |
概要 |
ブラックホール(BH)の潮汐応答は、基礎となる重力理論の性質を反映し、連星合体過程で放出される重力波の波形に影響するため、
強重力領域における一般相対論の破れの有無を検出するプローブとなる。本セミナーでは、その背景を概説するとともに、
スカラー・テンソル理論の有効理論に基づく静的・球対称BHの潮汐応答の解析について紹介し、その観測的示唆等の展望についても議論したい。
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言語 |
日本語 |
場所 |
立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室 |
理論物理学コロキウム(宇宙)
日時 |
2024年10月29日(火)16:30〜18:00 |
講師 |
大下 翔誉 氏(YITP) |
題目 |
「Excitation of black hole quasi-normal modes and the greybody factors」 |
概要 |
ブラックホール(BH)摂動によるリングダウン重力波は、強重力物理の検証に重要である。
しかし、その高精度検出には、観測技術の向上だけでなく、BH準固有振動の励起について理解が必要不可欠である。
本セミナーでは、その背景を概説するとともに、リングダウン波形のBH greybody factorによる新たなモデル化が、
準固有振動の励起性を理解する上で有効であることを示唆する傍証について議論する。
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言語 |
日本語 |
場所 |
立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室 |
理論物理学コロキウム(素粒子)
日時 |
2024年10月22日(火)16:30〜18:00 |
講師 |
川平 将志 氏(京都大学) |
題目 |
「A concrete construction of topological operator in factorization algebras」 |
概要 |
In this talk, we will discuss a concrete construction of a topological
operator in factorization algebras. Factorization algebras play an
important role in modern mathematics and physics in the formulation of
quantum field theories by K. Costello and O. Gwilliam. We will provide a
definition of topological operators and a construction of the
topological operator corresponding to shift symmetry, in one-dimensional
massless scalar field theory.
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言語 |
日本語 |
場所 |
立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室 |
理論物理学コロキウム(宇宙)
日時 |
2024年10月15日(火)16:30〜18:00 |
講師 |
木内 建太 氏(Max Planck Institute for Gravitational Physics,京大基研) |
題目 |
「Numerical Relativity modeling of gravitational wave sources in the multi-messenger era」 |
概要 |
Since the first detection of gravitational waves associated with electromagnetic counterparts from a binary neutron star merger on August 17, 2017, the binary neutron star merger
became a leading player in multimessenger astronomy. Numerical relativity is a chosen way to interpret and predict binary neutron star mergers. In this talk,
I will introduce the current status of numerical relativity modeling of binary neutron star mergers and its application to the observation.
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言語 |
英語 |
場所 |
立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室 |
理論物理学コロキウム(素粒子)
日時 |
2024年10月8日(火)16:30〜18:00 |
講師 |
吉村 果保 氏(東京大学大学院) |
題目 |
「de Sitter時空におけるブラックホールの熱力学第一法則と宇宙検閲官仮説」 |
概要 |
一般座標変換不変性を持つような重力理論においては、対称性に基づく保存量の議論によりブラックホールの熱力学第一法則が導かれることが知られている。
これは漸近的平坦なブラックホール時空において示されており、本研究ではこれを漸近的de Sitter時空に拡張する。
その際、de Sitter時空中のブラックホールの質量をどう定義するかということが鍵になる。
また、ブラックホールに物質を投げ込む思考実験に対して保存量の議論を応用する。
この思考実験によって、「重力崩壊によってできる特異点は事象の地平面によって隠されているべきだろう」という宇宙検閲官仮説の検証を行うことができる。
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言語 |
日本語 |
場所 |
立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室 |
理論物理学コロキウム(宇宙)
日時 |
2024年10月1日(火)16:30〜18:00 |
講師 |
Illia Musco氏(INFN) |
題目 |
「Causal nature and dynamics of trapping horizon in black hole collapse」 |
概要 |
(TBA)
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言語 |
英語 |
場所 |
立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室 |
理論物理学コロキウム(素粒子)
日時 |
2024年9月24日(火)13:25〜15:05 |
講師 |
中村 真 氏(中央大) |
題目 |
「ゲージ・重力対応で探る非平衡系の物理学」 |
概要 |
ゲージ・重力対応とは場の量子論と重力理論との間の対応関係である。
すべての場の量子論に対して必ず何らかの重力理論が対応するとは主張できないが、超弦理論を用いると、ある特別な場の量子論に対してはある特別な高次元時空上の古典重力理論が対応することを「予想」することができる。
この予想には未だ証明は無いものの、一万編を超える関連論文が出版される中で非自明な傍証が蓄積されており、多くの物理学者によって対応の成立が信じられている。
ゲージ・重力対応の最大の利点は、場の量子論側で経路積分を実行したあとに得られる分配関数が、対応する重力理論側の古典的な作用から得られることである。
通常は場の量子論側での微視的プロセスを適切な重みのもとで足し上げることで量子論的・統計物理学的な期待値を求めることができるが、重力理論側ではこの「足し上げ」のプロセスを飛び越えて、「期待値」という最終結果が直接得られるのである。
本講演では、このゲージ・重力対応の顕著な性質を非平衡系の統計物理学に応用する実例について紹介する。
例えば荷電粒子の多体系で見られる熱平衡状態での相転移は、系に電場を加えて定常電流が流れジュール熱が絶えず発生する非平衡定常状態においたときには、どのような変更を受けるのであろうか。
このようないくつかの問いに関するヒントを探る試みを紹介する。
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言語 |
日本語 |
場所 |
立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室 |
理論物理学コロキウム(素粒子)
日時 |
2024年7月16日(火)16:30〜18:00 |
講師 |
Shan Ming Ruan 氏(京大基研) |
題目 |
「Complexity, Black Holes and Holography」 |
概要 |
In recent years, there has been significant progress in understanding quantum gravity from the perspective of quantum information theory, especially in the context of holography.
Developments in the past decade provide compelling evidence that the entanglement structure of the underlying quantum mechanical degrees of freedom plays a crucial role in determining the emergent spacetime geometry and its dynamics.
Except for entanglement entropy, a fascinating concept that has recently entered this discussion is quantum complexity which is a branch of theoretical computer science and quantum computation.
In this talk, I will illustrate the motivation and recent progress in understanding black hole spacetime from the viewpoint of circuit complexity and its holographic duals.
If time allows, I will also explain how Euclidean wormholes determine the late-time evolution of holographic complexity.
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言語 |
日本語 |
場所 |
立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室 |
理論物理学コロキウム(宇宙)
日時 |
2024年7月9日(火)16:30〜18:00 |
講師 |
Siyao Li 氏(東工大) |
題目 |
「Interaction between several types of cosmic strings」 |
概要 |
Cosmic strings are linear topological defects formed due to spontaneous symmetry breaking
in the early universe. We study the interaction of several types of static straight cosmic strings,
including local strings, global strings, and bosonic superconducting strings with and
without magnetic currents. We first use the point source formalism to evaluate the interaction energy
of two widely separated cosmic strings and show that the most dominant contribution to the interaction
energy comes from the excitation of the lightest mediator particles in a underlying theory.
We then analyzed the interaction energy at arbitrary separation distances numerically by the gradient flow
method. It turns out that an additional scalar field introduced in the bosonic superconducting string
becomes an additional source of attraction. For such a bosonic superconducting string, we find that
a string with two winding numbers is energetically favorable compared to two strings with a single winding
number in a certain parameter region. Our analysis reveals that a phase structure of bosonic
superconducting strings is richer than that of local and global strings and that the formation of
bound states at intersections of bosonic superconducting strings is favored. This can indicate higher formation
rate of substructures on the cosmic strings, such as Y-junctions, and lead to further influence on
cosmic string network dynamics and observations.
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言語 |
英語 |
場所 |
立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室 |
理論物理学コロキウム(宇宙)
日時 |
2024年7月2日(火)16:30〜18:00 |
講師 |
並河 俊弥 氏(IPMU) |
題目 |
「Probing cosmic birefringence with ongoing and future CMB experiments」 |
概要 |
Cosmic birefringence --- a rotation of the linear polarization plane of the
cosmic microwave background (CMB) as they travel through space --- is a key observational
effect on CMB as it provides a way to search for parity-violating physics in cosmology.
Recent measurements of the cross-correlation between the even-parity E-modes and odd-parity
B-modes in the Planck polarization map suggest a tantalizing hint of cosmic birefringence.
A possible candidate for the origin of cosmic birefringence is pseudoscalar ``axionlike'' fields.
In this talk, after briefly reviewing the observations of isotropic and
anisotropic cosmic birefringence, I will discuss the feasibility of ongoing and future experiments
to improve the sensitivity to cosmic birefringence.
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言語 |
英語 |
場所 |
立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室 |
理論物理学コロキウム(素粒子)
日時 |
2024年6月25日(火)16:30〜18:00 |
講師 |
渡辺 涼太 氏(京大) |
題目 |
「Double-scaled SYK模型におけるランダム演算子のKrylov複雑性とスペクトルによる特徴づけ」 |
概要 |
量子系の演算子が時間と共にどれだけ複雑化するかという問題は、量子系のダイナミクスのカオス性の研究において重要であると考えられる。
演算子の複雑性の指標として近年提案されたKrylov複雑性は、演算子の自己相関関数から計算可能な量であり、
その性質が多くの研究によって解き明かされつつある。一方、カオス性や複雑性の研究においてはSYK模型がホログラフィの観点から注目されてきたが、
最近ではその一種の極限であるdouble-scaled SYK(DSSYK)模型が解析的な手法で研究され、そのダイナミクスが盛んに議論されている。
今回、我々はDSSYK模型において複数のマヨラナフェルミオンがランダムに結合した演算子のKrylov複雑性を計算し、それを演算子の自己相関関数あるいは
そのスペクトルの観点から解釈する。さらに、人工的なトイモデルを用いてKrylov複雑性とスペクトルの関係を体系的に調べ、系のカオス性との
可能な関係について考察する。本講演は主に姉川尊徳氏との共同研究に基づく。
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言語 |
日本語 |
場所 |
立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室 |
理論物理学コロキウム(宇宙)
日時 |
2024年6月18日(火)16:30〜18:00 |
講師 |
内田 経夫 氏(KEK) |
題目 |
「Hosking integral and its implications for primordial magnetic fields」 |
概要 |
A new concept in magneto-hydrodynamics, the so-called Hosking integral, was proposed recently.
It is an approximate conserved quantity and makes it significantly easier to analyze the decaying
dynamics of homogeneous and isotropic turbulence of magnetic fields. We apply it to analyzing
the evolution of primordial magnetic and conclude that magnetogenesis before the electroweak
symmetry breaking is not feasible. In the talk, I will introduce other key concepts of primordial
magnetic fields, namely reconnection-driven turbulence and baryon isocurvature problem, as well.
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言語 |
英語 |
場所 |
立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室 |
理論物理学コロキウム(素粒子)
日時 |
2024年6月11日(火)16:30〜18:00 |
講師 |
清 亮弘 氏(東工大) |
題目 |
「指標展開法の非ユニタリ群ゲージ理論への拡張方法」 |
概要 |
超対称性理論では、特別な分配関数である指数を定義することができる。この指数は結合定数に依存しないという重要な性質を持ち、強結合領域や弱結合領域に関わらず計算することができる。そのため、指数はAdS/CFT対応などの強・弱結合領域間の双対性を確かめるための重要な物理量として広く扱われている。
しかし、ゲージ理論においてはゲージ群の自明表現のみを考慮し、その他の状態を指数に寄与させてはいけないため、この指数を計算するのは困難であった。数値的にはHaar測度で積分する手法で計算できたものの、群のランクが増えると被積分項が指数関数的に増加し、現実的な時間内にあらゆるランクの群の指数を計算するのは困難であった。そこで、この積分を解析的に行う「指標展開法」が2007年にF.A. Dolan、S. Dutta、R. Gopakumarによって提案された。この手法は当初、ユニタリ群にしか適用できないという欠点があったが、一般に速く計算でき、計算時間が群のランクに依存しないという利点があったため、ユニタリ群がゲージ群の場合には積極的に使用された。
本発表では、この指標展開法をシンプレクティック群(Sp)、直交群(O)、特殊直交群(SO)へ拡張する手法を紹介する。さらに、より一般的な幾つかのゲージ群への拡張手法についても紹介する。我々はユニタリ群の部分群であるこれらの群について、そのユニタリ群からの「指標分解公式」を用いることで、一部の例外を除き対応する指標展開法を導くことができることを示す。また、この指標分解公式は現時点ではSp、O、SOに対してのみ解析的に知られているが、数値的に求めた有限個の値を用いて、他の群への指標展開法の拡張を有限次の級数まで行えることも確認する。
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言語 |
日本語 |
場所 |
立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室 |
理論物理学コロキウム(宇宙)
日時 |
2024年6月3日(月)17:10〜18:40 |
講師 |
大栗 真宗 氏(千葉大) |
題目 |
「波動光学重力レンズで探るダークマター」 |
概要 |
連星合体重力波などの波長の比較的長い波が宇宙論的距離を伝播する場合、
通常用いられる幾何光学近似が使えなくなり、より基本的な波動光学に立ち返って
考える必要が生じることがある。このような波動光学重力レンズ効果を利用することで、
他の方法では難しい、pcスケールの非常に小スケールのダークマター分布を測定し、
その素粒子的性質を制限することができるかもしれないと考えられている。
本講演では、波動光学重力レンズ効果の基礎を解説し、ダークマター小スケール分布測定の可能性を議論する。
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言語 |
日本語 |
場所 |
立教大学池袋キャンパス10号館1階106室 |
理論物理学コロキウム(素粒子)
日時 |
2024年5月28日(火)16:30〜18:00 |
講師 |
中西智暉氏(大阪公立大学) |
題目 |
「Liouville Irregular States of Half-Integer Ranks」 |
概要 |
The AGT correspondence provides a non-trivial relationship between the 4-dimensional N=2 QFT and the 2-dimensional CFT.
A notable application of AGT is the computation of Nekrasov partition functions from 2D Liouville conformal blocks.
In this seminar, I will explain how the picture of Liouville theory can be generalized to the case of Argyres-Douglas theories.
In particular, I will discuss the constructions of Liouville irregular states of half-integer ranks, which are needed to calculate the Nekrasov partition functions of (A1, Aeven) and (A1, Dodd) type Argyres-Douglas theories.
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言語 |
日本語 |
場所 |
立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室 |
理論物理学コロキウム(宇宙)
日時 |
2024年5月21日(火)16:30〜18:00 |
講師 |
立浪 諄弥 氏 (弘前大) |
題目 |
「天体および重力波観測を通じた高次曲率重力理論の検証」 |
概要 |
高次曲率重力理論は一般相対論の作用に対して時空曲率の高次項を補正として加えた理論であり、
量子重力理論の低エネルギー有効理論の有力モデルとして研究が進められている。
本セミナーでは、非相対論的天体と重力波偏波の観測から理論パラメターを決定する方法について説明する。
また有質量重力理論との関係も紹介する。
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言語 |
日本語 |
場所 |
立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室 |
理論物理学コロキウム(素粒子)
日時 |
2024年5月14日(火)16:30〜18:00 |
講師 |
杉下 宗太郎 氏(京都大学理学研究科) |
題目 |
「Dress code for infrared safe scattering in QED」 |
概要 |
We consider the infrared (IR) aspects of S-matrix and inclusive cross-
section in QED. We will review IR divergences and its relation to the
asymptotic symmetry in QED, and introduce the dressed state formalism to
obtain IR-safe S-matrix elements. We show a generic condition (dress
code) for dressed states to obtain IR-safe S-matrix elements, and
explain that the dress code can be interpreted as the memory effect. We
also propose an appropriate definition of the reduced density matrix
obtained by tracing out soft photons, respecting the superselection
structure of asymptotic symmetry.
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言語 |
日本語 |
場所 |
立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室 |
理論物理学コロキウム(宇宙)
日時 |
2024年5月7日(火)16:30〜18:00 |
講師 |
Anamaria Hell(IPMU) |
題目 |
「Who ordered the disformal coupling for the massive gauge fields?」 |
概要 |
In this seminar, we will study the massless limits of two massive gauge theories -- massive
Yang-Mills theory with mass added by hand, and Proca theory with non-minimal coupling to gravity.
In contrast to their massless counterparts, both theories propagate additional longitudinal modes
in flat spacetime. Due to them, conventional methods indicate that the perturbative series is singular
in mass. By using a proper field decomposition, that relies on the ideas from the cosmological
perturbation theory, we will show that in the massive Yang-Mills theory, these longitudinal modes
become strongly coupled at the Vainshtein scale, beyond which they decouple from the remaining ones
and thus allow for a smooth massless limit. In the Proca case, however, we will show that in addition
to the longitudinal modes, the tensor modes become strongly coupled as well. That would imply that
no matter how small the photon mass is, if the non-minimal coupling is taken into account, gravitational
waves would necessarily be strongly coupled. We will show that the way out of this inconsistency is
through an introduction of the disformal coupling to the metric perturbations. This way, the
unphysical coupling between the two types of modes can be avoided, rendering the model consistent.
As a result, we will show that only the longitudinal modes enter a strong coupling regime, while
both tensor and transverse modes remain weakly coupled at all scales up to the Planck length.
Finally, we will comment on how this cures recently reported runaway modes in curved spacetime.
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言語 |
英語 |
場所 |
立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室 |
理論物理学コロキウム(素粒子)
日時 |
2024年4月30日(火)16:30〜18:00 |
講師 |
野下 剛氏(東京大学理学系研究科物理学専攻) |
題目 |
「ゲージ折紙とBPS/CFT対応」 |
概要 |
超対称ゲージ理論のインスタントン分配関数には代数的構造があることが知られており、BPS/CFT対応と呼ばれる。近年、Nekrasovによって新たな超対称ゲージ理論としてゲージ折紙と呼ばれるセットアップが導入された。$\mathbb{C}^{4}$に対応するゲージ折紙はMagnificent four、tetrahedron instanton、spiked instanton のインスタントン分配関数を全て導出することができて、母なる理論として期待されている。この理論のBPS/CFT対応について、qq-指標とquiver W 代数の観点から議論する。また関連する話題と発展についても議論する。
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言語 |
日本語 |
場所 |
立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室 |
理論物理学コロキウム(宇宙)
日時 |
2024年4月23日(火)16:30〜18:00 |
講師 |
高橋 卓弥 氏(立教大) |
題目 |
「Self-interacting axion clouds around black holes in binary systems」 |
概要 |
Black hole superradiance induces the formation of a cloud of ultralight bosons,
such as axions. As can be seen from current gravitational wave observations,
it is important to consider binary systems in order to detect the axion clouds
through observations of black holes. During the inspiral phase of the binary
system, the cloud is dissipated by the tidal interaction from the companion
stars. By the way, although axions generally have self-interactions, this effect
has so far been ignored in the context of the binary system. In this seminar,
we will discuss new signatures caused by taking into account the self-interaction.
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言語 |
英語 |
場所 |
立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室 |
理論物理学コロキウム(素粒子)
日時 |
2024年4月16日(火)16:30〜18:00 |
講師 |
三浦 憂氏(基研) |
題目 |
「超対称性を持つ相互作用キタエフ鎖」 |
概要 |
対称性は現代物理学において非常に重要であり、素粒子の統一的な枠組みを提供し、
物質の様々な相を分類するために不可欠である。フェルミオン的生成子から生成される超対称性は、
従来のボソニック対称性とは対照的で、ユニークな性質を誇っている。超対称性は、
物性物理学や統計物理学において、無秩序系の解析に特に有用である。空孔を持つ2次元イジング模型
における三臨界点での超対称性(\mathcal{N}=1)がその例である。非相対論的超対称性を純粋な
フェルミオンの格子模型に適用することに関心が高まっており[1]、広範な基底状態の縮退や
自発的な超対称性の破れを伴う南部-ゴールドストーンフェルミオンなどの特殊な特徴を示す。
我々は、明示的な超対称性(expicit \mathcal{N}=1 supersymmetry)を持つマジョラナフェルミオン
の格子模型を提案する[2-4]。このモデルでは、超電荷は局所項の和として表される。
この設定により、低エネルギーでのフェルミオンの励起と基底状態の特徴を解析的、
数値的手法の両方によって研究することができる。超対称性の自発的破れと南部-
ゴールドストーンフェルミオンの存在を厳密に証明する。さらに、超対称性の破れを自動的に
検出する新しい平均場近似を開発した。密度行列繰り込み群(DMRG)を用いた数値解析から得られた
相転移点は、われわれの厳密な解析結果や平均場近似からの見積もりと一致した。DMRGはさらに、
出現する南部-ゴールドストーンフェルミオンがイジング共形場理論(CFT)によって記述されること、
超対称性の破れの転移点は三臨界イジングCFTによって記述されることを明らかにした。
さらに、あるパラメータ値における厳密な基底状態を同定する。この基底状態は、
系サイズに比例した縮退を示し、ゼロエネルギー領域の壁を形成し、Kitaev鎖におけるトポロジカル状態
とトリビアル状態を分離する。摂動論により、このドメインウォール基底状態が、
パラメータ値を変化させたときに二次分散関係を示すことを明らかにした。
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言語 |
日本語 |
場所 |
立教大学池袋キャンパス4号館3階4340室 |
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