このワークショップは、2007年に東南アジア諸国連合(ASEAN)が策定した「ASEAN環境教育行動計画2008~2012」の効果的な実施を実現するために、タイ国政府がASEANと計画したもので、他の国際機関と共に、立教大学ESD研究センターが共催した。
「ASEAN環境教育行動計画2008~2012」は、「同2000~2005」の後継として策定されたもので、同地域内の関連政策や、フォーマル教育・ノンフォーマル教育・人材育成・ネットワーキング・コミュニケーション等の分野における、各種協働的取り組みの枠組みとなる国際文書である。(なお、同行動計画の日本語版は、立教大学ESD研究センターのホームページに後日掲載予定)。この行動計画は、「持続可能な開発のための環境教育」というサブタイトルがついているように、国連持続可能な開発のための教育の十年(UNDESD)等、ESDの国際的な流れを強く意識した内容になっている。
ワークショップには、ASEAN10カ国(ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)で環境教育政策に携わる環境省・教育省のスタッフが一同に会し、各国の環境教育・ESDの現状の発表と、上記行動計画へのアプローチについて議論が行われた。また、いわゆるASEAN「+3」諸国である日本、中国、韓国からも代表者が参加し、アジア地域内での協力関係の構築について話し合われた。
このワークショップではESD研究センターが中心となって質問紙調査も実施した。この結果をまとめたペーパーは後日、ESD研究センターのウェブサイトに掲載予定である。また、各国の発表や議論の内容を含む、このワークショップのプロシーディングについても、現地スタッフと協力して作成し、後日ESD研究センターのウェブサイトに掲載することになっている。
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