【概 要】
銀座のビルの屋上で養蜂を行っている田中氏は、そもそも養蜂家に場所を貸し、その場所代として蜂蜜をいただければと思っていたのだが、養蜂家に「しっかり学びなさい」といわれ、飼う事になったという。
ミツバチの生態や、蜜源には日比谷公園や皇居、霞ヶ関などの街路樹がなっていること、農薬の話など、ミツバチと環境についての話があった。また、銀座の様々な人が商品開発に携わっているだけでなく、様々な地域の生産者と知り合い一緒にイベントを行うなど、田中氏は地域を繋げる役割も担っている。
参加者からは、在来の日本ミツバチに関しての質問があり、西洋ミツバチと日本ミツバチ、東洋ミツバチの特徴や、日本ミツバチの今後の可能性についての話があった。
ミツバチは危険だと思われ、駆除されてしまうこともある。しかし、ミツバチの行動をよく学べば、むやみに襲ってくることはない。トラブルや事故を起こしてしまうと、全国のミツバチ仲間に迷惑をかけてしまう。そのためにも、子どもたちからその両親へと話しをすることで理解してもらえると思っている。例えばスズメバチは害虫なのか。夏に発生する害虫を採らなくなったらどうなるか。例えば、人を襲うから熊を殺していいのか。熊がいることで森が健全になっているのではないか。スズメバチも熊も、どちらも生きる価値があるのではないか。
このように、ミツバチを通して様々なことを学ぶことが出来る。
なぜESD企画として呼んだのか?(阿部治:当センター長)
持続しない人と人との関係、人と自然の関係を、どういう関係だったら持続するのか、あるいはどうやってそのような社会を作るのかを考えたとき、そのような力となるのがESDである。また、3つの公正(「世代内の公正」「世代間の公正」「自然と人間の関係における公正」)を視野に入れながら、出来ることから始めようという、つながり教育でもある。様々なものが繋がっているのだと。
ミツバチを通して様々な人が繋がっている。銀座をつなげる力、それは田中氏がコーディネートしており、一人ひとりが担い手となっている。
繋ぐ人を育てたい。そうなれば未来は明るいのではないか。
それを目指している。
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